裁判官という名で隠された、迫害の実態(三)
(明慧日本)
六、正義ある弁護士が暴力を受け、強制連行される
中共管轄下の法曹機関は直接警官に指示するか、あるいは暴力団を雇い、正義ある弁護士に対して暴力を行使し、強制連行の末に有罪判決を下す事例が中国で頻繁に現れている。最も典型的な事例として、高智晟弁護士の受けた迫害が挙げられる。人権弁護士の高智晟氏は、法輪功の弁護をしたため有罪として身柄を拘束され、今もなお迫害を受けている。
もう1人は郭国汀弁護士である。法輪功修煉者・瞿延来さんの依頼を受けた郭弁護士は、当事者との面会を90日間連続当局に拒否された。また、刑務所で当局からの暴力を受けた末に植物人間となった修煉者・陳光輝さんが治療のため保釈申請書を当局に提出したことについて、郭弁護士が7カ月交渉しても結果がなかった。インターネットで強烈な怒りを表明した郭氏弁護士は弁護士免許をはく奪され、パソコンを奪われ、1年間の弁護士活動を強制的に停止された上、拘留処分となった。現在、郭弁護士はやむを得ずカナダに亡命した。
河北省石家荘の法輪功修煉者・王博さんの依頼を受けた李和平さんら6人の弁護士は、2007年4月27日に法廷で発言した際、何度も原告と裁判官に話を中断され、妨害された。その後、滕彪弁護士は殴られ、裁判所から放り出された。李和平弁護士は同年9月29日、北京公安局の用心棒に郊外まで連行され、5時間連続で高圧スタンガンで電気ショックを受け、殴られ、そのうえ所持品を全て奪われた。
重慶市の法輪功修煉者・江錫清さん(66歳男性)は2009年1月28日、突然刑務所で亡くなった。葬儀場に駆けつけた家族は、江さんの体がまだ温かく、頭や胸、太ももが傷だらけであることに気づいた。2月5日、家族の許可もなく当局に強制検死され、臓器を全て摘出され、販売された。そして、2月8日に強制的に死体を火葬された。北京の弁護士張凱氏、李春富氏はこの案件を受け、2009年5月13日に江錫清さんの娘に事件の経緯をたずねていた時、江津区公安支局の20人あまりの警官が突然室内に侵入し、2人の弁護士に暴力を振るい、弁護士の所持品を全て壊し、手に傷を負わせたうえ手錠をかけて連行した。
七、正義ある弁護士に不実の理由で実刑を言い渡す
2008年に法輪功修煉者の依頼を受け始めた、黒竜江省の韋良月弁護士は2009年2月28日、ハルビンの警官にドアを壊されて自宅から強制連行された。2008年8月に論文を発表し、法輪功修煉者に対する判決は法律に違反していると指摘した遼寧省の弁護士・王永航氏は、2009年7月4日に20人あまりの警官に家宅侵入され、殴打され、派出所に強制連行された後、再足首骨折、くるぶしなどに傷害を受けた。翌年、証拠もないまま王弁護士は7年の重刑を言い渡された。
八、当事者の家族が強制連行され、実刑に処せられる
前述した、黒竜江省ジャムス市中級裁判所(日本の高裁にあたる)は、弁護士に依頼した法輪功修煉者・馬多さんの母を強制連行し、馬多さんに判決を下した後、その母親にも3年の実刑を下した。2007年、石家荘市に住む王博さんも同じ目に遭った。裁判所はまず王博さん一家を拘禁し、それから王さんに5年の刑、親に4年の刑を下した。それだけでなく、王さんの弁護士夫婦も正常な法的手続きがないまま強制連行され、労働教養を強いられた。また、その日に傍聴に行った他の親戚や友人もそれぞれ労働教養を強いられた。典型的な例は、王博さんの弁護士依頼に参与したと疑われた馮暁梅さんも労働教養を強いられ、迫害されて命の危険に晒された事件があった。
中共の裁判官は法律に従わず、政治を重んじているだけである。蘇州裁判所のある裁判官は、「私に法律など言うな、私が知っているのは政治だけだ」と言ったことがある。湖南省益陽裁判所の裁判官は、「今は党の権力が法律に代わって法輪功を弾圧している。我々は仕方なくやっているので、我々に不満を言っても仕方がない」と言った。裁判官が基本的な道徳観や道義を失い、法律を全く無視すれば、法曹界を暗黒の世界に導くに違いない。
(完)
2010年8月7日
(中国語:http://minghui.org/mh/articles/2010/7/28/227553.html)
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