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災難の中、真相を伝える10年間


文/飛鳴

(明慧日本)法輪功修煉者の戴さんは今年、中国から北米に来ました。もう定年退職した戴さんは法輪功を修煉しているため、中国共産党が1999年に迫害を始めてから、当地の政府官員や警官の嫌がらせと脅しを受け、仕方なく故郷を去り、ある小さな町で4年間を過ごしました。毎日、戴さんは法輪功の真相を関する資料を持って出掛けました。これらの真相資料を町で配り、警察署にまでも配りました。4年間に、戴さんの足跡はこの小さな町のいたるところに残りました。

 真相資料は簡単に手に入るものではありませんでした。それは市内の法輪功修煉者が明慧ネットから文章をダウンロード、プリントアウトして作成した資料です。町に住む法輪功修煉者がわざわざ市内に行って、資料をもらい、さらにたくさん印刷し、配りました。これらの真相資料は、町中の人々に中国共産党の虚言に騙されないよう、法輪功に関する本当の情報や、法輪功修煉者が蛮行によって迫害されている事実を理解させるものです。

 真相資料以外に、町の修煉者は毎週市内の修煉者から、明慧ネットからプリントアウトした「明慧週刊」をもらい、さらにたくさん印刷し、町の修煉者たちに回覧しました。この週刊紙は中国と海外の法輪功修煉者の修煉に関する心得や、真相を伝える心得、そして海外の法輪功修煉者の活動状況などを掲載しています。戴さんは毎週必ずこれを読みます。同修の体験を読めば読むほど、自分の不足が見え、修煉に対する正念も増すと言っていました。戴さんは長年、明慧ネット、「明慧週刊」と共に歩いてきました。戴さんは数千万人の中国の法輪功修煉者の中で、ごく普通の例に過ぎません。

 中国各地の法輪功修煉者は家庭資料点も含め、それぞれ規模の違う資料点を設立しています。資料点は明慧ネットから真相資料として文章をプリントアウトし、印刷、装丁して配布しています。たくさんの修煉者はネットの封鎖を突破できるソフトを使い、明慧ネットを読んでいます。ネットを使っていない修煉者も毎週、「明慧週刊」で今週の明慧ネットが掲載した重要な内容を知ることができます。明慧ネットは修煉者の交流の場で、真相資料の元でもあります。

 明慧ネットの閲覧者は法輪功修煉者や、法輪功を知りたがる人たちだけではなく、法輪功の迫害に関わっている政府官員と警官も明慧ネットを見ています。中国から来た卜さんは、中国共産党に不法に労働教養され、労働教養所に監禁されました。卜さんは偶然、労働教養所の警官もネット封鎖を突破するソフトを使っていることを知る機会がありました。当初、迫害を行う警官は、自分の名前と蛮行が明慧ネットに暴露されると、すぐ転職し、迫害に関わらなくなった人もいたと卜さんは言いました。

 明慧ネットは中国の法輪功修煉者にとって欠かせないだけではなく、海外の法輪功修煉者にとっても、毎日読まなくてはならないサイトです。李さんはよく空港で中国の観光客に真相材料を配り、真相を伝えるイベントにもよく参加していました。彼女は毎日明慧ネットを読み、同修の修煉体験や心得の交流、そして同修の真相を伝える体験談がとても役にたったと話しました。

 明慧ネットは開設初期から、とても重要な役割を果たしています。当時、中国共産党は法輪功創始者・李洪志氏を中傷する情報を流し始めていました。コンピュータ関係の仕事をしている曲さんは、当時法輪功を修煉し始めたばかりで、中傷の情報に対して困惑していました。しかし彼は明慧ネットで、真相を知る修煉者の文章を読んで、すぐに理解でき、困惑が消えました。中国共産党がネットを封鎖してから、曲さんは自ら明慧ネットのミラーサイトを作り、国内の友人にアドレスを送り、明慧ネットを見せました。先ほど紹介した卜さんも当時、ミラーサイトに通して明慧ネットを読みました。彼は今もそのミラーサイトのアドレスを覚えていると言います。私も迫害が始まってから、明慧ネットの交流文章をプリントアウトして保存しました。それらの文章は私にとって、修煉を堅持する上で非常に力になりました。

 明慧ネットは開設初期が一番大変でした。私は1999年6月のシカゴ法会で明慧ネットが開設されたことを知りました。開設した頃、編集者と技術スタッフが別空間からの巨大な圧力を背負い、体力の負担を超えた仕事をしていたという大変な過程を後に知りました。毎日中国や海外から来たたくさんのメールを緊急処理し、文章を選び、編集しなければならず、食事をしても味がしないほどで、寝る時間さえ削られ、毎日17時間以上働いたそうです。中国共産党に雇われたハッカーの妨害もよくあったので、本当に大変でした。

 私も迫害が始まった頃には、海外で迫害に反対する色々なイベントに参加し、ワシントンの10日間イベントも含め、自分のことながら大変な道を歩いたと思っていましたが、明慧ネットの開設初期に関わった同修が受けた大変さとは、まったく比べられませんでした。しかし、当時の大法弟子が感じた圧力や難しさも、師父が負担してくださった他に残ったほんの少しだけに過ぎません。師父が一体どのくらいの圧力を負担してくださったのか想像もできませんが、今だんだん楽になってきた環境とその理由に思いを馳せると、これまでの過程がどんなに大事であるか分かります。

 今の明慧ネットはたくさんのコンテンツ、ランゲージ、そしてメディアを持つ大型オリジナルサイトになりました。明慧ネットのためにボランティアをしている修煉者は、今も大量の仕事をしています。普段、別の正式な仕事をしている人もいます。しかし、明慧ネットは彼らにとって、生業以外のもう一つの仕事であり、さらに重要で、週末さえも関係なく、まったく休暇のない仕事です。明慧ネットの仕事をする修煉者は誰も名を知られることもなく、ただ一生懸命明慧ネットのために働いていました。10年間、彼らは穏やかに過ごし、いろんな出来事がありましたが、明慧ネットは自らの編集原則を守り、外界の妨害に心を動かさず、ずっと中国と海外の法輪功修煉者に信頼され、修煉の交流の場であり続けました。また、法輪功に関心を持っている人たちに信用できる真相を提供していました。

 10年間変わらず、名を知られないボランティアをし続けてきたことは常人の中で非常に珍しいことです。これは常人の仕事ではなく、修煉ですから、明慧ネットの仕事に参加した修煉者は毎日必ず法を学び、心と身体を昇華させ、心性を向上させています。明慧ネットの仕事を通して修煉し、自分自身を昇華させ、力を提供すると同時にたくさん得るものがあります。どの修煉者も師父と大法に対して感謝し、法輪大法を修煉してこそ巨大な力を与えられ、正念ができ、師父を信じ今まで歩き、今後も堅く修煉し続けるであろうことも法輪大法の偉大さを伝えています。

 このようなことをしているのは明慧の仕事をする修煉者だけではなく、中国各地の修煉者は長年、ずっと危険の中で中国の民衆に真相を伝えています。海外の修煉者は忙しい仕事の中、法輪功を100カ国以上の国に広げ、いろんな民族の人に真相を伝えました。彼らの行いは常人と似たようなものに見えるかもしれませんが、実際はまったく違います。彼らは修煉をしています。人を救っています。法輪大法に基づいているからこそ、彼らはさらに強固な意志をもって、さらに自信に溢れて行動できます。明慧ネットの10年間は、正法修煉の中、災難の中の10年間であり、大法弟子が心を一つにして協力し、真相を伝え、衆生を救い済度する10年間でした。

 2009年7月1日

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2009/6/25/203417.html