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法との縁(三)

(明慧日本)年月が絶えず流れ、世の移り変わりは激しいものでした。人間は名誉や利益を争う中で、情におぼれ、六道輪廻で苦しみ、さらに業力を作ることを繰り返していました。

 唐の時代に、私はチベットに転生しました。チベット密教の紅教で修煉しているとき、ラマ教の僧侶たちと盛大な法会に参加しました。行く途中、精神的に狂ったある人が私たちに向かって叫んでいました。この人にどこかで会ったことがあると感じた私は、馬を止めて、宿命通功能を使ってこの人の過去を見ました。そして、私は彼とは最も縁があることが分かりました。私は馬を下りて、彼の近くに行き、佛法神通で彼の閉じられた記憶の一部を開きました。「私を覚えていますか?」と聞くと、狂った人は目を徐々にはっきりと見開き、そして両目から涙を流しました。「私を助けてください」とつぶやきながら私の手を握りました。私はうなずいて、彼を紅教寺院に連れて行きました。

 この狂った人は私と天国で法を実証すると師父に誓った王子で、かつて太陽の国の王でした。彼は地上に来てから、隋の時代の将軍に転生し、隋朝の時代で名誉と利益のため大きな業力を作ってしまい、今世は前世の因果応報を受けています。彼はあまりにも大きな業力を作ってしまったので法を得て修煉することができません。まず苦しみに耐え、業力を消去するしかありません。一世では業力を滅しつくせないため、八世にわたって修煉して、如来の次元に向上する必要があります。

 私は寺院の中でも最も重い汚い仕事を全部彼にやらせ、毎日腹いっぱい食べさせますが、寝るときは家畜の小屋で寝るように指示しました。七年目のある日、私は彼に話かけると、彼は「どうか、私に法を伝え、修煉するチャンスを与えてください」と言いました。私は「あなたは業力がとても重い、一生では成就できません」と言いました。彼は「師父のすべての教えに従うだけです」と言いました。彼は佛性があらわれ、機縁が熟したため、灌頂をさせ、正式にチベット密紅教の修煉を教授しました。13年後、彼に紅教密宗の修煉を教えました。30年後のある日、私は、彼の業力が体を取り巻いているので、やがて死ぬのだと分かりました。数日後、彼は重い病気になり、山の下で乞食をしている所、強盗に襲われ死亡しました。

 続いて、王子はチベットの遊牧民に生まれ変わりました。王子が7歳の時、私は彼を紅教寺院に連れて行って修煉を続けさせました。私の指定したラマ僧が彼に字を教え、チベット密教の経典を教えました。彼は過去に作った業力が大きいため、大人になった後、山の洞窟で苦しい修煉をしなければならず、死ぬまで苦しい修煉を続けました。第三回目の生まれ変わりのとき、王子は前と変わらず続けて苦しい修煉をしました。私はラマ僧たちと佛法神通でチベットの衆生を救い済度する未来を見ました。その33年後、邪教を信じる異教徒がチベットを侵略し、衆生を殺戮しました。王子は吐蕃王朝の王家の長男として生まれ変わり、ラマ僧から兵法を教わり、一部のチベット密教の経典も教わりました。さらに33年後、王子が異民族の侵略を阻止し、その先480年間の平安をもたらしました。数年後、王子は重い病気にかかって死にました。ラマ僧たちは彼が続けて修煉できるように魂を導きました。

 また数年が経ち、私はチベット紅教で七世の苦しい修煉を経て、円満成就しようとたとき、すべてのチベット紅教のラマ僧侶、信者を集め、最後の法会を開きました。人々が来る前、私は王子を私のそばに呼びよせ、「将来、弥勒佛が宇宙の衆生のため、中国の大地に転生し、法輪を回して、衆生を救うでしょう。そのときは大魔王が悪魔たちを連れて、人の世を荒らし、衆生を迫害するでしょう。あなたと私は佛法の正覚者として、弥勒佛が世間で大法輪を回し、法が乾坤を正すことを助けるため、生命を失っても後悔しないでしょう。あなたはまだ二世の苦しい修煉をしなければ、円満成就できません。私はすでに紅教の修煉が終わりましので、やがて中国に転生し、未来のための準備に入ります」と言いました。それを聞いた王子は両手で合掌して、「あなたの期待に背きません」と言いました。

 そして、王子はさらに二世の苦しい修煉を経て、合計で八世538年の修煉の末、紅教で円満成就しました。

 私はこの法輪大法の同修と幾千万の法の縁がありました。私たちすべての法を正す時期の大法弟子が、同じく計り知れないほどの苦しい年月を経験してきました。私たちは共に無数の生と死の試練を経験したことを、迷いの中にいる同修はすでに忘れ去られ、歴史の深い遠い迷いの中でさまよっています。しかし、この記憶は決して消えません。私たちは迷いの中にいる同修を助けるべきです。彼らは、かつて私たちとともに無数の苦しい年月をともに歩み、生死を共にしたからです。私たちはこの歴史的瞬間に、彼らを見捨ててはなりません。

 手をつなぎ、共にあの素晴らしい天国に帰りましょう。永遠に神聖で輝く世界に帰りましょう。

 (完)
 
2010年09月15日

(中国語:http://www.minghui.org/mh/articles/2010/7/29/227596.html

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