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国連拷問問題の調査官、総括レポートで実地調査を妨害した中共を非難

(明慧日本)国連の拷問問題特別調査官マンフレッド・ノワク氏は、このほど開催された国連13回人権理事会議で、自分の任期内の総括レポートを提出した。このレポートは、中国や他の独裁国の人権状況を何度も非難し、各国の強烈な関心を引き起こした。

 拷問問題特別調査官は国連で選挙され、任期は3年で、1回再任できる。2010年はノワク氏の最後の再任期限である。ノワク氏は自分の任期内に多くの国に対する実地調査、及び6年来受理した多くの国の残酷な刑罰の案件をまとめて、全世界範囲での刑罰状況に関する71ページにおよぶ総括レポートを発表した。ノワク氏はレポートで、一部の国の深刻な人権状況、及び残酷な刑罰が濫用された原因を全面的に分析した。(レポートは国連のウェブサイトからダウンロードできる。http://www2.ohchr.org/english/bodies/hrcouncil/docs /13session/A.HRC.13.39.Add.5_en.pdf)

 各国の人権実地調査(Country Visit)を行うことは、ノワク氏の重要な仕事の一つである。実地調査を通して、原始資料を入手することができる。一部の国の政府はずっと調査を妨害しており、極めて悪い人権状況を隠し、真実でない状況を作りあげており、これこそが調査困難の原因だとノワク氏は暴露した。

 特に、中国共産党の妨害行為に対するレポートでの記述は次の通り。「中国に行った時、中国の外交官は初めから終わりまでずっと政府幹部を派遣して同行させていた。常に国安のメンバーに尾行され、監視され、電話盗聴されていた。電話盗聴によって調査相手の行動を監視したり、脅したりして、北京での面会を阻止しようとした」

 彼は次のような幾つかの例を挙げて説明した。「上海のある証人と北京での面会を阻止された。北京のある証人は、政府の圧力の下で北京を離れることを余儀なくされた。ある著名弁護士は面会に行く途中、人身攻撃を受けた。また、チベットのある秘密裏の、蟻の這い出る隙もない警備が配置されていた刑務所で、外交特権や治外法権、調査の自由を無視され、数人との面会しか許可されなかった」

 ノワク氏は実地調査をしていた時、「猫と鼠のゲーム」に入ったようで、さらにどっちが猫かどっちが鼠か知らなかった。時には、政府が作ったこの「黙っている壁」や「嘘の壁」を突破するために、彼は大きな努力を支払わなければならなかった。

 実地調査は多くの困難や、政府の妨害に遭ったにも関らず、ノワク氏はずっと最大の努力を払って客観的かつ独立した調査を行い、できるだけ多くの関係者(政府の当事者、民間の関係者、被害者、証人など)と面談し、信用できる情報を収集してきた。国際組織や各国の民間組織、及び多くの国の人権擁護者や証人が表に出て真実を述べたことに対して、ノワク氏は、これは彼の仕事への支持と協力だと称賛した。

 「多くの調査訪問を経験して、拘留所での恐怖がどれほど強烈なものか実感できた。中国で拘禁されている多くの人、身の危険のため私と面談できずにいる」と、ノワク氏はレポートで書いた。

 「報復されることを恐れるその恐怖心や弱さが、拘禁された人達の顔からうかがえる。彼らは往々にして、わざと自分が拷問されたことを隠したが、彼らの精神状態と顔の表情から表れた恐怖で、何かが隠されていることが分かった」

 中国、カザフスタン、スリランカ、インドネシアと赤道ギニアなどの国の人権状況がレポートで挙げられ、非難された。

 このレポートについて、中国共産党代表は会議で顔が真っ赤になるまでノワク氏と争論していた。しかし、事実は事実であり、このレポートはすでに国連の記録に載り、各国政府や民間組織の閲覧のために提供した。

 2010年5月11日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/5/10/223229.html

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