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アルゼンチン法輪大法学会:「江沢民訴訟」への中共当局の圧力に声明を発表

(明慧日本)アルゼンチン連邦裁判所のラマードリッド裁判官は2009年12月17日、4年間の調査を経て、江沢民、羅幹の2被告に対し、法輪功への弾圧についての「ジェノサイド」および「拷問」の罪で刑事告訴を受理し、2被告に国際逮捕状を発布したと発表した。このニュースはロイター通信社が配信し、ワシントン・ポスト紙、ニューヨーク・タイムズ紙が報道した。

 この国際逮捕状に対し、中共当局および江沢民、羅幹らは恐怖を感じている。中国外交部のスポークスマン・姜瑜が初めて12月24日にコメントを発表し、アルゼンチン政府に対し、裁判所の裁定には「政治動機」があり、中国とアルゼンチン両国の関係を破壊したとして、アルゼンチン政府に対処を求める圧力をかけた。

 アルゼンチン法輪大法学会は12月26日、中共当局のコメントについて以下の声明文を発表した。

 一、告訴に対する裁定の範囲

 ラマードリッド裁判官が発布した中共当局の元主席・江沢民、ならびに「610弁公室」の頭目・羅幹への逮捕状は、主権性のある裁定であり、アルゼンチンの三権分立制度の司法権訴訟法に基づくもの。これは1983年にアルゼンチン政府が民主制度の回復およびそれを強化するための人権政治と完全に一致する。

 アルゼンチン政府は自国の主権を守る意味において、他国からの内政干渉、ならびに司法干渉に毅然とした態度で拒否するに違いないと確信する。最近の、スペイン全国管区裁判所の裁定は、中共当局の幹部らが法輪功に加えた「ジェノサイド」の罪を刑事事件として調査する案件について、中共当局から同様の圧力があった。しかし、スペイン政府は司法に干渉しないという声明を発表し、三権分立の国家制度を尊重した。
 
 二、(中共当局)が指定したいわゆる裁定の「政治動機」

 告訴に対する裁定は、中共当局が「真・善・忍」を信仰し実践している数千万人に加えた「ジェノサイド」の事実と真相の暴露に限られる。この146ページに上る裁定書の内容は4年かけて調査した結果であり、事実関係の調査を含む国連や他の国際組織などの関連報道の翻訳文、世界各地からの目撃者21人の証言、21人のうちにはアメリカ、オセアニア、欧州に在住する迫害を受けた法輪功修煉者からの証言、およびその他の証拠が含まれる。

 以上をもって中共当局が計画的に数千万人に行っている拷問、大規模な虐殺、生体臓器を強奪し口封じをしていることを証明した。この人道に反する犯罪は未だに中国で継続されている。国際公約によれば、人道に反する犯罪者への審判は、被害者あるいは加害者の所在地または国籍などを考慮しない。この普遍的管轄権を原則として、裁判官が4年前にこの訴訟案を受理し、調査し証拠を集め、裁定書完成に成功した。

 中共当局は簡単に「政治動機」という文言でこの事実を歪曲しようとしているが、それは法律の手順に基づいて行ってきた過程を無視するだけでなく、事実上犯罪に加担したことになる。人類の子孫に幸福、正義、繁栄をもたらすことになるこの歴史的な裁定は、人々に言い伝えられるはずだ。犯罪者に味方する者は、「ジェノサイド」を犯した独裁者側に立つことになる。

 私たちはすべての政府、政治機構、非政治機構に呼びかける。この訴訟案件の利害関係の有無に関わらず、アルゼンチン政府の人権政治を支持し、普遍的道徳価値を尊重し、民主的な原則に基づく裁定への支持を希望する。

  三、「両国の関係を損なう」という中共当局の動機について

  人道に反する犯罪に対するアルゼンチン司法の判断は、中国または他国との関係を損なっていないことは明らかだ。事実上、人権重視の民主国家の外交姿勢は一貫して、中国の人権無視を容認できないからだ。

  重要なことは、「中共」は「中国」ではないということだ。中共は国家警察、メディアをコントロールして独裁政治を維持し、信仰の自由、結社の自由、言論の自由を国民から剥奪している。これらの自由は民主国家において常識であり、アルゼンチンは1983年に再び民主国家に帰結したとき、さらに民主社会を強化した。司法は過去の犯罪について、政府や軍人を調査し制裁できる。

  中共のスポークスマンが言う「両国の良好な関係」とは、他国の司法制度は中共の人道に反する犯罪者を無視し、同時に貿易のチャンスを利用して世界の人々の良知を破壊させることにある。そのため江沢民、羅幹のスポークスマンは「中共の殺戮を叱責する」ことは「両国関係を損なう」というのである。

  この訴訟案件は、世界の法輪功修煉者が、中共による「真・善・忍」を実践している人々に、行っている迫害の「ジェノサイド」を止めさせることにあることは明らかだ。

  責任を取る勇気があり、人権を守るアルゼンチン政府は知っている。力を合わせて人権侵害に立ち向かうことこそ、中国との良好な関係維持に欠くことができない。それは、中国国民はアルゼンチン司法の正義ある判断を永遠に忘れないからだ。アルゼンチン政府は圧力に屈することなく、今の司法判断を堅持することで、かならずアルゼンチン国民に幸福をもたらすだろう。

  2010年1月8日

(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2010/1/1/215443.html

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