日本明慧
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困難の中で家庭を切り回す


文/中国の大法弟子 法蓮

(明慧日本)私の両親は無神論の教育を受けてきた世代で、伝統的な家庭観念も比較的薄く、私が小さい頃からとても忙しく働き、毎日疲れて家に帰って来たので、私と弟の面倒をあまり見てくれませんでした。両親はよく私を批判し、かんしゃくを起こしたので、私は反抗的な性格になってしまいました。私は幼い頃からいつも両親と喧嘩し、両親の言いなりにはならないと思っていました。結婚して家族ができるまで、私と両親は三日に一度は小さな口喧嘩を起こし、五日に一度は大喧嘩に発展していました。両親も時々、私のせいで涙を流していました。
 
 大学三年のとき、私は運良く法輪功の書籍『転法輪』を手に入れました。私はすぐに法理に吸い込まれ、人生の中で傷だらけになっていた心が法輪大法の慈悲の中にいることを知り、そして新たに希望と博大な包容力を感じ、私は癒されました。その時から私は、法輪大法を修煉し心の中で望んでいた純粋で、善良で、無私な状態へと向かっていこうと決心しました。
 
 修煉を始めたばかりの時は学法と仕事に夢中で、家庭のことは何もしませんでした。のちに私は今の夫と出会い、私の影響で彼も修煉の道に入りました。夫は小さい頃から家事をしてきたので、結婚後は家事のすべてを夫に任せてきました。家の中のことは全て夫が管理していましたので、私の修煉に影響はありませんでした。夫は疲れを感じていましたが、私は彼の苦しみを理解しようともしませんでした。
 
 1999年7.20以降、中共(中国共産党)が法輪功への迫害を始めてから、私と夫は何度も迫害され、夫は4年の不法拘禁を強いられました。夫が拘禁された4年の間に、すべてのことが変化しました。私は夫のこと、仕事、子供、老人の世話、家の中と外のすべてのことに対処する必要に迫られました。その時になって私は気付きました。私は家事に関して何もできないのです。当時、家の中も外も乱れていて、私は焦りました。家事ができない上に、夫にも気を回さなければなりません。しかも、私の父は夫のことで不満をもらし、夫側の両親を責めました。私は傷心しましたが、私への不理解や叱責など、これらすべてと直面しなければなりませんでした。もし、法輪大法を修煉する以前の私ならば、このような困難を目の前にすれば、きっと堪えられず、放り出していたに違いありません。このような状況で私は、父親(母親は亡くなりました)と夫側の両親からの叱責に対して冷ややかに対処したため、家の中は乱れていました。もはや家庭の親睦どころか、この家はすでに崩壊したかのようでした。
 
 しかし法輪大法の法理は、一人の修煉者として、まず他人のことを先に考えて、他人を先に自分を後にし、いつも他の人のために行動するような人になるべきと教えてくれました。子供はまだ幼く、夫も厳しい環境の中におり、父親と夫側の両親も大きな苦痛の中にいました。このような状態で、今や私一人がこの家を背負わっていかなければなりませんでした。私は、「もし私が強い意識でこの状況と向き合わなければ、彼らをもっと酷い境遇においてしまう」と思いました。
 
 私が何度も夫に会いに行く中で、タクシーの運転手は、私が様々な困難を一人で乗り越えて夫に会いに来ていると知り、私と夫が苦楽を共にしていることに感激してくれました。留置所の警官も、私がこのような困難の中で夫を見捨てずに会いに来ているのを見て、私に対して敬意を表し、夫に対し大胆な迫害をすることが出来ませんでした。
 
 夫が拘禁されたことが、幼い子供の心に与えた影響はとても大きかったのです。私は子供が強くなり、つらい日々を歩んで行けるよう、いつも子供を慰め、励まして来ました。私は夫のことを心配し、子供を大事にし、時には両親を慰めました。このような日々の中で、彼らの私に対する不満は徐々に解消され、私の修煉に理解を示すようになりました。しかも、私の仕事に影響することもなく、逆に状況は良くなりました。夫に会いに行くため、上司に休暇を貰いに行く時、上司は私が戻ったらすぐに仕事を再開できるよう、便宜をはかってくれました。
 
 夫も私の変化に気づき、困難の中で試練を乗り越えることで、お互いをもっと大切にすることができました。私の家事の能力も向上し、夫の負担を減らすことができました。これらの変化は、私の家庭を和気藹々として、和やかなものにしてくれました。
 
 そして私は、あのような厳しい日々を経験したことで、ようやく両親の大変さや、家族を背負いながら子供を育てることの辛さを体験することが出来ました。このすべては、両親が私に対してとった態度よりも大切なことです。真の相互理解と寛大さの中で、私と父親はこれまでにないとほど打ち解けることができました。
 
 そしてこれらすべては、私が「真・善・忍」を目標にして修煉してきたことで得たものです。私は心から叫びます。「法輪大法は素晴らしい!」 
 
2011年06月15日

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