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国連2010年レポート、中国の人権弁護士の状況に注目

(明慧日本)2010年3月末に閉幕した国連13回人権理事会で、国連特別弁務官マーガレット・セカッギャ(Margaret Sekaggya)氏は、2010年中国の人権擁護者の最新状況に関するレポートを提出した。レポートによると、昨年来、中共(中国共産党)による人権弁護士への迫害に対して国連は抗議しているとし、国連と中国政府との交渉が詳しく載っていた。

 法輪功弁護士の案件が焦点となる

 マーガレット弁務官はレポートで、法輪功の案件を受理した弁護士が迫害されていることを暴露し、中国政府に詰問した。下記はレポートの概要である。(国連のウェブサイトからダウンロード http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/docs/13session/A-HRC- 13-22-Add1_EFS.pdf)

 案件一:ハルビン人権弁護士・韋良月氏

 韋良月氏と妻の都永靖氏は2009年2月28日、法輪功修煉者の集会に参加したため、黒竜江省ハルビンの警官に強制連行された。韋さんは1年半の労働教養を強いられた。しかも、夫婦2人とも「この案件に言及してはいけない」、「弁護士に依頼してはいけない」と中共当局に脅された。韋氏は過去20年間、人権侵害の案件を受理し続けていた。

 マーガレット弁務官は、韋良月さん夫婦の健康状態を危惧した上、中国政府に詰問した。

 案件二:弁護士・張凱氏、李春富氏

 法輪功修煉者・江錫清さんは2009年1月28日、重慶西山坪労働教養所で死亡した。中共当局は突然心臓病を発病して死亡したと公言したが、江さんの家族は疑問を持ったため、弁護士に調査を依頼した。

 しかし、弁護士2人は2009年5月13日に江さんの家で案件の詳細を聴取していた際、4人の警官に強制連行された。警察署で、張凱氏は両手に手錠をかけられて鉄の籠に入れられ、李春富氏は警官に殴打され、2人とも法輪功を弁護してはならないと脅された。翌日釈放された時、2人とも両手が傷だらけになり、李氏は警官からの暴行により、片耳が聴力障害となった。

 国連弁務官は人権弁護士の人権を尊重し、人権を侵害した当事者を処罰するよう中国政府に呼びかけた。

 多くの中国の人権弁護士が国連に注目される

 その他の弁護士、例えば、蒋シュ元氏、李和平氏、李心平氏、李忠福氏、王雅珍氏、鄭海氏、潭志天氏、楊恵文氏、謝元義氏、李東陽氏、文海波氏、劉偉氏、商李恵氏、李金陵氏、魏良裕氏、楊佳欣氏、孫温平氏などの状況にも弁務官は関心を寄せている。上記の弁護士らは、人権に関する案件を受理したため、弁護士の免許更新を拒否されたという。

 弁務官のレポートの通り、中国では、法輪功修煉者やキリスト教徒、あるいは異議を持つ活動家の案件を受理しないよう、弁護士はいつも中共当局に警告を受けている。中共当局の警告を無視した弁護士は免許を没収され、拘禁され、拷問を受ける。法輪功の案件を受理した、遼寧省大連市の王永航弁護士は7年の判決を下され、右ももが折れるほど殴られた。中国当局に迫害された他の有名な弁護士はまだたくさんおり、例えば郭国ディン氏、陳光誠氏、鄭恩寵氏、郭飛雄氏、許志永氏など。

 一国の法律体系はその国の文明を代表している。中国政府による弁護士への迫害は中国の人権状況を反映しており、中国共産党が公言している「法律によって国を治める」ことは虚言に過ぎないことが分かる。各国政府と国際人権団体もずっと中国の弁護士の人権に関心を寄せている。また、ノヴァク教授とレアンドロ弁務官も中国の人権弁護士が拘禁され、拷問された案件を多く挙げた。

 2010年5月4日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/5/1/222674.html

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