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台湾:法輪功学習者たちは香港強制送還事件を重視するよう政府に呼びかけた(写真) (明慧日本)台湾の法輪大法学会は2007年7月1日に記者会見を行い、中国共産党が迫害の手を香港にまで伸ばしていると非難した。そして、台湾政府から国民に至るまでこれらの最も基本的な人権問題に対し、注目するよう強く呼びかけた。
香港政府は中共のブラックリストを受け入れ、台湾国民と法輪功学習者の入国を不法に禁止し、強制送還及び拘束したことに抗議するために、台湾法輪大法学会は7月1日午前記者会見を開き、千人を超える法輪功学習者と民衆が出席した。現場では200人の天国楽団による生演奏も行われた。法輪大法学会理事長の張清渓氏は、本来なら天国楽団は今日香港での「7.1」大型デモに参加して演奏を披露するはずだったが、3分の2の人々が香港への入国を拒否されたと指摘した。
強制送還された法輪功学習者の体には傷跡があった。2人の記者は、彼女らが現場で合法的な入国ビザを持っている法輪功学習者が入管で強制的に拘留室に連れ込まれているところを目撃したと証言した。 「希望の声」ラジオ局の記者・廖淑慧氏によると、入国を拒否されて拘束された法輪功学習者たちは大きな声で叫んでいたが、かまう人は1人もいなかったという。なぜなら、その背後には中共がコントロールしていて、入管側は何もできない状態であったと表明した。入管の上級レベルの警官2人が強制送還をおさえていて、そのうちの1人は麦という名前であったと証言した。拘留室で彼らは法輪功学習者に対してトイレにも行かせず、一部の学習者は深刻な嘔吐状態に陥ったと話した。
当記者は、この事件は台湾の国民に対しても、あるいは、記者その個人に対してもまったく非人道的であると非難した。 台湾記者協会員で週刊誌記者である趙暁慧氏は、ブラックリストについて台湾公安はこの事件に対して検討すべきであり、国際記者協会団体も声明を発表して、記者の取材の自由を守るべきだと述べた。 法輪功学習者たちは江沢民、羅幹および李嵐清らを法によって裁くよう求めた 二回にわたって強制送還された米国人権弁護協会アジア支部の執行長である国際人権弁護士の朱婉琪氏は、今日私たちが行っている香港政府の法輪功学習者に対する強制送還への抗議は、決して政治的理由をいっているのではない。ただ、香港政府が法輪功迫害の元凶である江沢民、羅幹及び李嵐清を法に基づいて徹底的に裁くよう求めているだけだと指摘した。 朱弁護士は、2001年から2006年の間、相次いで240人の法輪功学習者が香港入国を拒否され、しかも強制送還されたと話した。しかし、今回のように大規模ではなく、今回の入国拒否事件は、香港史上最大規模の集団入国拒否事件であると厳しく指摘した。 朱弁護士は、彼女本人を含めて500人を超える法輪功学習者が強制送還されたと話した。これは、いわゆる「香港の人々が10年間にわたって高度に治めている一国二制度」などは真赤な嘘であることがわかったと指摘した。そして、今回の事件は台湾の国民に「中共が好きではない人物は、いかなる団体だろうが香港の土地にいる限り暴力的な待遇を避けられない。今回は、記者だろうが弁護士だろうが、その実態を身をもって経験した。これは台湾国民のための鑑定でもある」と指摘した。 国連に対し国際告訴を提示する可能性がある 朱弁護士は台湾立法院、行政院大陸委員会に正式に陳情を提出することを予定しており、彼らが人権の角度から、さらに立ち上がって公平な話をすることを期待すると述べた。そして、各政党のトップ及び台湾政府、総統、副総統に正式に陳情書を提出した。 彼女は、もし、台湾での陳情が実質的かつ有効な返答が得られない場合、国連人権委員会に国際告訴を正式に提出し、台湾政府の対応状況、香港政府の対応及び台湾の法輪功学習者たちが経験した非人道的待遇を国連人権委員会に告訴する予定であると述べた。 その他、6月30日高等裁判所に提出した司法検証案については、彼女は迫害を受けたことのある記者、人権弁護士及びアメリカの責任会社を招いて、共に香港政府に司法の独立保持を求めたという。同時に、朱弁護士は香港政府にブラックリストを提供して法輪功に対して暴力をふるわせた者に対して最も強烈に非難した。 行政院大陸委員会:「7.1」で香港は一国一制度を祝うのか? 代表政府部門の記者会見に出席した行政院大陸委員会の副委員長・童振源氏は、「台湾の旅行者たちは合法的な書類とビザを持っており、香港政府が不法に送還する理由は何一つとしてないはずだ、香港のこのような人身の自由を侵害する行為に対して我々は非常に怒りを感じている。これらについて最も強い抗議と非難の意を表明した」と述べた。
