欧州議会副議長：中国当局をジェノサイドの罪で裁判にかけるべき（写真）
（明慧日本）欧州議会のスコット副議長は最近、ロンドンの外国メディア協会で「沈黙のジェノサイド」と題する記者会見を開いた。中国問題の専門家、臓器移植の専門家、中国で監禁されたことのある法輪功修煉者らが会見に同席し、生きた法輪功修煉者からの臓器狩りは事実であるなどと証言した。
記者会見に参加したのは、中国問題の専門家、「新中国を失う」の著者イーサン・ガットマン（Ethan Gutmann）氏、英国の著名心臓外科医トム・トレジャー（Tom Treasure）氏、全世界キリスト教連盟（Christian Solidarity Worldwide）の代表ティナ・ラムボタ氏、かつて中国で監禁されていた法輪功修煉者の楊采妮さん。
 | | 記者会見の現場のスコット副議長（中） |
スコット副議長は３年前、中国現地に入り、中国当局の人権弾圧の実態を調査した。
同副議長は記者会見で、10年前の1999年から始まった法輪功集団弾圧はジェノサイド（集団虐殺）罪であると指摘、当時の調査の一部の内容を以下のように明らかにした。
同副議長によると、現地調査中に法輪功修煉者・牛進平さんと曹東さんと面会した。２人はそれまでに中国当局に監禁されたことがあった。同じく法輪功を修煉している牛さんの妻は当時、北京の女子強制労働収容所に監禁され、残酷な拷問・虐待を受け、体中が傷だらけで聴力を失っていた。面会の数ヵ月後、彼女は釈放された。そして、副議長に書簡を送り、自分が獄中で受けた50種類あまりの拷問・虐待を詳しく説明した。昨年、北京五輪開催前に当局は法輪功への弾圧を強化し、牛さんと曹さん夫婦４人を再び監禁した。
後に、曹さんはスコット副議長に獄中のある奇妙な体験を明かした。
それによると、曹さんと同じ囚人部屋に監禁されていた一人の法輪功修煉者がある夜、突然いなくなった。後に、曹さんは監獄の死体安置所でその遺体を目撃したが、体に複数の穴があって、臓器が摘出された様子だという。
スコット副議長は記者会見で、2006年年初に内部告発により明るみになった、中国当局による生きた法輪功修煉者からの臓器強制摘出・売買の問題について言及した。カナダの元外交官と人権弁護士が作成した独立調査報告書の信憑性を支持すると、スコット副議長は表明した。同報告書は、様々な証拠を収集し、中国当局の臓器狩りは「紛れもない事実である」との調査結論を出している。
中国問題の専門家：中国当局の幹部ら、闇市場で法輪功修煉者の臓器を売買して暴利を貪っている
中国問題の専門家で、「新中国を失う」の著者イーサン・ガットマン氏は法輪功弾圧問題を数年間追跡してきて、関連の著書に真相をまとめる計画だという。
今回の記者会見で、同氏は、「２年前に、私は中国当局と法輪功の『衝突』を広範囲に調査・研究し始めました。百人以上の関係者を取材しましたが、その半数あまりは監禁されていた法輪功修煉者でした。そのうち、約３割の人は尋常でない『身体検査』を受け、腎臓、肝臓、目、時には心臓まで検査されました。この種の検査は高額で、通常では不必要です。それと共に、近年、大量の中国の臓器移植の提供源が不明で、国際闇市で中国での移植用臓器が高額に取引されていることから、我々が辿り着いた合理的な解釈は、中国当局の幹部らが闇市で法輪功修煉者の臓器を売買し、暴利を貪っていることです」と述べ、彼が法輪功監禁者数を細かく調査して試算した結果、これまでに８万７千人以上の生きた法輪功修煉者の臓器が強制摘出・売買されている、と指摘した。
同氏は、「2006年、この臓器狩りの実態が内部告発されてから、残念ながら、民主国家のメディアはこの問題に触れようとしません。明らかに、彼らはこの件を考えたくもないようです。しかし、一連の事実が呈されているのです。いかなる人でも調査を行えます。しかし、なぜか誰も行動を起こしません。私が驚いたのは、我々の関連調査は世界初であることです・・・。これは民主国家の恥であることは、疑う余地もありません」と語った。
著名心臓外科医：臓器狩り調査報告書は恐怖の事実を記述している
英国の著名な心臓外科医トム・トレジャー氏も記者会見に参加し、中国での臓器移植の提供源についての見解を示した。
同氏は、「私はカナダ人による関連調査報告書を読みました。この記述は確かに恐ろしいですが、国際臓器移植の現状を知っている外科医である私が把握した多くの情報と一致しています。例えば、中国での臓器移植の数が非常に多いことです。患者は中国で臓器を予約するのはとても簡単です。ある米国人医者の実体験ですが、あるとき、この医者は中国で肺移植のデモンストレーション手術を行うことを中国側から要請されました。通常、臓器移植の手術は提供される臓器の時間が不確定であるために、時間を予め決めるのは不可能です。しかし、中国側は手術の時間を最初から約定できると自信満々に答えました。私にとって、これは、中国での臓器狩りの実在を断言できる事例であり、非常に非常に説得力があります」と話した。
全世界キリスト教連盟の代表ティナ・ラムボタ氏は記者会見で、中国当局による宗教と人権への迫害の実態を紹介し、「法輪功への残虐極まる迫害は十年間続けられてきましたが、法輪功は屈することはありません」と述べた。
中国国内で監禁・拷問されたことのある法輪功修煉者・楊采妮さんは記者会見で証言し、「国際社会の人々はこの残虐な迫害を制止すべき」と語った。
前述のスコット副議長は記者会見の最後に、「中国当局をジェノサイドの罪で国際審判にかける時期が来ました。私は確信しています。我々が今日行っていることは、正義が勝つそのときまで、全世界の各都市で毎日行われるべきです」と語った。そして、国連事務総長に書簡を送り、中国当局の法輪功弾圧の実態を確実に調査するよう促したことを明らかにした。
2009年5月8日
（中国語：http://minghui.ca/mh/articles/2009/5/4/200220.html）
明慧ネット：jp.minghui.org
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