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中国当局高官を告訴した法輪功修煉者、豪州で勝訴(写真)

(明慧日本)豪州ニューサウスウェールズ州の高等裁判所は11月5日、シドニー在住の中国人法輪功修煉者・潘宇さんが拷問の罪で中国商務部部長・薄煕来を起訴した案件で、被告人欠席のまま審理を行い、原告側勝訴の判決を下した。
原告の代理弁護士助手・牛頓(Newton)さんと、証人の劉雅琴さん


  潘宇さんは2000年、法輪功の修煉を堅持したため、遼寧省龍山・強制収容所に監禁された。その間、さまざまな拷問・虐待を受け、4万ボトルの電気棒で電撃され、一時は危篤状態に陥った。

判決後の集会で発言する原告の潘宇さん

 中国商務部部長・薄煕来は、遼寧省省長在任中に、法輪功修煉者を監禁する専門の大型刑務所を積極的に建設した。そして、彼らの信条を放棄させるために洗脳・拷問を指揮し続けた。生きた法輪功修煉者からの臓器強制摘出が最初に告発されたのも、遼寧省内の病院である。2004年4月19日までに、省内で拷問により死亡した修煉者は、確認が取れただけで103人に上り、全国4位である。

薄煕来訴訟における証人の一人、劉雅琴さん

 薄煕来訴訟における証人の一人である、遼寧省大連の法輪功修煉者・劉雅琴さんは集会で、1999年以降、法輪功を修煉しているというだけで何度も不法に強制連行、監禁され、労働教養2年の判決を受けた。刑務所の中で肉体的にも精神的にも酷い迫害を受け、強制労働によって作らされた物は、海外へ商品として売り出されている、と証言した。

 今年9月4日、薄煕来部長がAPEC首脳会議に出席した際、法輪功修煉者は彼に本訴訟案の訴状を直接渡した。10月8日の法廷審理で、原告弁護士の関連証言が採用された。一方、被告人の薄煕来部長は出廷せず、如何なる対応も示さなかった。このような状況において、被告人欠席のまま審理が行われ、11月5日の二度目の法廷審理で、被告人薄煕来敗訴の判決が下された。

 ニューサウスウェールズ州の法輪大法佛学会の趙会長は、今回の判決結果を歓迎する姿勢を示し、本案の勝訴は、中国国内で監禁されている数十万人の法輪功修煉者への激励であり、迫害に参与する警察や当局の幹部への警鐘でもあると指摘した。

現地の法輪大法佛学会のスポークスマン、判決後の集会で発言

 薄煕来部長は豪州のほか、米国や、カナダ、英国、スペイン、ニュージーランド、スイス、ドイツ、アイルランド、ロシア、韓国など十数カ国で、法輪功修練者に訴えられている。現在、迫害に参与している中国当局の幹部を告訴する訴訟案は、全世界で計47件起きている。米国では、劉淇(北京市元市長)、夏徳仁(遼寧省元副省長)、趙志飛(湖北省公安庁元トップ)を告訴する訴訟案についても、原告が勝訴した。カナダでは、中国大使館の副総領事・潘新春を訴えた訴訟も、原告の勝訴が確定した。

 上記の趙会長は、これらの訴訟を通じて、国際社会が中国当局による法輪功迫害の深刻性を十分に認識し、迫害の真相を調べ、早急にこのジェノサイド犯罪を制止するよう呼びかけた。

 2007年11月11日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/11/8/166173.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2007/11/8/91197.html