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たえず自分のエネルギーを強める(写真)

(明慧日本)今年24歳のニコライさん(Nikolai)は、かつて父親をとても心配させました。かつては勉強嫌いで、友達と一緒に麻薬を吸い、酒を飲み、責任感も信用もなく、最後には学業を中断せざるを得ず、20歳になっても何事も成し遂げられていませんでした。その上とても内気で、父親は本当にニコライさんが今後どうしたらよいのか分かりませんでした。

ニコライさんにとって、自分自身でも麻薬を吸うことや、酒を飲む事があまり自分に合っていないと思ってはいるものの、友達と一緒にいるためにはこうしなければなりませんでした。それに彼はいつも疲れており、精神を集中することができないため、学業に対して興味を持てず、また、よく請求書の支払いを忘れ、周囲の人の彼に対する印象はあまり良くありませんでした。

しかし、これらのすべてはすでに過去のことになりました。今のニコライさんには仕事があるだけでなく、その上、また学校に戻って高校の課程を続け、2年半後には大学で学ぶ課程さえすでに決めています。ラテン語を専攻したいからです。それは、一つには言語に対してとても興味を持っているため、二つにはラテン語の教師になりたいためです。彼は有言実行をかなり重視するようになり、「私はもう他人の誕生日を忘れたりしません。請求書も期限通りに払っています」と笑って言いました。彼は再び家族と友達の信用を取り戻しましたが、しかもそれだけではありませんでした。

 一体何がニコライさんをこのように大きく変えたのでしょうか? それは3年前のことから話さなければなりません。

偶然に大法を知る

 3年前に、ニコライさんはルーサン(Lucern)へ用事で行った時、道の側で法輪功情報の露天ブースを見かけました。法輪功修煉者が中国共産党に迫害されている写真を見て、心を打たれました。自ら法輪功修煉者と話し合って、真相資料を一部家に持ち帰りました。帰宅後、その真相資料にとても興味を持ち、何回も読み返しました。これまで気功をやったことがあったので、法輪功に対してもとても興味を持ったのです。

ウェブ上でルーサン(Lucern)の煉功点を探し当て、法輪功の5式の功法を修め始めました。初めて煉功音楽に従って煉功した時、「法輪功はとても素晴らしい、音楽を聴きながら煉功できるのはとても気持ち良いものです。それにとても強いエネルギーを感じます」とニコライさんは言いました。

 また、真相資料の情報により『転法輪』と『大円満法』を買って読み、法輪功は5式の功法の動作だけをただするのではないことに気づきました。

 『転法輪』を読む時、法輪功が「真・善・忍」に基づいて生活すること、嘘をつかず、善意を持って人と接し、寛大な心を持ち、我慢すべきことを人に教えていることを知りました。そこで試しに本の通りにやってみました。兄はよく言葉で刺激して、からかうのです。法輪功を修煉する前、ニコライさんはいつも怒って、血気盛んで、兄と口論していましたが、法輪功を修め始め、『転法輪』を読んで数日後、兄はまた言葉で刺激しましたが、今度は『転法輪』の中の「殴られても殴り返さず、ののしられても、ののしり返さず」という言葉を思い出し、「私も試しに、我慢してみよう」と思ったのです。「その時、私は心の中ですでにかなり怒っており、忍耐するのは本当に容易ではありませんでした」と、ニコライさんは今ではとても楽にその時の状況を語りました。

 「私はテーブルをただじっと見ているだけで、何も言い返しませんでした。兄はとても不思議そうに私を見ており、まるで彼の拳は空気をなぐったかのようでした。結局、何も起こりませんでした。本を読む時、本に書かれていることはとても正しく、容易にできるように思いますが、本当に具体的な事に出会った時、やり遂げることはそれほど容易なことではないと気づきましたが、やはりやり遂げることができました」

それから実践の中で、「忍」は苦痛な事ではなく、ちょうど正反対である事を発見しました。法輪功の創始者・李洪志先生が『精進要旨』の「忍とは何か」の中で説かれたように「忍は心性を高める鍵です。怒り恨むこと、不平、涙をたたえてしのぶことは常人が世間体に執着する忍です。まったく怒り恨むことが生じることなく、不平に思わないことこそが修煉者の忍なのです」 ニコライさんは他人ともめごとが発生した時、もし我慢できなくて、言い争いになった時、うっぷんを晴らせたと感じられないだけでなく、かえって気分が悪いのです、毎回そうだったのです。逆にもし我慢できて、なんとも思わなければ、褒められたように、とても気持ちよく感じたのです。

 たえず『転法輪』を読むにつれ、生活の中で「真・善・忍」に基づいて自分を律することがだんだん多くなりました。自分の言行に責任を負い、有言実行することを始めたのです。さもなければ嘘をつくことになるではありませんか? 仕事の中でも職責を果たして支配人を満足させました。学校では、勤勉で、クラスの中で最も良い学生になり、本を読むことが大好きで、その上法輪功を修め始めてから、いつも心身にエネルギーが満ち溢れていました。

 修煉をし始めた時から、すでに麻薬、たばこ、酒をやめました。周知のように、麻薬を吸う人が中毒から回復することはとても難しく、特に心理的に麻薬に対する依存性を完全なくすことはとても困難なのです。ニコライさんは法輪功を修める前に、かつて3カ月間の徒歩旅行で麻薬と酒をやめていましたが、家に戻ってから、まただんだんと麻薬を吸い始めました。『転法輪』を読んでから、修煉者はたばこを吸い、酒を飲んではならないことを知り、麻薬とアルコールをやめることを決心しました。このようにして二度と麻薬、たばことアルコールに手をつけませんでした。しかも、もうこのような方法で友達を作る必要もありませんでした。

