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香港:江沢民告訴の原告が、高等裁判所の受理と告訴の経過について記者会見 

(明慧日本)2人の法輪功修煉者が江沢民および中国共産党の高官2人を拷問の罪で香港高等裁判所に提訴した件に関して、かなりの進展があったことを大紀元が報道。香港高等裁判所は、8月9日に「域外送達(執行管轄権の域外行使)」(Leave to serve out of jurisdiction)を許可し、原告弁護士が中国語に訳した必要な法的書類全てを閲覧。香港高裁が、正義に則り、あらゆる妨害を乗り越え、できる限り早く中国の法廷を通して3人の被告に関連法律文書を送達することを法輪功修煉者は期待している。

香港高裁の前で記者会見する朱柯明原告と傅学英原告

域外送達(執行管轄権の域外行使)許可の「捺印写し」、全2ページ

 法輪功修煉者である原告の朱柯明氏と傅学英氏は、2007年6月28日に高裁に前中国国家主席・江沢民、前国務院副首相・李嵐清、前政治法律委員会書記・羅幹を提訴した。拷問、傷害、違法監禁、権力乱用、その他の罪で訴え、損害賠償を求めている。今回の前中国国家主席に対する訴訟案は中国共産党権力下の香港で発生したため、各界の注目を集めた。

 関連法律書類は完訳済み

 12月11日午後、江沢民および2人の中国共産党高官に対する訴訟の原告である朱柯明氏と傅英学氏は、他の12人の法輪功修煉者と、中環遮打花園から高裁まで小規模なパレートを行い、高裁前で記者会見を行った。今年8月9日、香港高裁は「域外送達(執行管轄権の域外行使) 」を許可したが、中国大陸の被告に起訴書類を送達することも承認したと2人の原告が公表。法的文書の中国語訳も全て揃えられた。香港特別行政区と中国の間で1999年に交わされた民商事司法文書送達の相互委託に関する申し合わせと合意に準じて、原告弁護士は香港高裁が被告3人に訴状を送達することを待っている。同合意規定によると、受託方つまり中国高裁は関連法律文書を被告の江沢民氏、李嵐清氏と羅幹氏に送達する責務がある。

 香港の司法独立を検証する訴訟

 訴訟案原告の1人・朱柯明氏は、今年8月9日、香港高裁の判定は勇気と正義の判定だと評価し、感謝の意を表した。彼は「香港高裁の判定は、司法正義を守り、政府司法部の公正を守るものであり、同時に香港高裁の司法上の独立を守り、内外に示すものとして、立派な行ないである。世界の手本となるだけでなく、人々の香港への信頼も高め、そして今回のしかるべき判定に関与する全ての人に有益となる。国際社会と香港民衆の前向きな関心を集め、称賛されることは疑いの余地がない」と発言。

 彼は香港高裁のさらなる推進に期待していることも明らかにした。「今回の訴訟は香港の『一国二制度』と司法独立に対する検証だけでなく、中国の民主・人権・法制・中国政府への信用に対する検証にもなる」。

 もう1人の傅学英氏は訴訟の進展に関して、「今回の訴訟は、中国大陸でまだ残忍な迫害を受けている法輪功修煉者に対して、大きな励ましとなるだろう。高裁の判定はすばらしい」と嬉しさを隠さなかった。

 高裁は妨害を排除して、判定実行を

 香港法輪佛学会のスポークスマン・簡鴻章氏は、「香港高裁は、司法の公正を忠実に守ってもらいたい。妨害を排除して、告訴書類を一刻も早く3人の被告の元に送達してもらいたい」と述べ、高裁に8月9日の判定を素早く実行に踏み切るように要請した。

 簡氏は、中国の指導部に対し、「第一に違法監禁された法輪功修煉者をすべて釈放すること。第二に弾圧の元凶・江沢民、羅幹、劉京、周永康およびその他の犯罪者を法律に基づいて厳罰に処すること。第三に死亡を含めて弾圧による損害を弁償すること。第四に直ちに弾圧を停止すること」という法輪功迫害に反対する四つの訴えを再び言明した。

 今回、香港高裁が中国本土の法廷制度を通して被告に法的書類を域外送達するという判定は、海外法輪功団体にとって成功と呼べる法的措置。これにより、海外から中国本土の被告への訴状送達が可能となり、江沢民ら犯罪者は大きく動揺している。この前の11月にオーストラリア高等裁判所は欠席裁判の形で中国共産党通産部長・薄煕来に対して、拷問の罪で有罪判決を下している。そのすぐ後、スペイン憲法裁判所で法輪功修煉者が、普遍的管轄権の見解から、「大量虐殺」「拷問」「人道違反」の罪で江沢民と羅幹を提訴。同裁判所では公式調査を始めたところ。

 弾圧の元凶は公平に裁かれるべき

 簡鴻章氏は「海外の裁判所から次々と正義の判定が下されていることは、天意民心の象徴。我々の次の目的は、手が血に染まる被告らが法的に裁かれ、一刻も早く迫害を停止させること」とし、最後に「法輪功を迫害した悪の元凶は必ず裁判を受けるべきだ」と強調した。

 2007年12月29日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2007/12/13/168331.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2007/12/14/92122.html