【明慧2012年9月13日】最近、「法輪功迫害を追跡調査する国際組織」(World Organization to Investigate the Persecution of Falun Gong 略称「追査国際」)は、中共(中国共産党)による法輪功修煉者から生体臓器狩りについての調査録音を一部公開した。その内容は、中共中央常務委員・李長春と周永康に対する電話調査、錦州解放軍205病院移植科主任・陳栄山、北京市解放軍307病院及び裁判所関係者など、犯行に加担した容疑を持たれている者を対象に行った調査録音が含まれている。これは、中共の残忍極まる犯罪行為を暴き出す更なる裏付けとなった。
「追査国際」の主旨は、法輪功を迫害する全ての犯罪行為および関係機関、組織と個人を追跡調査すること、天地の果てまでどれだけの時間をかけても必ず最後まで徹底的に調査すること、天理道義を履行して人類の正義を護り貫くこと。 |
追査国際が臓器移植について調査を行った際の録音:再生(14.6MB)
生体臓器狩りにおいて周永康が主導的な役割を果したことが調査録音により確認
今回公開された追査国際による調査録音の中で、最も注目が集まったのは、生体臓器狩りの犯行において中共政治法律委員会書記・周永康が主導的な役割を果している事実が確認されたことである。追査国際の調査員は中共中央政治局常務委員、中央政治法律委員会書記・羅幹のオフィス主任の身分で、李長春との対話に成功した。「収監されている法輪功修煉者の臓器を使用して移植手術を施している事件について、薄熙来等を有罪にするのか」という調査員の質問に対し、李長春は「それについては周永康が具体的な主導権を握っているので、彼が判断している」と、明確に答えた。
また、追査国際の調査員が四川省委員会書記・李春成の身分で周永康と対話を行った際、移植用の臓器ドナーとして大量の法輪功修煉者を四川と重慶の軍備倉庫などの軍事施設に拘禁していることについて尋ねたところ、周永康は法輪功修煉者を軍備倉庫、防空壕に拘禁していることを否定しなかった。ただ、この件に関しては機密用の電話でしか言及できないと強調した。
さらに追査国際の調査員は、「王立軍特別査問チーム」の名義で、錦州解放軍205病院泌尿外科主任・陳栄山に対して電話調査に成功した。電話調査中、陳栄山は移植に使用している臓器ドナーが拘禁している法輪功修煉者のものだと認めた。しかも、ドナーを裁判所経由で入手した事実と中国医科大学病院も参与していることを自ら暴露した。調査員は改めて、沈陽軍区聯勤衛生部・王佳副部長(元205病院院長)の秘書の身分で再び陳栄山に電話取材を行った。陳栄山は電話の向こう側にいる「元高官の秘書」に、法輪功修煉者の臓器を使用して移植手術を施している機密を、絶対に守ると約束した。
調査員が北京市解放軍307病院専属の腎臓ドナー調達担当者に対して行った調査記録中で、担当者は法輪功修煉者の臓器を摘出して移植手術に使用するという流れが、政府と警察の一貫した協同作業により行われたものだと断言した。また、最近強制労働教養からの供給は少なくなり、ほとんどが刑務所から来たもので、北京の朝陽区、西城区と海淀区などから地方へ(修煉者を)輸送するのが一般的だとぃう。その際、要求されている賄賂の金額はおおよそ二十万元前後だと担当者は説明した。また担当者は、数年前に本名を名乗らない陳情者(法輪功修煉者)がおり、そのような人たちには番号を振ってあると言い、個人保有情報を漏らした。その陳述は、追査国際による数年前の調査結果と符合した。
人権専門家と追査国際の調査報告が図らずも一致
2006年以来、追査国際は中国大陸で起きている中共による法輪功修煉者の生体からの臓器狩りという犯罪行為の実態に対して、持続的かつ徹底的な追跡調査を行ってきた。調査の結果により、中共による法輪功修煉者の生体臓器狩りが実在していることが判明した。不法に逮捕され、本名を名乗らない法輪功陳情者がこの虐殺の主な対象となっている。臓器ドナーとされた法輪功修煉者の本名は隠蔽され、番号を振られ、臓器ドナーとしての偽造カルテが作られている。その犯罪行為は2003年前後がピークで、その時は半ば公然と行われていた。その後、秘密裏に行うようになり、現在に至って継続している。
一方、2006年からカナダの著名人権弁護士・デービッド・マタス(David Matas)氏とカナダ前国会議員で前アジア・太平洋局長・デービッド・キルガー(David Kilgour)氏は、大量の詳細な事実情報を収集した上で厳格かつ緻密な論証を行い、中国大陸での臓器移植の需要を満たす厖大な数の臓器と、確保されているドナーの出所について説得力のある結論を出した。「広範囲にわたる強引な略奪がずっと実在しており、現在も継続している」、即ち中共による法輪功修煉者から臓器狩りする犯罪行為への告発は成立している。追査国際の調査報告は、マタス弁護士とキルガー弁護士、2人の人権専門家が出した結論は図らずも一致していた。
(続く)