 ニコライさんは修煉の中で、どのようにして他人の事を先に考えるかを知りました。数学の授業の時、傍に座っているクラスメートは先生の言う内容に対してあまりよく分からなかったのですが、ニコライさんはいつも早く理解できるので、そのクラスメートはいつも色んな問題を聞きます。最初は自分が先生の言う事を聞き逃さないように、いつもできるだけ早く解答していましたが、次第にこれは本当に他人のために考えているのではなく、本当の善ではないと気づきました、そこで、たとえ少々先生の言う事を聞き逃しても、根気良くそのクラスメートに解説をしてあげようと思いました。ニコライさんにとって、そのクラスメートが本当に授業についていけることの方がもっと重要なことだからです。

真相を伝える

多くの人に法輪功、及び法輪功修煉者が中国で迫害されている真相資料を配っているニコライさん(右)

 ニコライさんはあの露天ブースで初めて法輪功の真相資料を貰った時、中国の法輪功修煉者が迫害されている写真をたくさん見たのです。「非常に驚きました、こんなめちゃめちゃな事が発生しているなんて!」 修煉してからは、他の修煉者と同じように、多くの人に真相を伝えています。反迫害のパレードに参加したり、真相を伝えるブースを申請したり、自分の休み時間を利用して法輪功の真相資料を配ったりしています。

 ニコライさんにとって、これらのすべての事が自分の義務を履行しているように当然なことでした。「スイス人に法輪功修煉者の中国での現状を伝えて、迫害を直ちに停止させることは、当然なことです。私達は『善』を修めています。中国の法輪功修煉者も私と同じく法輪功を修煉して、『真・善・忍』に基づいて生活しており、皆いい人です。私は彼らが遭った迫害を無視することはできません」と述べました。

 スイスだけではなく、もっと多くの人に真相を知ってもらうために、彼はその他の国でも中国共産党の法輪功に対する迫害を直ちに停止するように呼びかける活動に参加しています。スイス人だけでなく、世界各国の人が真相を知ることを通して、迫害を制止することを手助けしてもらえます。これは国家の制限はありません。ニコライさんはまた特に中国人に面と向かって真相を伝えたいと望んでいます。

中国人のために来た

 あるスイスの法輪功修煉者が香港に行くことを知り、ニコライさんも同行しました。香港の有名な観光地に着いたばかりの時、行き来するする大型バスと多くの中国人に対してとても困惑しました。ドイツで生まれ育ち、現在スイスで生活しているニコライさんにとって、こんなに多くの人に会ったことがなく、しかもほとんどの人は中国大陸からきた中国人です。こんなに多くの中国人に真相資料を配ることは、ニコライさんにとって一つの挑戦でした。

 しかし、すぐに慣れました。最初、もう1人のスイス人の修煉者と共に、中国人に中国共産党の60年来の様々な暴行が詳しく書かれている『共産党について九つの論評』を配っていましたが、2人とも中国語が話せないため、中国の観光客と会話ができません。そこでやり方を変えて、各種の真相内容が書かれているパネルを高く掲げて、中国人にその内容を読めるようにしました。特にすでにバスに乗車した人には、バスからでもパネルが見る機会があるように、バスを何周も回りました。

 最初、真相資料が捨てられたことや、ガイドさんに真相資料を全部回収されたのを見て、ニコライさんは少し腹を立てていました、それは全部修煉者たちが自分の金と精力を使って編修し出版した資料です。しばらくしてまた同様なことを見ると、心に痛みを感じました。「彼らに真相が見えないことはとても悲しい事です、そうでしょう? 彼らは中国共産党にだまされています。私は彼らにとって真相の重要性を知っています。最初パネルを見てまだ笑っていましたが、ずっと見ているうちに、ますます真剣になってきた人もいれば、カメラでパネルを撮影する人もいました。私は彼らが真相を知ってからの喜びを感じ取ることができました」 実は多くの中国人は中国共産党が悪いことを多少知っていますが、彼らには実証できる人がいません。だから海外でこのような真相を見かけることは彼らにとってとても重要なことだと思っています。

 ニコライさんはずっと貯金をしています。今年また香港に行き、中国人に面と向って真相のパネルを見せたいと望んでいます。法輪功を修煉してから、中国が近くなったように感じました。彼は中国の悠久の伝統文化を知り、さらに中国の人権問題にも関心を持つようになりました。中国人がもうこれ以上中国共産党に騙されないように、多くの真相を知ってほしいと望んでいます。

 現在のニコライさんの生活は充実していて楽しいのです、彼は一歩一歩自分の夢を実現し、高校の学業を続けて、アルバイトをして自分を養っています。彼は毎週必ず長期にわたり療養所で療養している母親を見舞いに行きます。時には母親のために『転法輪』を読んであげます。それを聞いている彼の母親は、彼がなぜ迫害を制止するためにそんなに努力をしているのかをますます理解できるだけではなく、その上体調もある程度好転しています。

 「法輪功より大いに受益しています、言葉では説明できません。法輪功の修煉で、私に自分の多くの行為、性格、及び内心の奥深い所の気づきにくいよくないものを発見させてくれました。そして絶えず自分を修正するエネルギーを与えてくれました」


 2009年6月7日


(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2009/4/13/198861p.html
(英語:http://www.clearwisdom.net/emh/articles/2009/4/27/106838p.html