誤解されていないかと恐れるのも執着である 文/中国の大法弟子・直言
(明慧日本) 私が借りた部屋は3階で、下の2階には不眠症で、心臓に疾患のある人が住んでいます。水漏れと騒音などが原因で、彼女と以前の住人の仲は良くありませんでした。そこで私達が引越しして来た時、彼女にはまだその時の嫌な気分が残っており、前もって彼女の事情を話し、私達に注意を促しました。
数日前、2階の人がまた来て、家にどんな新しい電気器具を取り付けたのかと聞きました。正月の2、3日ごろから、彼女の部屋に一日中ブンブンという音がして、昼夜ともに安らぐことがなく、この音は私達の部屋から出ているとのことでした。その人はとても辛そうで、もう我慢できない様子でした。私達は何も買っていないと言いました。しかし、彼女は信じず、私達の部屋のベランダを調べました。冷蔵庫しかないのを見て、冷蔵庫が原因ではないかと聞きました。私達は冷蔵庫の電源を抜き、彼女に部屋に帰って騒音がまだ聞こえるかどうか尋ねました。その結果、我が家が原因ではないと証明されました。しかし、依然として騒音の原因は見つかりませんでした。
私達の部屋が原因ではなかったので、私は少し気が楽になりました。
階下の人が来たのは夕方でした。しかし、以前は私も騒音に気付いていなかったのですが、彼女が来たその日の夜と翌日の朝、私も人をいらいらさせるブンブンという音を耳にしました。しかし、朝食後からはこの音がなくなりました。私達はそれが暖房のパイプから出る音かも知れないとやっと気付きました。なぜなら、翌日、暖房が止まってから、騒音もなくなったからです。
騒音がなくなったのは、本来よい事ですが、私の心の中にはわだかまりがありました。どうしてこんなにタイミングの悪いことがあるのでしょうか? 彼女が私達を尋ねて来てから、騒音がなくなりました。まるで騒音が本当に我が家から出ていたようで、彼女が来てから、何かを修理して、やっと騒音を止めたかのようでした。そこで私は、彼女が私達を誤解するのではないかと思いました。何度か彼女の部屋に行って騒音が止まった原因を説明しようかと思いました。その思いはとても強いものでした。さらに、「彼女はどうしてこのタイミングで来たのか? 暖房は、なぜこの時に止まったのか?」と思いました。この偶然は、あまりにも誤解を生むものではないでしょうか? さらに考えはエスカレートし、「何日か騒音があってもよい。そして我が家から出ていないと証明され、誤解さえされなければそれでいい」とまで思ってしまいました。完全に「私」の立場に立ち、自分の損得だけを考えていたのです。
細かく内に向かって探して、いろんな執着心を見つけました。それは、このように人に誤解されるのではないかと恐れる考えは、実は自分を守ろうとする私心です。メンツを重んじる心であり、自分の強がり、人に言われたくない心の現れで、同時に情なのです。問題を捜し出し、心も穏やかになりました。本当に些細な事が大きな執着を暴露しました。
このことを通じて私は、修煉の道には偶然はないと認識しました。私達が面倒なことに出会う時、いかなる弁解もすべて保身のためです。すべては修煉者にあるべき状態ではありません。表面的な善し悪しを棄て、無条件に内に向って探してはじめて、人心を探すことができ、人心を取り除き、そして、修煉の道において絶えず前へ進むことができるのです。
2010年3月31日
(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/3/30/220661.html)
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