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裁判官という名で隠された、迫害の実態(二)

(明慧日本)

 三、公然と嘘や暴力で弁護士を妨害

 法輪功修煉者・栗志コウさんの案件を担当した、黒竜江省ハルビン市南崗区裁判所の宋成章裁判官は2009年、「本件は敏感な問題なので上からの指示が必要」「今日は時間がない」などの口実を通して、弁護士から依頼された資料の調査を放置し、さらに「栗さんは弁護士を依頼しないと言っている」と公然と嘘をついていた。しかし実際、栗さんは弁護士の依頼を家族に頼んだ。

 黒竜江省ジャムス市中級裁判所で2008年7月2日、次のようなことが起きた。法輪功修煉者・馬多さんに対する裁判が開かれる前、弁護士は馬さんの家族と共に裁判所に駆けつけたが、その場にいた警官に身柄を拘束され、裁判所のある小さい部屋に監禁された。このように、家族や弁護士が閉じ込められたまま裁判所はすぐさま開廷し、正当な理由もなく馬さんに3年の不当判決を下した。さらに、馬さんの母にも3年の不当判決を言い渡した。現在、2人とも黒竜江省女子刑務所に拘禁されている。

 四、当事者と弁護士の面会を妨害

 河北省唐山市の法輪功修煉者・王希文さんは2009年3月23日、当地の国家安全保衛(国保)大隊に強制連行された。家族と弁護士は留置場に行って王さんとの面会を求めたが、当局に拒否された。理由は、法輪功の案件が機密事項だからだという。四川省西川市公安局や裁判所も同じく口実で、弁護士と当事者の面会を禁じた。弁護士は「機密という口実は理由にならない、案件の審理は公に行われるべきだ」と指摘したが、何の返事もなかった。結局、当事者と会うことができなかった。

 山東省済南市中級裁判所(日本の高裁にあたる)は2009年5月、法輪功修煉者・張興武さんに対する裁判が行われた時、弁護士が当事者と面会できないように事前に按配されていた。なぜ面会できないのかと弁護士が詰問したところ、「裁判所からの指示だ」と留置場の警官が言った。弁護士が裁判所に戻って裁判官に聞くと、裁判官は「張さん本人が弁護士と会いたがらないと言っている」と嘘をつき、「我々には留置場で弁護士と当事者の面会を妨害する権利がない」と続けて主張した。しかし、弁護士が再び留置場に戻ると、警官は「先ほど顧裁判官からの指示を受け、どんなときも弁護士と当事者の面会を許可してはならないと命じられた」と真相を口にした。

 五、強引に弁護士の発言権を剥奪する

 遼寧省丹東振興裁判所は2009年6月25日、法輪功修煉者・張舒霞さん3人に対する裁判が行われるのに際して、2人の弁護士の出廷が禁じられた。裁判所の1人の副裁判長はまず王弁護士の出廷を阻止し、もう1人の弁護士に対して三つの条件を無理やり要求した。一、法輪功の性質について弁護してはならない。二、無罪の弁護をしてはならない。三、弁護の内容は証拠についてのみ。「このような制限の法律条例がありますか」と弁護士が聞くと、副裁判長は「法律条例はない。上からの指示だ」と答えた。さらに、この制限に従わなければ、弁護士の発言権を剥奪すると暴言を吐いた。

 遼寧省丹東元宝裁判所は2009年7月28日、王香菊さんに対して開廷する前、弁護士に警告した。裁判所の王裁判長、刑事法廷の馬裁判長は「有罪の弁護しかしてはならない。事件の経緯について簡単に弁護しかしてはならない」と弁護士に警告した。馬裁判長はまた「法廷で我々の指示に従わずに弁護すれば、一回弁護すれば小鎚で警告し、二回弁護すれば、また小槌で警告し、三回弁護すれば、法廷から追い出してやる!」と脅した。実際、弁護士はこのようにして法廷から追放された。

 四川省瀘州市中級裁判所で2009年4月27日、法輪功修煉者が依頼した弁護士の弁護を強制的に中断させた事例もあった。法廷で、弁護士は法輪功について話すとすぐさま裁判官に警告された。「法律の条例を出してください」と弁護士は要求したが、裁判官は無視し、強制的に弁護を中断した。このような卑劣きわまりない裁判官に対して、2人の弁護士は憤然として法廷を離れた。弁護士がいなくなると、裁判所はすぐさま元の判決を維持するという結果を下した。

 2010年8月6日

(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2010/7/28/227553.html

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