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執着心を根こそぎ取り除く


文/中国大陸の大法弟子

(明慧日本)法輪功を真に修煉する方は、師父の以下の言葉を覚えていることと思います。「皆さんに一つの真理をお教えしましょう。絶えず執着心を取り除くことこそ人間の修煉の過程のすべてです。」(転法輪) まさに執着心を取り除く過程で修練し向上していくのです。

 執着の中には、自分を縛りつける縄か、少しの努力で投げ捨てることのできる汚い服のように思えるものがあります。また、常に取り除こうとしても、取り除けない執着もあります。実際、これらの執着はさらにひどくなるばかりです。根が深く、常に払いのけようとしているにもかかわらず、私からべったりと離れません。いつも禁煙すると言いながら毎日喫煙してしまうような苦悶です。

 私は短気で怒りっぽい性格で、いつも他人が自分の思い通りに動くことを望んでいました。修煉を始める前はそれほど目立ちませんでした。常人として自己を抑制し隠し通すことができたからです。短気でせっかちなことを自覚しており、人前でどのように行動すべきかをわきまえていました。修煉者になってから問題が表面化しました。昨年、私の気性は本当に悪くなり、他人に対して我慢できなくなりました。常人である夫の全てが正しくないと感じ、12歳の修煉者である娘の態度にもしばしば憤りを感じました。彼女を叱りつけた後で後悔することが度々でした。師父の写真を見て、これからは怒りませんと誓約することさえ嫌になりました。他人にも無礼になり、二度としないと謝り、約束するほどでした。この時点で他の修煉者が、常人よりもひどい私の行動を指摘してくれました。固い「決意」と「努力」でしばらくは「良く」なりましたが、怒りの発作はまた再発しました。後悔して謝り、また次の発作が起こるという始末でした。最近、事態が悪化し、怒りがこみあげてくると娘の前でヒステリーを起こすようになりました。自分の意見に同意しない者を怒鳴りつけ、くたくたになり、自分の行動が法輪功のイメージだけでなく、三つのことをしっかり行うことにも影響するようになりました。

 数日前、朝食の席で娘の宿題を見ていたら、四つの質問のうち三つを不注意でまちがえていたことに気付きました。娘は自分の過ちを認めず、これまで5年間このようにしてきたのになぜ今日になって問題にするのかと口答えしてきました。その前夜、試験問題を見ている時と全く同じ態度でした。解答用紙からは、彼女が不注意で落ち着きがないことが明らかでした。指摘すると娘は長々と言い訳を始めました。修煉者として口論したり責任を人に押し付けたりすることは修煉者の行動ではなく、自分の中を見つめなければならないと娘を諭しました。娘は同意しましたが、また、言い訳を始めました。私はまた自己を抑制できなくなり、娘を怒鳴りつけ、平手打ちする寸前までいき、夫が止めてくれました。その後、使うべきでないひどい言葉で娘を罵りました。夫はひどく憤慨し、修煉は平静であることが求められるのに、その平静はどこにあるのかと私に思い起こしてくれました。自分の行動に深く恥じ入り、その日は一日そのことで頭が一杯でした。娘が帰宅してから一緒に法を学び、もう今朝のようにはならないと娘に語りました。これですべてが解決し、自分の言葉を守れると思いました。その夜、娘は同じ間違いをしました。しかも、今回はこれまでよりかなり悪い間違いでした。娘は間違いをしても構わないようでした。理屈に合わない理由を並べ立て、私には全く無関心な態度を取り始めました。また私は爆発し、彼女を怒鳴りつけました。短気が自分の修煉水準を下げており、修煉者一般のイメージにも悪い影響を与えていることは自覚していましたが、やはり自分を抑制できませんでした。

 このことがあってから、わたしは自分が許せないほど後悔しました。自分の悪態にショックを受け、旧勢力が私の隙につけこんで、私の執着を大きくしていることにも気付きました。なぜ旧勢力がいつも私の隙につけ込めるのでしょうか?この「頑固な」執着をどうやったら取り除けるのでしょうか? 執着の危険性に気付きました。耐え忍ぶ努力が足りませんでした。私の忍耐力は常人の水準にも達しておらず、娘の悪い手本となっていたのです。私の怒りが彼女の執着を押え付けており、彼女は法の理解に基づいて執着を取り除けなくなっていたのです。私の怒りが娘を自己防衛するように追いつめていました。物静かで良い子だったのに、衝動的な人間になっていました。自分を深く深く恥じ入り、師父に私の執着を取り除く助けを頼むことさえできませんでした。自分で取り除くしかありません。座禅を組みながら恥と悔いの念にさいなまれていましたが、自分が深く落ちてもすぐに立ち上がれと師父が諭してくれた気がしました。分かりました。この執着心を取り除きます。この執着の本当の原因に気付いていなかったのです。根こそぎ取り除かなければならないのです。だから旧勢力は根からこの執着に住み着いて大きくなっていたのです。

