修煉を通して昇華する(二) 文/湖北省の修煉者
(明慧日本)
三 法を正す修煉の中で自己を昇華させる
1.恐怖心を取り除く
1999年のある日、私は道端で修煉者に会い、修煉体験について少し交流しました。この修煉者は、パンフレットやステッカーを配布して、衆生を救うためにいかに真相を伝えたかを話してくれました。私は当時、このようなことをすることを躊躇しており、彼が政治に関わっていると感じ、家で修煉すれば良いと思っていました。法輪功と迫害の真実を親戚と友人に語れば充分であり、外に出て何かをする必要はないと思っていました。この考えの根には自己中心的な心がありました。法輪功のために進んで犠牲になりたくはない心、つまり自分のことしか考えない心でした。
明慧に掲載された体験談を数多く読むうちに、法を実証し衆生を済度するための、修煉者の正念と正しい行ないに心を動かされました。私の正念も開かれ、修煉者から学び、旧宇宙の観念である私心を取り除くために修煉することを心に決め、法を正す時期の大法弟子として相応しく大法に身を投じることにしました。
初めて法輪功の真相を伝えるビラを貼りに行った時、恐怖感に襲われました。勇気を振り絞るために、修煉者である妻にも来てもらいました。安全な場所を選んでビラを貼り付けました。恐怖心から急いで貼ったので逆さまになってしまったものもありました。邪悪の要素があらゆるところで私たちを見張っている気がして、安全な場所はありませんでした。1時間で貼ったラベルは10枚にも至りませんでした。まだ半分以上残っているのに慌てて家に戻りました。翌日はそれほど恐れなくなり、残りを貼り終えました。作業も早くなりました。心性が修煉の状態を左右します。師父の経文が次々に発表され、法を正す時期の大法弟子が修煉の道を正しく進むべきであることを認識しました。法を正す時期に1)法をよく学び、2)正念を発し、3)真相を伝えるという三つのことをすべきであると師父は明確に指示してくださいました。法をよく学ぶことは最も重要です。法をきちんと学ぶことで、強い正念をもつことができ、慈悲が現れるのです。慈悲があれば衆生が苦しんでいることが分かり、衆生を済度したいという願いが湧いてきます。この願いは、法輪功の真相を伝える主動となるのです。ですから法をよく学ぶことが第一で、最も大切なことです。
法をより深く学ぶことで、私たちの理解も深まります。旧宇宙で形成された自分や私心に関する観念が弱まり、恐怖心も弱まりました。法輪功の真相を伝える時、もっと勇気がでました。恐怖心の根は、自分を先に考える人心です。修煉は人心を取り除き、仏性を教化することにあります。仏性が強ければ、恐怖心はなくなります。
2.正念が神威を現わす
①真相を伝え、衆生を済度する
衆生を済度するために真相を伝えに行く前、必ず正念を発します。これには、以下の三つの利点があります。1)別の空間にある邪悪な生命、邪悪な要因一切による妨害を取り除くこと 2)衆生が分かっている一面に真実を受け入れさせ済度すること 3)正念を強くし、衆生を済度する使命感と責任感を高めること。
ある朝の4時、正念を発した後、真相を伝えるビラを配りにでかけました。この近くの住居にはビラを何度も配っていたので、店舗すべてにもビラを配るつもりでした。外に出てまもなく、パトカーがゆっくりと通り過ぎました。中には警官が二人乗っていました。通りには人影がありませんでした。私が100メートル離れたところで各店舗のドアの下にビラをいれていたのを見たに違いありません。でもわずか6メートルのところにいた時、私の姿が目に入らなかったようです。私の正念で制約されていたのです。
恐怖心を取り除き慈悲心をもって、法輪功と迫害に関する真相を伝える時、まず最初に考えることは、自分の安全ではなく、いかに多くの人を済度するかです。この一念で良い結果がもたらされます。繁華街の広告掲示板や電話ボックス、新聞閲覧所、電柱などに真相を伝えるビラを貼ることが多いのですが、真相を知らない人によく破り取られ、とても悲しい思いをしました。それ以降、ビラを貼る前には正念を発することにしました。正念には「邪悪の目に留まらず、縁のある人の目に留まるように」という一念も加えました。とても効果的でした。少なくとも3〜5日は貼られており、長い時では1〜3ヶ月貼られていました。A4サイズの半分の大きさのビラが大きな広告掲示板に6ヶ月貼られていたこともありました。とても目立ち、舗道を歩きながら内容が読めるほどでした。
2002年2月4日、私たちの住む市で初めて「法輪大法の日」を迎えました。この日、大法弟子として何ができるでしょうか? 幅1.5メートル、長さ10メートルの横断幕を掲げることにしました。主要道路上で適切な場所を探すため、数日バスに乗りました。最終的に適切な建物を二つみつけました。窓のない建物の側面が道路に面していたのです。もう1人の修煉者と一緒に、2月4日の午前4時に横断幕を掲げることに決めました。しかし、ベテラン修煉者が、法廷で仕事をする息子に法輪功の活動を防止するため、2月3日から市警察、検察、法廷の職員全てに出動命令が出されたと伝えました。邪悪の要素は、暴れ回っていましたが、正念と正しい行ないを備えた修煉者は恐れることなく、時間通りに集まりました。主要道路に出ると、交差点にパトカーが止まり、3〜4人の警官が道行く車や人を検査していました。正念を発しながら警官の方に歩いて行きましたが、警官には私たちの姿が見えないようでした。タクシーに乗って最初の建物まで支障なく着きました。車から出ると、赤い腕章をつけた3人の青年がフラッシュライトを手に、こちらの方にやってきました。どうすることもできませんでした。ただ、建物の階段を上がりました。三階に着いた時、下の方で足音が聞こえました。