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薬物による迫害:人間性を全く喪失した罪悪(一)(写真)

(明慧日本)第二次世界大戦時、ドイツのナチス強制収容所の死体を燃やした炉は数十年来、人々の記憶から拭い去ることができない。それは「恐怖」と「邪悪」の代名詞である。
 
 しかし、五十数年後の今日、五千年の燦然たる文明を擁するこの中国という国で、再び人々が見たくない罪悪が発生している。中共(中国共産党)が法輪功修煉者に対する迫害は、その手段が残酷であるばかりではなく、邪悪であり、善良な人々は想像すらもできない。大面積で神経中枢を破壊する薬物、あるいは人に苦痛を増やす薬物を使い、拷問で加えられない苦痛を与える。強制的に「転向」または「肉体上消滅」することは、中共が各労働教養所、監獄、精神病院、看守所などの場所で、法輪功修煉者達に対して普遍的にとる人間性を全く喪失した迫害手段の一つである。
 
 2010年3月17日、多くの人権組織が国際連合ジュネーブ本部で中国の問題について研究討論会を開いた。討論会の議題の一つは、中共が薬物を使用して法輪功修煉者の心と知覚を迫害し、法輪功修煉者達が思考をし、信仰を堅持して良知を保持する能力を壊すことであった。
 
 世の人々が想像しにくい罪悪

青海省崑崙山

 青海省は河西走廊、即ち祁連山脈の南側、青藏高原の北部に位置しており、あまり知られていない省である。中国で最初に核を研究し、実験した基地が青海省にある。青海省も中共(中国共産党)が「政治犯」を監禁し、迫害する重要な地区である。監視管理している職員の話によると、ここに来たら自分を「人」と見なしてはいけないそうだ。2002年から2004年まで、明慧ネットでは相次いで3人の法輪功修煉者──元青海省師範大学の後方勤務部門の課長・平春峰さん(男性)、27歳の法輪功修煉者・樊麗紅さん(女性)、張学鳳さん(女性)が労働教養所によって毒物を注射され、あるいは不明な薬物を飲まされた後、精神異常を起こし、死亡したと報道した。青海省の女子労働教養所(法輪功を迫害する前は麻薬リハビリセンターであった)所長・向建梅はその注射一本が100元以上だと揚言した。
 
 樊麗紅さん、張学鳳さんと平春峰さんが生前、意識がはっきりしていた時、自分達の遭遇を訴えたが、多くの人達はこれが真実であると信じられず、家族でさえ信じ難いと思った。
 
 しかし、十数年来、中国の法輪功修煉者たちが明慧ネットを通じて外部に向けて暴露した事実は、薬物を使用した迫害が存在し、広範に使用されていることを実証している。明慧資料館の2004年以降の部分的な統計によると、不当に監禁されている法輪功修煉者たちが警官によって密かに、あるいは強制的に不明な薬物を投与されたり毒物を注射されたりしたと報道された案件がすでに1378件、29個の省、直轄市で発生しており、その中でも山東、河北、遼寧、黒竜江、湖南、四川が最も深刻である。精神病院に直接連行されて薬物迫害を受けた案件は621件、中国の27個の省、市、自治区の100カ所を超える省、市、県、区の精神病院にあまねく分布している。中共の情報封鎖によって、報道されていない案件はさらに多い。
 
 ある法輪功修煉者は、秘密裏にあるいは強制的に様々な不明な薬物を注射され、ある時は日常生活の飲食中に暗々裏に薬物を投与される。薬物を投与された後、人は異なる程度の疲れと無力さを感じ、歩くことが辛くなり、言動が鈍くなり、反応と記憶力が迅速に落ち、さらに深刻な者は昏々と眠り続け、肢体が硬直し、あるいはうっとうしくて不安になり、思考が錯乱を起こす。各器官に傷害を与える薬物もあり、非常に苦しめられる。血管が痛く、腹部が膨らみ、唇が渇いて裂けてしまう……とても多くの案件から、法輪功修煉者たちがこのような迫害によって半身不随になり、狂ったり死亡したりしたことが分かる。
 
 牢獄の警官、犯人および関連ある人々の証言
 
 元山東省イ坊市委員会の政法委員会副県級の幹部・姜国波さんは、2005年11月、イ坊労働教養所に強制連行された。姜さんは断食で不当監禁に抵抗したが、労働教養所によって灌食される時、薬物を加えられた。姜さんは目まいで立つことができなくなり、ひどい時は座ることさえできず、目を開くと天地がひっくり返るように感じた。4カ月以上の間に、労働教養所では種類を変えながら薬物を加えた。神経に傷害を与えるもの、五臓に傷害を与えるもの、ある時は肝臓が膨らみながら強烈に痛くなり、あるいは心臓が速いスピードで躍り、全身がぐにゃぐにゃになる。突然、大量の汗をかいたり、あるいは全身が悪寒に襲われたり、全身がかゆくなる……牢獄の警官は姜さんに見つからないように、常に薬物を粉末にし、水に完全に溶かした後、またミルクの粉やお菓子を加えて姜さんに灌食した。
 
