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法輪功は中国政府に一度も禁止されていない?(二)

(明慧日本)

 二、中共による誹謗中傷

 1999年7.20、公安部が中国各地の法輪功修煉者、1996年にすでに解散した「法輪大法研究会」のメンバー、及び各地の煉功場の責任者を強制連行した。7月21、22日、法輪功修煉者は政府の不当行為に対して、信訪部門(政府の陳情受付部門)にその迫害行為の停止を求めたが、警官に追い出され、殴打・監禁された。明慧ネットのデータによれば、当時、中国各地で強制連行された法輪功修煉者は30万人以上に上ったという。

 ここで注意すべきなのは、以下の6点である。

 1、1999年7.20の中国政府による法輪功修煉者の逮捕は、法的根拠がないまま実施した。

 (1)法輪功修煉者が同年4.25、政府に行なった陳情は法律に従い、国や社会のルールを守り、正当な行為であった。

 『中華人民共和国憲法』第41条はこのように示している。中華人民共和国公民はいかなる国家機関、国家公務員に対しても批判と提案の権利を有する。国家機関、公務員の違法行為に対して、控訴または検挙の権利を有する。

 『国家公務員の暫定実施条例』第7条:国家公務員は国家行政機関及びそのトップ担当者に対する批判と提案の権利を有する。

 『信訪条例』第8条:信訪人(意見を述べる人)は行政機関及びスタッフに批評、改善提案を提出することができる。または個人の権利が侵害される時に、所管の行政機関に控訴することができる。第27条:各行政機関及びスタッフが信訪(陳情)の件を処理する際、職責を果たし、事実を究明しながら公平に処理する。または責任を果たして、正しく、適切な処理を行うべき。いかなるときも責任の回避、いい加減な処置、信訪の件を遅らせてはならない。第10条:信訪人は法律に基づき、信訪案件を所管の行政機関、また上級の行政機関に提出する権利を有する。

 天津市公安局は4月23日、法輪功修煉者に対して暴力を振るい、(正当な理由もなく)逮捕する事件が発生した。その後、他の修煉者達は24日に天津市政府の信訪署に陳情したが、天津市政府の信訪署は「職責を果たし、事実を究明しながら公平に処理する」ことなく、わざと事件の処理を「責任の回避、いい加減に遅らせる」などした。それだけではない。当時、天津市公安局が再び約40人の法輪功修煉者を(正当な理由もなく)逮捕した。この問題が解決されないため、法輪功修煉者は25日、天津市政府の所管行政機関である中央政府(中南海)付近にある信訪部門へ陳情しようと北京に行った。当然、「等級を超えて陳情する」という問題も存在しない。

 (2)当時、法輪功修煉者の陳情は法律に従う正しい行為であり、中共の党内にある規定も満たしている。

 『中国共産党の規程』第4条:党員は党に対して意見や提案を提出する権利を有する。『党内の政治生活の若干準則』の中に、共産党員はいつでも、どこでも事実を尊重し、物事のありのまま、誠実に党内へ状況を報告すべきだと述べられている。

 しかし、共産主義が西洋から中国に渡来した後、中共が成立した当初から、法律に従っていない。誰かを怖れている時、また誰かを迫害したい時に、中共はいつも世間の耳目を驚かすような罪名をなすりつけ、血まみれの弾圧を行う。法輪功修煉者に対しても同じやり方である。「法律」は中共にとって、上から下までその罪悪と悪名を覆い隠す看板となる。人類が法律を定めた初志は公平、正義、正直などの価値観を表し、人類の道徳低下による社会秩序の悪化を補うためである。「公平、正義、正直」の原則に基づいた法律は法律界では良い法という。逆に、その正当性を失い、悪のたに利用されると悪法という。中共が多くの悪法を定めた。本文が中国の法律、憲法と中共の党規程を引用するのは、中共自身を認めるのではない。中共は良い法か悪い法かに関係なく法律に従わない。なぜならば、中共が道徳、価値観と法律の公平、公正を無視しているからだ。近い将来、中共は審判を受ける時に、いかなる言い訳も通らないだろう。

