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華人ピアノコンテストが閉幕、正統文化の復興への思いつなぐ(写真)

(明慧日本)新唐人テレビ局が主催する「第2回世界華人ピアノコンテスト」の決勝戦が2009年10月11日、ニューヨークのジェラルド・W・リンチ劇場(Gerald W Lynch Theater)で成功のうちに閉幕した。決勝戦の課題曲は、ベートーベンのピアノソナタとバッハ作曲、ブゾーニ編曲のシャコンヌ。この二曲は、クラシック音楽の最盛期の代表作品で、特にバッハの作品は、輝かしさを奏でることのできる傑作である。

 決勝戦に進んだ9人の選手は、堂々として冷静沈着で、2曲のクラシック音楽の傑作を演奏した。その演奏は観衆と審査員を惹きつけた。大会の審査委員長・馬常子氏は、「作品の内包をよく理解しているかどうかが非常に重要なポイントで審査の基準でもある」と話した。
「第2回世界華人ピアノコンテスト」が閉幕
金賞を受賞した武暁鋒さん
銀賞を受賞した許書豪さん
銅賞を受賞した林品安さん
銅賞を受賞した倪海そうさん
優秀賞を受賞した陳永ていさん
優秀賞を受賞した劉倩芸さん
優秀賞を受賞した宋沛樟さん

 正統文化を復興するコンテスト 選手らは素晴らしい力を発揮

 大会の審査委員長・馬常子氏は、「全体的なレベルは去年よりも高く、参加者は皆、豊富な演奏経験を持つピアニスト。このような形で、正統な芸術を世の人々に広めることが、私たちのコンテストの主旨である。バッハの曲は、神への賛美であるため、演奏者は心から神を敬慕すれば、演奏の感覚も違ってくる」と話した。

 大会の審査員を務める劉紹珊氏は、「今日の演奏はとても素晴らしい。選手らは素晴らしい力を発揮できた。バッハ作曲、ブゾーニ編曲のシャコンヌという曲は、総合的な考察が要求され、テクニックの面だけではなく、忍耐力も必要である。なぜかというと、この曲は、13〜14分間の演奏をしなければならないため、大きな試練になる。選手らは、みんな高いレベルの演奏で、私たち審査員は非常に嬉しく思っている。今回の大会を通して、華人でも、西洋クラシックの曲を素晴らしく演奏でき、華人ピアニストの明るい将来が見えてきた。新唐人テレビ局が主催するピアノコンテストはほかのピアノコンテストと違って、私たちは最も古典的な楽曲を選んだ」と話した。

 劉紹珊氏は特に、金賞を受賞した武暁鋒さんについて、「彼はピアノに対する造詣が深い。音楽の表現が繊細で一貫している。全てが極めて自然に、彼の指から流れてくるようだ。彼の演奏は人の心を揺り動かし、審査員も感動した」と絶賛した。

 優勝者:クラシック音楽は神様からの贈り物

 金賞を獲得した武暁鋒さんは古典音楽を20年以上学んだ。武さんは、音楽は神様が人に伝えたものだと信じている。例えば、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンがたった2週間で偉大な作品が作られたことは、きっと神様からの贈り物だろうと話す。決勝戦で演奏した2曲について、武さんは、「音楽史上、非常に重要な作品で最高傑作」と話した。

 武さんは、「音楽家として自分を空っぽにし、穏やかになるのはよい状態だ。今日の私は、自分を忘れ、ベートーベンの難しい作品である『情熱』の演奏がよくできた。『情熱』が創作された時代の人々は、爆弾のように震撼しただろう。現在の人々はその作品を熟知しているが、私は依然として当時のベートーベンの境地になって演奏した。曲のテンポや強弱、リズムの変化など、自分を表現するというよりも、曲に自分を溶け込ませることで、難しいテクニックも穏やかに表現することができた」と語った。演奏中、武さんが涙ぐむ場面もみられた。

 武さんはさらに、「バッハの曲は、神への賛美や崇拝が表現されているからこそ美しい。原曲のバイオリン曲をブゾーニがピアノ曲に編曲した時、ピアノ特有のテクニックがたくさん取り入れられていたが、演奏するときは、テクニックを誇示するのではなく、バッハの境地、バッハの理念を感じながら表現した」と語った。

 銀賞獲得者:本大会の曲は独特だ

 銀賞を受賞した許書豪さんは、「来年また、新唐人テレビ局が主催するピアノコンテストに参加したい。大会が選ぶ曲は今年と違うでしょうが、独特な意図があり、とても勉強になる。また審査員とその他選手からたくさんのことを学べる。より多くの華人ピアノ二ストに、この大会に参加してほしい」と話した。

 銅賞獲得者:穏やかな心で作曲家と交流するよう

 銅賞を受賞した倪海そうさんは、決勝戦でベートーベン奏鳴曲の第1番の『夜明け』を演奏した。倪さんは「成功するポイントは、平常で穏やかな気持ちで演奏することだ。しかし、その気持ちに達することはけっこう難しい」と言った。

 倪さんは「もし、本当に全霊で弾奏するときに、実際その作曲家と交流するとなる。たとえば、『夜明け』の楽譜の終止符のところで、私はたくさんの有名ピアニストの演奏を聴いたことがあるが、ほとんどの人は音符に気を注ぐが、この終止符に気づかなかった。しかし、私はこの終止符が呼吸すると同じように感じ、これこそベートーベンが求めていると思う」と語った。

 観衆:正統文化は人の心を正す
ニューヨーク在住の呉さんがコンテストを評価

 ニューヨーク在住の呉さんは、「今日のコンテスト参加者たちは、競い合っている感じがしない。音楽に全身を溶け込ませ、ピアノで聴衆に語っている感じがした」と呉さんは感想を述べた。

 呉さんは、「ベートーベンが作曲したとき、インスピレーションによるものが多かったと言われており、バッハもたくさんの宗教音楽を創作している。古典音楽は、人類の精神と深い関わりを持っているのだろう。私たちの人類の文化は一体であり、もし東洋と西洋の文化は最絶頂の日が到来すれば、私たちの人類は現在のこの形ではなく、人類の道徳もこの形ではなく、環境、資源も現在の形ではないだろう。このコンテストは、人々に古典文化、伝統文化に触れるチャンスを与えてくれている。人類の道徳心は滑落しているが、 このコンテストが人の心を正すことを期待したい」と語った。

 2009年10月19日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2009/10/12/210264.html
(English:http://www.clearwisdom.net/html/articles/2009/10/14/111534.html

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