■日本明慧 http://jp.minghui.org/2009/12/21/mh234739.html 



アルゼンチン裁判所、江沢民被告に逮捕状

(明慧日本)アルゼンチン連邦裁判所のラマードリッド(Octavio Araoz de Lamadrid)裁判官は2009年12月17日、中国の前総書記・江沢民被告と最高指導部の元高官・羅幹被告が法輪功への集団弾圧の主導者であり、ジェノサイド(集団虐殺罪)と拷問罪を犯したとして、逮捕状の発布を決定した。

 先月、スペイン全国管区裁判所は、江沢民被告と羅幹被告を含む5人の中国高官に対して、ジェノサイドの罪を犯したとして告訴された件で審理入りした。スペインでは、「普遍的管轄権」や「引き渡し審理」を行使して人道に対する犯罪を訴追するのは初のケースとなるという。

 法輪功弾圧を執行する「610弁公室」のトップ責任者・羅幹被告が2005年12月12日アルゼンチンを訪問した際、アルゼンチンの法輪大法佛学会の会長は同国の連邦裁判所に対して、ジェノサイドと拷問の罪だとして羅幹被告を告訴した。連邦裁判所が同訴訟を受理し、ラマードリッド裁判官が審理を担当した。

 その後の調査で同裁判官は、江沢民被告が法輪功弾圧の発動者であると判断、同罪で江沢民被告に対しても訴訟の調査を進めることとなった。

 4年間の調査を経て、ラマードリッド裁判官は2人の被告に対して予審制度の下で刑事手続に従って両被告を逮捕するよう決定した。

 ラマードリッド裁判官は作成した200ページに及ぶ調書に、「両被告がこのジェノサイドを実行する過程において用いた手段はきわめて残忍で、人間の生命と人類の尊厳を著しく蔑視している。法輪功の根絶を目的とするこの集団弾圧において、不法逮捕、洗脳教育、虐待、拷問、殺戮が日常茶飯事に行われている」と書き記した。調書の中で同裁判官は、被告らの罪の重大さに鑑み、「普遍的管轄権」の使用を強調している。

 原告側弁護団の一人、アレハンドロ・G.カウズ弁護士は「共産党独裁政権下で生きたことがない人間には、その辛さは到底分かり得ないと、ルーマニアのある外交官がかつて語っていたが、4年間の調査を行ってきた中で、私は身をもってこの言葉の真意を理解した。自由と真理のため、共産主義の残酷さを暴露するための戦いに参加できたことを誇りに思う。連邦裁判所の今回の決断は、この弾圧を制止するための第一歩であり、この弾圧は必ず終結させなければならない」と語った。

 原告であるアルゼンチン法輪大法佛学会のフリウェー会長は、連邦裁判所の判断を歓迎する意向を示し、「法輪功弾圧に加担する責任者は全て、法の裁きから逃れることはない」と述べた。

 関係者の証言によると、4年間の調査において、中国当局は原告の代理弁護士や、担当裁判官に絶えず圧力と嫌がらせを繰り返していたという。

 用語の説明:

 「法輪功(ファルンゴン)」は法輪大法とも呼ばれ、気功によって健康を維持すると同時に、「真・善・忍」の原則を生活で実践して精神の向上を図る中国の伝統的な身心鍛練法。1992年5月に創始者の李洪志氏により伝えだされ、優れた健康維持効果で速やかに中国本土に広がった。1999年7月に中国当局の弾圧が始まるまで、愛好者は1億人に上ったと推定されている。法輪功の公式サイトは、10年間に及ぶ弾圧によって少なくとも3300人が拷問などで死亡、数十万人が投獄されていると発表している。

 「610弁公室」とは、江沢民が法輪功を弾圧するために設置した専門的な国家機関である。本機関は中国の憲法、法律およびあらゆる司法系統を凌駕する特別党務機構であり、1999年6月10日に設立されたためこのように呼ばれている。この機関の設立にはいかなる法的な根拠もなく、その性質はナチスドイツの「ゲシュタポ」に類似するとされる。

 2009年12月21日

(中国語:http://www.minghui.ca/mh/articles/2009/12/20/214757.html

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