 1999年7月、中共による法輪功修煉者を(正当な理由もなく)逮捕する行為、いわゆる規程の発表などは、大げさな表現と法輪功への誹謗中傷に過ぎない。当時の中共党首・江沢民自身が同年4月、3カ月以内に法輪功を「消滅」すると勝手に(法的根拠もなく)決めた。

 2、1999年7月22日に発表された三つの規程、『中共中央の党員は「法輪功」を修煉してはならい通知』は中共の党内の文章であり、行政司法には使えない。『民政部の法輪大法研究会に関する取締りの決定』は、民政部門の所管範囲に「法輪大法研究会」を登録していないことを示した。『社会団体登録管理条例』に登録していないことが違法とは言えない。民政部門は取締りの権限を持っておらず、多くの普通の法輪功修煉者まで取り締る権利もない。しかし、『公安部通告』が民政部の決定をさらに拡大し、あらゆる法輪功修煉者の煉功活動などを取り締まるという。民政部と公安部は、部門の所管の規程しか定めることができず、立法の権限を持たないため、この民政部と公安部の通知、通告は両方とも越権となる規程であり、両方とも憲法36条「中華人民共和国公民は宗教信仰の自由を有する」の規程に違反し、また第5条の「あらゆる法律、行政規程、地方の法律も憲法に抵触してはならない」の記載にも違反している。

 中国憲法第36条:中華人民共和国の公民は宗教信仰の自由を有する。いかなる国家機関、社会団体、個人に対しても強制的に公民の宗教信仰を変えさせ、または信じさせないことはできない。宗教信仰のある公民とない公民に差別的な扱いをしてはならない。

 中国憲法第5条:国家社会主義の統一と尊厳を維持すべきであり、あらゆる法律、行政規程及び地方の法律も憲法に抵触してはならない。国家機関と武装(軍隊など)、各政党、各社会団体、各企業組織などは憲法と法律を守るべきで、一切の違憲と法律の違反行為を追及すべきである。いかなる組織及び個人にも憲法と法律を超える特権を与えない。

 3、1999年10月25日、元中共党首・江沢民がフランスのフィガロ新聞の取材で話した内容、および10月27日の『人民日報』の評論文章は中国の法律ではない(江沢民は法律を実施して法輪功を迫害したのではなく、中共を利用して政治的な迫害を行ったということである)。

 4、1999年10月30日、中国全国人民代表大会の常務委員会の『邪教組織を取締り、その活動を防げ、懲罰する決定』は中国憲法に抵触し、無効になるため、適用されない。しかも、この決定には法輪功の名は挙げられていない。

 5、『最高裁判院、最高検察院の邪教組織の犯罪案件に関する法律問題の若干解釈』の(一)と(二)も権限を超える規程となった。『立法』第42条の定めでは、新たな状況に応じて、法律の使用に当たり、その解釈権力は全国人民代表大会の常務委員会にある。最高裁判院と検察院はそれを解釈する権力を持たない。それに、憲法の第36条に反している。この二つの解釈にも法輪功の名は挙げられていない。

 6、2005年、公安部は14の宗教を邪教と認定した。この認定も権限を超えた規程となり、同時に、憲法36条に抵触している。しかも、14の宗教の中に法輪功は含まれない。

 以上のように、実際の案件では、中共が「通知」または「通告」、「解釈」を法律の根拠として、法輪功修煉者に『刑法』300条を実施することはできない。刑法300条も憲法に抵触し、無効となり、適用することができない。刑法300条には法輪功の名が挙げられていない。実際に、「610弁公室」の関連組織があらゆる法律の根拠を示さず、迫害し続けている。なぜならば、中共による法輪功への11年間におよぶ迫害は、法的根拠のない犯罪行為であり、さらに中国政府の「法律」に基づいても、法輪功への迫害は違法であることが分かる。

 (続く)

 2010年8月6日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/7/15/226997.html

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