　立秋に前後して、中国からヨーロッパへ観光に来る団体客がとても多くなっている。ヨーロッパ脱党サービスセンターのあるボランティアの話によると、中国から多数の観光客がやって来て、「三退」をする人が多くいるという。観光団体は旅行日程を急ぐため、各観光地に留まる時間は短いが、ボランティアたちは団体客をしっかりつかんで、真剣に真相を伝え、「三退」を勧めている。大多数の観光客は二言三言ですぐ「三退」に同意し、共産党を恐れる人は少なくなった。逆に共産党を譴責する人は多く、法輪功に対して敬意を表し、感謝する人が多くなっている。

教師が率先して「三退」、学生たちも共に脱退

　20～30人の学生団体が観光地に現れた。脱党センターのスタッフは先生とバスガイドに向かって挨拶してから次のように話し始めた「これほど多くの学生たちを連れて出国して観光でき、皆さんは幸運ですね。ご存知ですか。世界は今、安定していません。中国はなおさらで、災難が絶えませんね。しかし、緊張しないでください。もし人間が神や仏を尊敬し、信じれば、神や仏が守ってくれます。天意に従えば、災難に遭っても逃れることができます。現在、『三退』がブームになっていて、中国共産党関連組織から脱退した人は1億人を超えました。もはや多くの人が共産党を信じなくなっています。あなた方も共産党を信じていないでしょう。もし先生とガイドさんが率先して「三退」を声明すれば、学生たちもみんな影響を受けて「三退」するに違いありません。そうすれば、先生とガイドさんは自分が平安になるだけでなく、子供たちもみんな救われます」。スタッフに説得された先生とガイドは頷いて「三退」に同意した。先生の「三退」を目撃した学生たちは皆、一人ひとり説得され、全員「三退」に同意した。

「三退」した共産党幹部がお辞儀をして感謝

　中型のバスから降りた10数人の中国の役人らしい人に、スタッフは「中秋節、おめでとございます！」と挨拶した。役人の1人は、「月餅を食べましたが、しかし、楽しむことはできません。外国に来てみて、空も違うし、水も違うし、食べ物も違っています。毒のある食品など外国ではありえません。国内の我が家を思い出すと、心が痛みます。安全で落ち着くことのできる所は中国には全くなく、生きていくことはつらいことですよ！」と言った。スタッフは「昔は中国には良いところがたくさんありましたね」と言うと、彼は「今は散々破壊されました。昔の西湖は美しくて有名な観光地だったのですが、今行って見てください。あなたはその臭いを避けて、きっと逃げていくでしょう。昔は湖、川、ひいては小さな溝の水さえも清く澄み切っていました。空は青く、雲は白く、夜は多くの星が見え、これは空気がきれいだからですね。中国では今、難病、ガンを患っている人が次第に多くなり、人々は苦難に満ちた生活を送っています。我々はもう年老いていますので、仕方がありませんが、子供はすぐにでも出国させたいですね。身代が傾いて財産を使い果たしても。国内ではもう無理で、死にそうです！」と話し続けた。

　スタッフは「あなたたちはパスポートを個人で持っていないでしょう」と聞くと、彼は「そうですよ。中国に戻らないのを当局は恐れていますから」と答えた。スタッフは「あなたは共産党に対して認識がはっきりしていると思います。『三退』しましょう」と勧めた。彼は「よろしい！　脱退します！」とあっさりと同意した。そしてスタッフに対して感激して拱手の礼（翻訳者注：中国の敬礼で、両手を胸の前で組み合わせるおじぎのこと）をした。同行の10数人も全員が三退した。

8人の老人も全員「三退」

　数人の60～70代の観光客は、はじめは目が悪く、時間がないという理由で資料を受け取ろうとしなかった。スタッフは、「外国に出るのは容易ではなかったでしょう。この資料が伝えている情報はとても価値の高いものですよ。『九評共産党』、これは国内で見ることはできず、確かにとても貴重な本です。ホテルに持ち帰ってゆっくり読んで下さい」と勧めた。老人たちは感動し、「我々のような年配の者はみんな法輪功が素晴らしいということが分かっています。心でははっきり分かっていますが、公然と言えないだけです。現在の社会では、人間がどれほど悪くなったのか、良い人はまれです。しかし、法輪功の人は皆良い人たちで、どこにこんなに良い人たちがいるのでしょう」と言いながら資料を受け取った。こうして、8人の老人たちは全員「三退」した。

中年男性「絶対に共産党に加入しない」

　ある40歳前後の男性は、ボランティアスタッフが「三退」の記録をしている姿を見て、「絶対に共産党に加入しない」と大声で言い放った。スタッフに「どうしてですか？」と聞かれると、「共産党は災いです。人間としてやるべきことをせず、もうとっくにお終いになるべきです。だから絶対に加入しません！」と答えた。

　スタッフに「すでに脱党しましたか？」と聞かれると、男性は「今、ここで脱退します」と大声で言い、「三退」した。周囲の観光客はみんな頷き、彼に敬意を抱いていた。

「三退」した観光客　「このお土産は良い人にしかあげられません！」

　「三退」を表明したある観光客は、カバンの中からお土産を取り出して、「これは国内から持ってきた特産物ですが、良い人に差し上げます」とスタッフにプレゼントしようとした。スタッフは遠慮してお土産を受け取らなかった。それを見た傍の観光客は、「受け取ってください。法輪功は私たちの平安を守ってくださり、良い未来があります。私たちは感謝してもしきれません！　受け取ってください。私たちの感謝の意を僅かでもお返しできればうれしいのです」と言った。

真相が分かったガイドの態度の変化

　ある日、ボランティアが大型のバスの入り口に立って資料を配っていた。バスから降りてきたガイドが、「みんな読みましたので、もう配らないでください」と資料を配っていたスタッフを阻止した。資料を受け取ろうと手を伸ばした観光客は、ガイドに阻止されて手を引っ込めてしまった。そこで、スタッフがガイドに「三退」について説明すると、ガイドは納得して、「三退」をした。その後、ガイドはもう配るのを阻止しなくなった。

「三退」したガイドは観光客に資料を勧める

　中国から団体でやって来たある男性ガイドは、スタッフと幼馴染みだった。バスのドアが開くと、彼はまっ先に降りて来た。「新しい資料がありますか」とスタッフに手を伸ばして話しかけた。後から降りてきた観光客らも同様に手を伸ばして「私にも一枚ください」と次から次へとスタッフに資料を請求した。また、スタッフが真相を観光客に説明していた時、ガイドも傍で聞いていた。ガイドと一緒に真相を聞いて、観光客らは安心でき、そしてガイドの勧めで脱退した人も数多くいた。