6月26日から7月1日までの期間中、香港に向かう台湾の旅行客が大きく制限を受けるか、あるいは完全に入国できなかったことを考慮し、童振源氏は「7.1の今日香港にはたくさんの祝賀イベントが行われる。しかし、彼らが祝っているのは『一国二制度』、『香港人が香港を治める』ことなのでしょうか? 自ら高度に治めるということなのでしょうか、あるいは一国一制度を祝っているのでしょうか」と、質問した。 台湾の人権促進副会長の劉静怡氏は、一つの国が如何に出入国を制御するかは、その国が民主であるか、法理国家であるか、文明国家であるか、人権が尊重されているかなどの人のための基本的な表れであると、述べた。
劉静怡氏は、香港政府が北京当局の圧力下での行為は、国際人権範疇からいえば、すでに強制送還された人々の旅行、意見表明、集会結社の自由を侵している。同時に、人身自由と不法拘束といった禁句にも触れている。はなはだしきに至っては台湾の国民を拘束するにあたって、彼らに弁護士の付添いの中で取り調べに対応する権利を与えたのかなど、全部疑わしいものであると、指摘した。
現地の民意代表は、台湾政府に対してこれらの強制送還事件に注目するよう強く呼びかけた。立法委員の王塗発氏は、今回の事件からみて今日の香港の自由法治は影も形も残っておらず、中共の黒い手は香港の隅々にまで浸透し、私たちにとっては大きな警報である。ある人は最後には大中国の経済圏内に統一すべきだと主張しているが、まず、経済の統一から政治の統一へとなると、それは台湾を香港化することであり、これは私たちが慎重に考える必要がある。彼は台湾政府の関連部門に対して外交部陸委員会と海上基金会と共に「強くなって」これらの中共の人権迫害状況に注意を払うべきだと呼び掛けた。 法輪功だけの問題ではなく、ひとり一人の台湾国民に関わる問題なのだ 台湾団結連盟の発言者である周美里氏は、これらの事件が起きたことはとても悲しいことであると残念な意を表した。特に彼女は、これはただ法輪功だけの問題ではなく、ひとり一人台湾のビザを持つ国民が必ず関心を持つべき問題であり、なぜなら、今後また他の台湾の国民が拘束され、強制送還される可能性があるからだと述べた。 彼女は今回の香港事件は、国際基本人権迫害の重大な事件であり、台湾政府は台湾の国民の基本的人権の立場を保護し、迅速に香港政府と交渉するよう呼びかけた。同時に、国際社会の第三国も交渉に参与するよう求めた。 台湾の法輪大法学会理事長の張清渓氏は、もし、香港政府がいかなる理由もない状況下で勝手に人に迫害を加えようとするのなら、本当にそうであるのなら、私たちすべての人は誰もがその迫害の対象になり得る。法輪功はただその迫害を受けた事実の象徴であるだけだと指摘した。 中国人権協会主席の呉恵林氏は、法輪功学習者たちの犠牲と彼らが立ち上がって告訴したことにより、私たちは中共が確かにブラックリストを入手していることがわかるようになり、台湾国民は覚醒して中共の「協力し合う」という陰謀を見抜かなければならない。これは天が台湾を助けたのであると述べた。 彼は、「台湾政府は法輪功事件を台湾の各県と市に伝達してすべての国民に知らせ、立ち上がって中共に向かって『ノー』をいわなければならない。また、台湾のメディアも勇気を持ってこれらのことを広く人々に知らせるべきだ」と表明した。彼はまた、このようにしてはじめて同じことが二度と台湾の国民の身に起きないようにすることができると指摘した。 2007年7月13日 (中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/7/2/158063.html) |
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