■日本明慧 http://jp.minghui.org/2009/10/31/mh012676.html 



ニューヨーク:中国広東省の労教局局長が提訴される(写真)

(明慧日本)ニューヨークの法輪功修煉者(中国籍)は2009年10月22日、広東省労教局(労教=労働教養の略)局長兼党委員・施紅輝書記に対して、「拷問罪」、「ジェノサイド」だとして米ニューヨーク南地区連邦地方裁判所に提訴した。施書記は、生存権の侵害、人身の自由及び安全の侵害、不法拘留・拘禁、思想の自由の干渉、信仰の自由の干渉など国際法に違反した罪に問われた。

 同日午前11時10分、施書記ら数人がニューヨークの16番埠頭に到着した際、地方裁判所により訟状が彼の元に届けられた。
ニューヨークの16番埠頭に到着した施書記(中)と同行者

 「拷問罪」、「ジェノサイド」など多数の罪名で提訴される

 原告は中国広東省出身の女性法輪功修煉者・陳華さんとスウ玉韻さんである。彼女達はかつて、中国で法輪功を修煉し続けたことが理由で、不法に懲役刑を受け広東槎頭女子労働教養所に拘禁された。拘禁されていた間、長期にわたってひどい拷問を受けた。

 施書記は2000年11月から、広東省各地の労働教養所を管理してきた。その間、施書記は法輪功修煉者に対して、肉体的、精神的に拷問や虐待を加えた迫害の主要責任者であり、元中国共産党党首・江沢民に追随して中国の法律体制を踏みにじる行為をはたらいた。

 明慧ネットによると、当時大学生であった陳華さんは、5回も不法に天河区拘留場へ送られた。そこで、所長・朱をはじめとする警官らに警棒などで殴打され、強制的に体に水をかけるなどの拷問を受けた。また、2年と2年6ヶ月の懲役刑を2回言い渡され、槎頭女子労働教養所に拘禁された。1回目は、本来の刑期より500日以上不法に延長され、車輪式洗脳(交替で思想改造を続けられる)、あぐらの姿勢で足を縛りつけ、殴打、唐辛子を飲み込ませる、寝かせない、耳元で10時間も大声で罵るなどの暴行や虐待を加えられた。2回目は、80日間の断食で抗議し続けた後、残虐な強制灌食を強いられて命の危険にさらされた。一時出所後(治療のための一時出所)も、天河区610弁公室や国安局からの嫌がらせ、監視、尾行、拉致の恐怖などが絶えなかった。

 陳さんは中国を離れ、タイを経由してニューヨークへたどり着いた。「施書記は何年にもわたって、法輪功修煉者に対する迫害を続けてきました。今日、彼を起訴したのは、自身の犯した罪は責任から逃れられないということを分からせ、迫害を停止させるためです」と訴えた。

 法輪功迫害追跡調査国際組織:「全世界追跡監視システムを起動、法的制裁からは逃れられない」

 施書記への訴状が本人に渡されたことについて、法輪功迫害追跡調査国際組織(追査国際)の汪志遠さんは、「広東省労働教養関係部門の訪米スケジュールを手に入れ、すぐに全世界追跡監視システムを発動し、彼らの居場所をキャッチした」と明かした。

 汪さんの話によると、追査国際は、中国共産党の犯罪情報や、犯罪証拠(文字、写真、録音、録画等)などの情報を収集しているという。施書記は追査国際の法輪功迫害の調査報告に記載された中で、一番最初に犯罪容疑に問われた中国共産党員の一人である。

 「犯罪行為に関与したメンバーは、誰一人として法的制裁から逃れることはできません。法輪功迫害に関与した個人、組織、関連団体などに関わるすべての犯罪容疑を追跡し続け、全世界に共産党の悪行を停止させるように救援を求めており、緊急に呼びかけます」と汪さんは語った。

 汪さんは「これまで広東省では、海外公開された情報だけで、すでに71人の法輪功修煉者達が殺害されました。広州市では16人の死者が出ました。しかし実際は、この死亡者数よりもっと上回っているに違いありません。また、暴行や拷問で無数の人々が障害を負いました」と証言した。

 情報筋によると、中国共産党の下での労働教養系統は、中国の憲法、法律およびあらゆる司法系統を凌駕しているため、法的手続を踏まずに国民の人身を長年拘束することが許され、まさに法輪功迫害を行う専門機関となっているという。アメリカ国務院の2008年人権報告書によると、かつて中国の労働教養所に拘禁されている人の半分以上は無実の法輪功修煉者だった。また、マスコミによる迫害の暴露によると、労働教養教所で法輪功修煉者に施した拷問の方法は100種類以上を超えている。例えば、広東省三水労働教養所の拷問を例に取ると、監禁室で集中電撃、銅線で鞭打ち、高圧のスタンガンで臀部や肛門を電撃し、髪を剥ぐ、びんたを食らわす、吊り上げ、竹の串を刺し込む、古代の拷問法である「五馬分屍(ごばごろし)」を加えて四肢の関節を脱臼させて筋肉の靭帯を断裂させる、熱湯をかけて火傷した身体に塩が付いた歯ブラシをこすり付ける、監禁室で冷たい水を全身にかけた後に電撃を加える、厳暑に1カ月にわたって太陽に晒す、水を与えない、連日寝かせない、苦役を強いるなどの迫害が行われている。

 海外で中国共産党党員を提訴した先例

 今までは北米、ヨーロッパ、オーストラリア、アジア等の方々で法輪功修煉者に対する「拷問罪」、「ジェノサイド」、「人道に対する罪」等によって、中国共産党党員が訴訟されたのは50件以上にのぼる。アメリカでも、中国共産党党首・江沢民を起訴したほか、元北京市市長・劉淇、元遼寧省副省長・夏徳仁、中国科学院党組副書記、中国科学院の「法輪功問題処理指示チーム」の副組長・郭伝傑、元武漢ラジオ局局長、武漢テレビ局局長・趙致真、元原吉林省委副書記、甘粛省委書記・蘇栄、湖北省公安庁副厅長、610弁公室リーダー・趙志飛らも提訴した。その中に、劉淇、夏徳仁、郭伝傑、趙志飛は審判において欠席のため、裁判長に有罪成立と判決された。

 2009年10月31日

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2009/10/23/210974.html

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