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国連、中国に臓器狩りの実態調査命じる

(明慧日本)国連は11月21日、中共に対して、直ちに独立調査団を設け、法輪功修煉者が虐待・拷問の末、臓器を強制摘出され、それらを売買しているとの告発を調査し、責任者に法的制裁を下すことを要求した。

国連特派調査員マンフレッド・ノーワック氏は国連拷問禁止委員会に対し、法輪功修煉者からの生きたままの臓器狩りについての訴えと証拠を何度も提出した

 英語版大紀元の記者Charlotte Cuthbertson氏の報道によると、世界最大の国際組織が、直接中共政府に広い範囲で行っている人権侵害の責任追及を命じたのはこれが初めてだという。

 11月7日、国連拷問禁止委員会(United Nations Committee Against Torture)は中国政府が署名している「拷問等禁止条約」の執行状況について公聴会を開いた。同委員会は同月21日、公約を履行していないとし、中国当局に法輪功修煉者を対象とした臓器強制摘出・売買の告発を調査し、責任追及を行うことなどを命じた。

 国連拷問禁止委員会は、中共に対して、労働教養(re-education through labour)制度、国家機密に関する法律、弁護士の弁護を妨害すること、人権を擁護する者や原告に行った妨害と拷問、拷問と人権侵害などに対する調査が行なわれていないこと及び資料の収集などの問題について、解釈を要求した。

 『中共政権による法輪功修煉者を対象とした生体臓器狩りに関する独立調査報告書』を発表したデービッド・キルガー氏は、国連拷問禁止委員会は中共政権が全世界にもたらした人権問題に直面していると話した。キルガー氏は前アジア大洋州局長で、前カナダ議会議員。「国連が中共政府に人権侵害の責任を追及することは珍しい」と述べた。

 臓器狩り報告書のもう一人の著者で、国際人権弁護士のデービッド・マタス氏は、中共は委員会の提案と意見を受け入れるべきだと話す。マタス氏は記者会見で、「中共は独立調査団を設立し、法輪功修煉者が受けた迫害と生きたまま臓器を摘出された訴えを調査しなければ、即ち『拷問禁止条約』の書かれた国際義務に違反することになる」と話した。

 マタス氏は今年11月7日と10日、ジュネーブで行われた国連拷問禁止の会議に参加した。

 国連拷問禁止委員会によるその他の提案は、次のような内容である。「国家政党(中共)は直ちに次の措置を取るべきである。全国に広がっている拷問と虐待を禁止すること。中共は直ちにあらゆる形の行政的な拘留(労働教養も含む)を廃止すること。中共はいかなる人も秘密裏に拘禁されないよう確保すること。中共は弁護士の独立性を禁止するすべての法令を廃止し、弁護士と原告に行った脅迫を調査すること。弁護士の独立調査を脅かす行為を調査すること。これらのことに対して直ちに、公平かつ有効な調査を確保すべきである。」

 国連拷問問題の特別調査員、オーストリアの法学教授のマンフレッド・ノーワック氏と、宗教または信仰の自由に関する国連特別報告者であるAsma Jahangir氏は、2006年8月から国連拷問禁止委員会に、中国での法輪功修煉者に対する臓器狩りの実態を繰り返し報告している。

 *報告書著者:生きたままの臓器摘出はまだ中国で行われている

 2006年初、大紀元時報は中国の施設に監禁されている法輪功修煉者の臓器を強制摘出・売買との内部告発を報道した。その後、カナダ政府元閣僚のデービッド・キルガー氏と国際人権弁護士デービッド・マタス氏が独立調査団を結成し、同年7月6日、49ページに及ぶ調査報告書を公表し、50項目以上の証拠を上げ、この告発は「紛れもない事実である」と結論した。過去2年間、両氏は世界40数カ国を訪れ、各国の政界とメディアなどに対し、報告書の内容を説明し、国際社会に対し、中国当局の暴挙を制止するよう求め続けてきた。

 キルガー氏は「過去二年あまりの間、マタス氏と共に50以上の証拠を集めた。われわれは、中共が生きたままの体から臓器を摘出している告発は正しいことを実証した」と述べた。

  マタス氏は、二人でさらに多くの新しい証拠を集めたと話した。例えば、法輪功修煉者は拘禁されていた間に採血されたが、同時に同じ労働教養所および監獄に拘禁された他の囚人たちは採血されなかったことなどである。

 マタス氏は、臓器移植の数が少なくなり、中国大陸の死刑囚が減ったとしても、臓器移植手術の数はやはり死刑囚の数を超えていることから、良心の囚人、主に法輪功修煉者がいまだに殺害され、臓器を取られていることが分かると強調した。

 2008年12月1日

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2008/11/23/190366.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2008/11/24/102500.html