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私たちの周りの人は中共関連組織から脱退したのか?

(明慧日本)私はヨーロッパの大都市に住んでいます。中国人観光客に真相を説明し、三退(中国共産党、共産主義青年団、少年先鋒隊からの脱退)を薦める時、たまに三退の数字に疑問を持っている人に出会い、「三退の人数はそれほど多いのに、なぜ私の周りには三退した人がいないのか?」と私に聞いてくる人がいます。

 実は彼の周りに三退した人がいないのではありません。中国大陸というそのような厳しい環境だから、誰かが三退したとしても他人に教えるはずがありません。

  ここで二つの典型的な例をあげましょう。ある日、私はある観光名所で、30人ほどの中国人観光客に出会い、法輪功の真相パンフレットを配りました。40歳くらいの2人の男が怒ってののしり始め、誰一人としてパンフレットを受け取ろうとしませんでした。他の人はみな沈黙していました。もちろん私は離れることなく、そしてその2人の影響も受けず、この2人以外の観光客に向かって真相を説明しました。

  観光客たちは一言も発しませんでしたが、その場を離れもしませんでした。何人かは私の話をじっと聞いていました。私は彼らに法輪功を紹介し始め、天安門焼身自殺の真相をも話しました。10分くらい経った後、あの2人の男も何も言いませんでした。三退について話すと、ずっと沈黙していたある男性が「三退はどのようにするのですか?」と聞いてきました。私は、「仮名などを使って、私の所へ申し込むと、私がインターネットで声明を発表できます」と答えました。彼は何も言いませんでした。

  その時、ガイドが観光客を呼び、皆はそこを足早に離れて行きました。質問した男性は最期にゆっくりとそこを離れようとしました。私は彼の背中に向かって「あなたに××という名前をつけて、脱退をお手伝いします。よろしいでしょうか?」と聞きました。彼は突然こちらを振り返り、私を直接見ず、軽くうなずいた後、すぐにその場を立ち去りました。

  彼はこのような公でない一種の隠れた方式で三退をしました。そうすると、彼は自分の同僚にその話をするはずがありません。

  また、ある日、私たちが中国領事館前で迫害に抗議していた時のことです。ある中国人観光団が領事館付近の中国飯店で食事をしていました。その中の3人が領事館の写真を撮ろうとしていましたが、一番いい角度はちょうど私たちの側でした。私は彼らに真相を説明し、三退を薦めました。

  3人のうち、2人は何も言わず撮影が終わった後、すぐ立ち去りました。しかしもう1人は、2人の撮影が終わった後、撮影し始めました。私は彼に真相を説明しました。彼が反対さえしなければ、真相は必ず彼の耳に入ると信じていたからです。

  私は彼の背中に向かって「あなたに○○という名前をつけて、私があなたの代わりに三退してあげます」と話しました。彼は突然振り向きました。私は驚きました。なぜなら、もともと無表情であった彼が満面喜びの表情で、まるで別人のようだったからです。彼は何度かうなずいた後、写真を撮ってすぐその場を離れました。

  そのことを思うたびに私は感無量になります。彼はずっと三退の機会を待っていたのです。彼は、私が彼の意思を感じて、そして彼に話しかけるのを待っていたのです。彼自身は何も話しませんでしたが、非常に喜んで私の勧めに同意しました。中国共産党の60年あまりの恐怖の統治を通じて、多くの人々は言動を慎んでいます。したがって、中国というそのような険悪な環境の下では、彼が同僚に三退のことを話すはずはありません。

  ですから、誰かが「私の周りにはなぜ三退した人がいないのか?」と聞いてきても、彼の周りに三退した人が本当にいないとは言えないのです。公開しないだけなのです。ある日、彼は自分の周りの人がすべて三退したことに気づくかも知れません。

  2009年5月5日

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2009/5/3/200155.html