 これまで何度も自分が批判されると憤っていたことに気付きました。他人の短所はその人の為を思って指摘していましたが、他人が自分の忠告を受け入れなかったり、間違いを直そうとしなかった場合、怒濤が押し寄せました。中国共産党から脱党するように人々を説得し始めた頃の事が思い出されました。からかわれたり、侮辱を受けたりすると、動揺し怒りがこみあげてきました。その後、自尊心が傷つけられ、自分の利益(時間とお金)が損失することが原因だと認識しました。つまり「私心」です。この心を取り除いた後は、同じ状況に出くわしても、自分を抑制することができました。家族や友人に対して怒りが込み上げてきた時は、「情」という要因以外に「私心」にも触れたから感情が高ぶったのではなかったのでしょうか?でも、相手のために忠告したと思っていたのですが…。おや?ここに何かが隠れていました。娘が不注意な間違いをした時、娘が良い中学に入れないと私の面子が立たないと心配したのでは?(時には法輪功の名を汚してはいけないとの口実も使いました。)情報資料の作成に利用することを危惧して夫が給料を手渡すことを拒んだ時、家庭内での自分の地位が脅かされていると思ったのでは?(法輪功の威徳を保持するという口実を使って、この執着心を隠してしまいました。)友人に困ったことがあり、私に相談を求めた時、法を学ぶための大切な時間が取られると言って彼女を拒否したのでは?(彼女が自己中心的過ぎるから誰とも気が合わないことを口実にしました。)

 さらに内に掘り下げてくと、そこには「他人のため」にしていると思っている時に「私心」が隠れていました。他人の行動がどんどん悪くなり、私が繰り返し繰り返し怒る時、師父は私の「私心」を指摘しようとしていたのではないでしょうか? 頑固過ぎてこのことに気付かず、そのたびに旧勢力に自分の執着を拡大させていたのです。師父の按排に気付かず、他の人を傷つけていたことに深く後悔しました。

 私心と自分の悪い気性への執着の根底が見え、突然この点で全てが明確になりました。私を取り囲んで頭痛を与えていた悪いエネルギーの集まりが、あっという間に消え去りました。突然安堵を感じました。やっと根をみつけたので、どんなに凝り固まっていても引き抜きます。

 次の数日、娘はまた同じ間違いを繰り返し、夫は相変わらず私との会話を避けていました。でも、私は自分の問題に気付きました。執着心を根から引き抜いたにも関わらず、まだ悪いエネルギー場は存在していました。浄化する必要があります。その前の朝までは、怒りが込み上げてきたら抑えつけ、ただ自分の気性を抑制すればいいと思っていました。いつも同じ方法で問題を解決しようとしていたのです。本当は自分の場を浄化すべきでした。自分の気性を無視して歯を食いしばるだけでなく、自分の私心を心底取り除くことだったのです。

 また、修煉の厳粛さを充分に理解していなかったことにも気付きました。表面的に取り去り、深く掘り下げることをしなかった執着心もありました。頑固な執着心は、堅い決意で取り除く必要があります。常に「取り除くことには忙しかった」のですが、苦を嘗めることは避けていたので、私の努力は無駄に終っていました。このような頑固な執着心と観念を私は本当に天に持っていきたいと思っているのでしょうか?

 この体験を書きながら、私同様の悪い問題を抱える他の修煉者のことに思いを寄せました。それほど勤勉でない夫に対して常に腹を立てている修煉者がいました。いつも口論していました。当時、修煉を始めたばかりで、大法の理解に基づいて体験を分かち合う方法を知りませんでした。かんしゃくを起こした後、いつも深く後悔するけれど、その後も態度は良くなっていないようでした。彼女もこの執着心を取り除いていることを望みます。取り除かないと、他人が執着を取り除くことを阻害することに気付きますように。もう1人、短気で自己中心的な修煉者がいます。長い間この執着心にさいなまれており、自分に多くの葛藤・障害をきたし、取り乱れることがよくあります。自己の執着の精髄をみつけ、根こそぎ取り除くことができるよう、心から願っています。

 2008年11月17日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2008/9/29/186790.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2008/11/12/102222.html