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国際人権団体、中共がオリンピックを口実に迫害を激化させたことを非難

(日本明慧)2007年10月27日、ドイツのデュッセルドルフでグローバル人権聖火リレー支援の活動が行われた。活動には多くのドイツ人権団体が参加し、発言した。主催団体の一つである国際人権協会(IGFM)の中国問題責任者ケルパー氏は、同団体を代表して発言した。ケルパー氏は、中国の人権状況はオリンピック開催が決まってからも改善されておらず、それどころか、中共はオリンピック開催を口実に、人権侵害を激化させていると述べた。

 ケルパー氏は、オリンピックと人権侵害は同時に存在してはならないと考えている。ドイツ人のケルパー氏は、国際オリンピック委員会の責任者や選手、スポーツ関係者に対して問いかけた。「少し厳しい質問をさせていただきます。現代の立場に立って考えたとき、みなさんは1936年のベルリン・オリンピックに参加したいと思いますか? ほぼ全ての人は、『NO』ときっぱり答えると思います。みなさんは中国で大規模な人権侵害が発生していることをご存知であるにもかかわらず、2008年のオリンピック開催地選定に際して、結局、中国を開催国として選びました。北京オリンピックの開催を通じて人権状況を改善するという中国当局の約束は、全く果たされていません。それどころか、中国の麻薬の産出量、輸出量は世界一というだけにとどまらず、自国の国民を迫害し、処刑しているのです。さらに、中国は北朝鮮やミャンマー、スーダンといったテロ国家を世界で最も支援しています。中共は自国の全ての民主的な勢力、すなわち政治的異見者、人権派弁護士、政権批判を行う記者、チベット人、カトリック信者、イスラムやウイグル族、そして平和的な法輪功修煉者を迫害しているのです」。

 ケルパー氏は国連拷問虐待問題に関する特別報告者のマンフレッド・ノーワック(Manfred Nowak)氏及びカナダ独立調査団の報告書を引用し、生きた法輪功修煉者からの臓器摘出行為は拷問より残酷な犯罪行為であると指摘し、「拷問を受けた人のうち66%が法輪功修煉者である」と述べた。さらに、「これに留まらず、2人のカナダ人のキルガー氏とマタス氏による『血生臭い臓器摘出』の調査報告書は世界に強い衝撃を与えた。当該報告は中共政権がいかに若く、健康な法輪功修煉者の臓器を利用し、暴利を貪ったのかを暴露した。2人のカナダ調査員は、合わせて30項目以上の証拠を集めた。これらの証拠から、中国では現在、法輪功修煉者が系統的に殺害されており、目的は彼らの臓器を売買することが明らかになった」。

 「五輪主催権を北京に譲ることは、中国民衆により多くの災難をもたらすのである。乞食やホームレス、病人や身体障害者らは大量に北京市内から追い出される。ジュネーブ強制立ち退き・住居人権監視団体(COHRE)の情報によると、北京五輪の施設建設により、125万の北京住民が既に自宅から強制的に追い出されてしまった」と話した。

 ケルパー氏は2008年北京五輪は70年前のドイツ五輪と明らかに変わらないと考えている。彼は、「明らかに、中国政府は五輪を濫用して異見者を排斥し、迫害している。これは明らかに民意、平和と人の尊厳に基づく五輪精神に反している。中国政府は2008年五輪を国内と国際の宣伝の道具として利用している。これは1936年ヒトラーの『宣伝のための五輪』と変わらないことは誰が見てもわかる」と指摘した。

 ケルパー氏は国際人権協会の代表として、「請願と呼びかけを唯一の手段にするなら、中国政府の首脳らにほとんど影響はないだろう。そのため、彼らに圧力をかけなければならない。例えば、2008年夏の北京オリンピック反対を呼びかけるという、この切り札をわれわれは出さなければならない。中国政府は宣伝のため、そして国内と国際のイメージを維持するため、オリンピックをどうしても必要としている。我々は北京オリンピックに反対し、中国政府に圧力をかけると同時に、中国共産党の人権政策の中に譲歩を引き出す可能性が十分あると考えている」と呼びかけた。

 さらに、「我々と一緒に、2008年の北京オリンピック反対を呼びかけよう。これを以って北京に表明したいのは、つまり、我々自由世界は騙されるはずはなく、そしてジェノサイドに参与するつもりはない」と、ケルパー氏はすべての政治家、体育官僚とスポーツ選手に督促した。

 今回のデュッセルドルフでの活動の主催者は法輪功迫害真相調査連盟(CIPFG)であり、活動は同時に「グローバル人権聖火リレー」を支持した。

 2007年12月1日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/11/29/167388.html