急いで屋上まで駆け上がり、正念を発しました。正念が強くなればなるほど、階下の足音は静かになり、最後には消えてしまいました。15分後、あたりが静かになったので、最初の横断幕を掲げました。二つめの横断幕を手に、交差点横の二つ目の建物に着いた時、数名の警官とパトカーを目にしましたが、我々の正念を弱まることはありませんでした。建物の屋上に着いて見下ろすと、パトカーがこちらを向いており、中に警官が1人座っていました。もし、彼が見上げたら、横断幕を掛けているところを見られてしまいます。(横断幕はしばらくしてから自動的に開くように設定されていました。)横断幕を掛けながら正念を発しましたが、邪悪の妨害を強く感じました。時間をかけて横断幕を掛け、その場を去って家に無事に着きました。1時間後、この2枚目の横断幕は自動的に開かなかったことが分かり、私は1人で現場に戻り横断幕を掛け直し、無事に開くようになりました。
赤地に白抜きされた「法輪功は素晴らしい」の文字が太陽に照らし出され、人々の目を奪いました。横断幕は邪悪を震撼させ、衆生に希望をもたらしました。車両は徐行し、道行く人は皆、見上げていました。「法輪功は、なんと素晴らしいのでしょう」と歓声を上げる者もいました。30分しないうちにパトカー8台と警官の一群が次々とやってきました。警官をこれほど動員したにもかかわらず、横断幕が掲げられました。法輪功修煉者の正しい行ないは、邪悪を震い上がらせました。ただ一枚の横断幕でこれほど脅えてしまうとは、なんと不安定で臆病なことでしょう。
②邪悪な迫害を正念で排除する
ある日、私は二人の修煉者と会いました。修煉者の携帯電話が警官に盗聴されていることに気付かず、逮捕され派出所に連行され、翌日、看守所に送還されました。二日後、当地の国家保全大隊がやってきて、72時間にわたり我々を個別の部屋で尋問しました。3人一組から成る3グループが、交替で尋問し、私たちは一睡もできませんでした。コンクリートの椅子の上でずっと座らされました。精神的、肉体的に迫害することで、大法弟子の正しい信念と正念を踏み倒すことが目的でしたが、その目的は達せられませんでした。法輪功に関する真実を語る以外、私は何も答えませんでした。尋問が効果を上げないと見てとると、囚人を利用して私を脅かし、私の法輪功への信念をあきらめさせ、煉功もさせず、人に法輪功について話すこともゆるしませんでした。この邪悪の乱狂を、私は一笑に付しました。「師父の言葉が結果を決めるのであって、何を言われても気にかけることはない。邪悪の迫害を甘受することはせず、この期間を利用してここにいる衆生を救おう」と思っていました。
囚人はこれまで常人の社会で様々な犯罪をしてきたに違いありません。しかし私に出会うということは機縁です。私は法輪功の真実を機会があるたびに彼らに伝えました。邪悪な中国共産党に深く毒されていたため、最初は私の言葉に耳を傾けず私を攻撃していました。済度するためには、彼らの執着に従い、既成観念を破らなければなりません。同時に正念を発し、真実を聴くことを妨害する邪悪を取り除きました。慈悲と善の心を以て、絶え間なく真相を語り、正念を発することで、彼らが少しずつ真実を分かるようにしていきました。真実が完全に分かった時、囚人の1人が「私たちを救うために師父はあなたを送り込んだのですか?」と尋ねました。衆生の全てに、分かっている一面があります。この言葉は、この一面から発せられたのです。彼らのために心から嬉しく思いました。
この期間、私はとても忙しい日々と過ごしました。毎日、法を学び、法を覚え、煉功し、正念を発し、真相を語りました。仕事や家族のことを考えるゆとりはありませんでした(私は三人家族の唯一の稼ぎ手でした)。看守所と外との違いも感じませんでした。心は自由自在でした。20日間以上の監禁も、一瞬のようでした。すべきことはしたので、ここにはこれ以上滞在すべきではないと感じました。大法弟子がすべきことをするためには、ここから出るべきだと思いました。
正念を発している時、心の中で担当の警官に真相を伝えました。「私は法輪功の修煉者として、真善忍の理に従い良い人になろうとしています。修煉者の迫害には参与するべきではありません。あなた自身にも家族にも良い結果をもたらしません。善には善の報いがあり、悪には悪の報いがあるというのが天の法則です。修煉者を尊重することで福がもたらされます。無条件に私を釈放すべきです。」二日間このように正念を発した後、自分の空間場が透き通るように清らかになったと感じました。私の心は慈悲と平穏に満たされていました。「この場所に私を置いておくことはできないだろう。数日以内に釈放される。」と確信しました。その通り1週間以内に、1年間の監視付きという条件で家に戻されました。看守所にはちょうど一ヶ月入っていました。
こうして、師父と大法を信じ、強い正念をもって、私は魔の巣窟を立ち去りました。再び法を正す活動を始めました。この体験は、師父が『精神要旨(二)』の中で語られていることを実証しました。師父は、次のようにおっしゃいました。「…実は大法弟子の一人一人はみな能力を持っているのだが、表面の空間にそれが現れてこないだけに、功能がないと思っているのだ。しかし、表面の空間に現れてくることが可能かどうかに関わらず、真の念が生じる時にはみな威力絶大なのである。…」(『精神要旨(二)』「大法弟子の正念は威力あるものである」)
2008年11月28日
(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2008/11/4/188703.html)
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