法の中で自分を浄化する(二) —神韻公演チケットの販売過程で修煉を向上させる
(明慧日本)
二、常人の観念を取り除けば、さらに多くの衆生を包み込むことができる
「神韻芸術団」の公演チケットの販売に携わる前に、私が参加していた主な正法のプロジェクトは、大紀元時報の組版の仕事や、国内に真相を伝える電話をかけることです。人と直接会って真相を伝えておらず、週末に街に出て真相を伝えたとしても、忙しくしている常人にあまり言葉をかけることができないため、資料を渡すだけで話しかけませんでした。ですから、私は長期にわたって形成した常人に対する人心や観念を、暴き出すことができませんでした。しかしこの3年来、チケットの販売を通して、常人と接するようになり、面と向かってチケットを販売する過程で自分の人心を暴くことができました。
チケットの販売を始めたころは人を選んでいました。その人の外観を見て、この人なら見にきてくれる可能性があると思った人に、公演を紹介していました。そうでない人には公演を紹介する小冊子を渡すだけでした。貧しい人には公演を紹介しないとの定義をつけてしまい、この人はお金がないから紹介しても無駄だと思っていました。今頃の若者の姿を見ると嫌になり、目線をずらして、心の中でこの若者たちは変異した人類だ、小冊子を渡しても捨てられるだろうと思いました。中国人を見かけても、しゃべる気にならず、小冊子を渡しても受け取ってくれないだろうし、話かけても聞いてくれないだろうとの一念が生じ、彼らは中共に洗脳されたのだからと思いました。私は、自分の観念によって常人を分類したため、常人は同じような態度で私の前に通り過ぎて行き、それは私の観念によってもたらした状態でした。その当時は私の考え方は正しいと思い、一日が終われば、時間を浪費せず効率よくできたと思いました。公演を紹介したのは、自分が思う「チケット購入してくれる人」だけにしたのです。
師父は『精進要旨』の「誰のために存在するのか」の中で次のようにおっしゃいました。「人間が最も放下し難いものは観念であり、甚だしい者は偽りの理のために命を投げ出しても変えようとしませんが、この観念自体は後天的に形成されたものです」「もし、この後天的な観念が強くなってしまうと、この観念が逆に、人間の本当の考えと行ないを支配するようになりますが、この時、人はそれを自分の考えだと思ってしまいます、ほぼ、すべての現代人がこのようになっているのです」 慈悲なる師父が、私に自分のこの問題を気づかせるため、絶えず啓示してくださいました。たとえば、チケットの販売過程において、私が予測していなかったことが発生しましたが、それは師父の啓示だったのです。2007年ある日、市の中心部にあるショッピングモールでチケットを販売していた際、ボロボロの服を着ている一人の男性が通りかかり、ホームレスのように見えました。その人は私の前で足を止め、資料がほしいといい、私は一枚の資料を素早く渡してこの場から離れてほしいと思いました。予想もしなかったのですが、その人は公演の広告を見て、今すぐチケットを購入したと言い出し、私は心の中で冗談だろうと思いました。しかし、この人はあちこちのポケットからお金を集め、チケットを購入したのです。私はこの出来事に感動しました。
またあるとき、身に鈴など小物をいっぱい付けていた一人の若者がやってきて、テレビの紹介映像を見ていました。
その人の外見を見て、資料を渡すのはもったないと思いました。しかし、その若者は自ら資料をもらいにきて目を通した後、「僕は必ず見に行きます。後日、母親と一緒にチケットを買いに来ます」と言いました。私はこの若者の話を本気にしませんでした。予想もしなかったのですが、数日後、その若者と母親は本当にチケットを買いに来てくれました。その若者が、チケットを手にして興奮した表情を見た私は、思わず感激の涙を流しました。私は分かりました。私が常人に対して評価したのは、自分が常人の中で長期にわたって形成した観念によるものだったのです。この観念に左右された私は、慈悲の心が現れるはずがありません。
このような事例は数え切れないほどありました。私が常人の観念で常人を判断したときは、しばらくしてから上記と同様なことが起き、私は観念を取り除いていました。そして、心の中に雑念がなく、衆生を救いたい一心があれば、慈悲の力が現れるのです。ある日のことでした。一人の女性が近づいてきました。私はその女性に挨拶し、その女性は足を止めました。私はその女性に公演を紹介し、小冊子を渡しました。その女性は私の話を遮り、「申し訳ないが、私はチケットを買いませんので」と断りました。私は穏やかな態度で「大丈夫ですよ、私はただこの公演の情報を知ってほしかっただけです」というと、彼女はチケットの代金を聞き、4枚購入し、家族へのクリスマスプレゼントにすると言いました。そして、彼女は公演を紹介した私に感謝し、「実はクリスマスのプレゼントで悩んでいました。このような素晴らしいクリスマスプレゼントを購入できるとは考えもしませんでした」と話しました。
このように、師父は私の手を取って一歩一歩と前へ進ませてくださり、慈悲をもって衆生を救い、生命を尊重すべきことを教えてくださいました。今はチケットを販売するとき、心の中に雑念がなく、衆生を救うことだけを考え、その衆生がどのような姿で現れようと、その衆生は大法を得るためにやってきた偉大な生命であり、無量の衆生を持つ宇宙体系の中の王であると考えています。目の前を通り過ぎて行く、迷いの中で目覚めていない衆生を見て、思わず彼らのために涙が流れることがしばしばありました。私は悟ったのですが、人心を放下できれば、衆生に対する慈悲心が生まれるのです。
(続く)
2010年7月25日
(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2010/5/31/224633.html)
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