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カナダ元外務省アジア局長「スペイン法廷の決定は意義甚大」(写真)

(明慧日本)スペイン全国管区裁判所で、中国前国家主席江沢民ら5人の中共高官が「ジェノサイド」および「拷問罪」で起訴された案件について、11月25日、前カナダ外務省アジア局長のデービッド・キルガー氏はインタビューを受け、「欧州の主要国家スペインの法廷がこういった判定を決定することができたのは、極めて意義深い進展」と述べた。
カナダ前外務省アジア局長デービッド・キルガー氏

 《迫害に関わる犯罪者は出国不能》

 「世界各国のメディアはすでにこの事件を報道している。一定の期間内に法廷が関係者から応答を得られなければ、法廷は告訴された5名の中共高官に指名手配状を出す。中国前国家主席が起訴されることは、本当に歴史的な進展だ」スペイン法廷の判定の意義について、キルガー氏は、こう語った。

 また、他国で起こされた江沢民への訴訟案件について、「私が知っているかぎり、スペイン法廷のほかに、アルゼンチンの法廷も江沢民に対する訴訟案件を受理することを検討している。最終決定を打ち出していないが、受理の意志を示したこと自体が大きな進展だ」

 「遅かれ早かれ、中国政府には分かることだが、法輪功への迫害に関わった犯罪者はもはや永遠に出国不能となる」と、キルガー氏は述べた。

 最近、もう一つ進展を見せている案件があるという。「かつて法輪功修煉者のCrystal Chen(陳華)氏を監禁したある労働矯正所の責任者は、ニューヨークのマンハッタンで法廷からの公文書を渡された。当事者はその文書を地面に投げ捨て、他の随行者とともに慌ててバスに乗り込み、一目散に逃げてしまった」

 また、明慧ネット10月23日に報道された記事について、キルガー氏は「法輪功修煉者として、Crystal Chen氏は中国政府に恨みを全く持っていないことに、わたしは非常に感心した。彼女はただ、中国におけるこの迫害を止めることを望んでいるだけである。彼女はまた、法輪功は政治に参与しないとスタンスを示した。これは、力強い観点だ。彼らが望んでいるのは他でもなく、この残酷極まりない迫害が一日も早く食い止められることだけだ。彼女はかつて労働矯正所に3年間も監禁された。それにもかかわらず、彼女はなお彼女を虐げていた人に慈悲をもって呼びかけているのだ。これはまさに、法輪功修煉者たちがみな素晴らしい人であることを証明できる一例だ」と語った。

 《中共体制に刺された釘》

 「こういった告訴はみな一本一本の釘だ。これらの釘は中共の棺に刺されているとまで言わなくても、中共の体制に対して、いずれもそれなりの作用を果たしている。最終的には10年間にわたる法輪功への迫害が止められることになるだろう。すでに、この迫害が食い止められるべき時期に来ている」とキルガー氏は予測する。

 まもなくハーパー首相が中国を訪問することについて、中国の人権問題についてカナダの立場を堂々と表明する機会だと、キルガー氏は見ている。

 キルガー氏は、「今日のGlobe and Mail紙を読んで気がついたと思うが、ハーパー首相の中国訪問関連の記事があり、カナダ駐中国大使David Mulroney氏の観点を紹介した。つまり、われわれはこれまで中国について常に論争してきた。これは事実だ。カナダの中国政策において、人権問題、人類の普遍的価値観、および貿易という三者の関係をバランスよくとらなければならない」と述べた。

 2009年11月29日

(中国語:http://minghui.ca/mh/articles/2009/11/27/213372.html

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