 2005年12月中旬の夜、投与された薬物の量がとても多かった。姜さんは胃が非常に痛く、全身に汗をかき、心臓も苦しかった。当番していた警官が管理課課長・朱安楽と労働教養所の医者・劉を監禁室に連れて来た。姜さんは灌食される時、薬物を投与され、特に心臓を破壊する薬物を入れられたと譴責した。朱安楽は繰り返し、「私は心臓関係の薬物を加えなかったと肯定できる。なぜならば医者が毎回薬物を加える時、いつもまず私に言ってくれるからだ。しかし最近、医者達は私に心臓関係の薬を加えると言ったことがない……」ここまで言った朱安楽は突然話をやめて、不自然な雰囲気の中、急いで監禁室を離れた。

 2008年から2009まで、山東省男子第二労働教養所(王村労働教養所)七大隊、八大隊に不当に監禁された法輪功修煉者達は300人以上に至る。ここの警官らは、受刑者に指示して食べ物の中に不明な薬物を投与させ、法輪功修煉者を痛めつけさせた。一部の良心がまだ残っている、法輪功修煉者を監視していた受刑者の証言によると、信仰を放棄しない法輪功修煉者に対して、七大隊警官・李公明、宋男、卒海涛は受刑者・姜国成、黄偉、ソウ培寛、曹仁、呉志剛、建興宝、那景学、梁志峰を指示し、警官羅光栄、張勤は受刑者於松良、王勇を按排して秘密裏に法輪功修煉者の食べ物の中に精神が異常になる不明な薬物を投与したそうだ。法輪功修煉者は頭痛、目まい、半身不随を起こし、鼻血が出たり、顔、脚が腫れるなどの症状も現れた。
 
 北京女子牢獄で、優秀な小学校教師・キョウ瑞平さんは2003年三分監区に強制連行され、監禁室での長期監禁と同時に暴行を受けた。キョウ瑞平さんは意志が固く、決して「転向」しなかった。警官隊長は密かに薬物を半年加えた。ある日、警官隊長は「現在、キョウ瑞平は毎日薬物を投入され、そろそろ半年になる。健康な人だって潰れる」と漏らした。

今年70歳の岳昌智さん(左)、2008年11月オーストラリアで法輪功迫害を主導した中共(中国共産党)公安部長・周永康を起訴

 70歳の法輪功修煉者・岳昌智さんはかつて北京宇宙開発部電子設備のエンジニアで、以前、北京女子牢獄に不当監禁されたこともある。岳さんは意志が固く、思考が敏捷な女性で、2004年7月初めに牢獄の中で法輪大法の修煉を続けると声明した後、残酷な迫害を受けた。4カ月はずっとはっきりした意識を保っていたが、年末になると突然、意識不明と共に全身が激痛に襲われる症状が表れた。岳さんは次のように述べた。状況が深刻で「私は周りのすべてに対してさっぱり見覚えがありませんでした。私は自分がどこにいるかを知らず、まるで地下室にいるように感じましたが実際はずっと4階の10支部監区におり、場所を移動したことはありませんでした。私はトイレに行く道が分かりませんでした。私が10支部監区に来てすでに10カ月経ったのに、トイレに行く道さえ分からないということはあり得にくいでしょう。しかし当時はまさにそうでした」 同時に全身に激烈な痛みが伴い、一つ一つの細胞まで痛くて立つことさえできなかった、という。
 
 四川省南充市儀隴県の法輪功修煉者・鮮玉珍さんは、四川省楠木寺労働教養所から家に帰って5カ月経っても、依然として全身が腫れており、両脚の痛みと痺れによって歩けなかった。そして頭痛、目まいと記憶力の低下も伴っている。労働教養期間中、鮮さんは労働教養病院に強制連行され、3日間不明な液体を注入されたことがある。当時、そばにいた比較的善良な労働教養所の幹部は、鮮さんに中共(中国共産党)政府は専門に法輪功修煉者への迫害のため毒薬を製造した、と教えてくれた。「およそ強制的に薬物を投与された人達は、普遍的に全身に赤い斑点が現れ、全身が珍しい痒さによって耐えにくくなり、脚から膿を流し、意識がはっきりしない……」
 
 監禁されている人々の耳目を避けずに、強制的に薬物を使って迫害をする労働教養所もある。西安女子労働教養所(陜西女子労働教養所)の二大隊隊長・任は麻薬の囚人に指示して不明な薬物を投与させた。およそ「小号」に監禁されている法輪功修煉者たちはみな長期間にわたって不明な薬物を投与された食事を与えられ、ある人は全身が腫れたり、ある人は骨と皮になるほど痩せている。延安の法輪功修煉者・李樹蓮さんはここに監禁されたことがある。毎回食事をもらう時、専管しているヘビー・スモーカーは李さんのお碗を取り出し、隊長が配ってくれたカプセル状の薬物を開けて逆にし、白い粉末をお碗の中にいれる。おかず汁に均等にかき混ぜてから、もう1つのおかずをいれて何回かかき混ぜる。蒸しパンと一緒に持って「小号」に行き、李さんとほかの「小号」に監禁されている修煉者たちに食べさせる。監禁されている修煉者たちはこの内幕を知らず、このような食事をした後、お腹が膨らみ、全身に無力感と頭痛を感じ、吐き気をもよおす。
 
 (続く)
 
2011年02月28日

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