【明慧日本2012年9月22日】米国下院のレイバーンハウスビル内で2012年9月12日午後、「中共による宗教信仰者と政見異見者に対する生体臓器狩り」の公聴会が開かれた。公聴会の主催者の一人であるダナ・ローラバッカー議員は、米国下院外交事務委員会監督と調査チームのリーダーを務め、生体臓器狩りが「悪魔の行為」であり、信仰、または政見が異なるという理由で監禁されている人の器官を盗み取ることは反人類の深刻な犯罪であり、私達は必ず最大の努力を尽くして、このような犯罪に参与した人を全員、法に照らして制裁しなければならないと述べた。ローラバッカー議員はまた、欧米の主流メディアがこのような深刻な事件を報道していないことについて、報道界の恥辱だと強調した。
米国下院議院外交事務委員会監督と調査チームのリーダーを務めるローラバッカー議員 |
今回の公聴会は米国下院外交事務委員会監督と調査チーム委員会、及びアフリカ、全世界の健康と人権のチーム委員会が共同で主催し、『新中国を失う』の著者で、元米国シンクタンク研究員イーサン・ガットマン氏、カリフォルニア大学ロサンゼルス校区の教授で腎臓移植プロジェクトの医学主任ガブリエル・ダノビッチ教授、強制的な臓器摘出に反対する医師組織のスポークスマン、デーモン・ノト氏、全世界脱党サービスセンターのスポークスマン李祥春氏の4人の証人がそれぞれ発言した。
様々な角度からの調査により、中共の生体臓器狩りの罪悪を実証
4人の証人の発言は、異なる方面から中共の生体臓器狩りの罪悪を実証した。特にここ数年来、法輪功修煉者に対して行われている大規模な生体臓器狩りについてと、どのようにこの残虐な行為を制止するのかについて、いくつかの提案が行われた。
元米国シンクタンク研究員イーサン・ガットマン氏 |
ガットマン氏は、2006年から生体臓器狩りを調査した事実情況を簡単に述べた。同氏は当初、この件に関してある程度疑いを持っていたが、深く調査するにつれて、12人の証人が異なる角度から証拠を提供し、この事件が真実であるとわかった。彼の調査によって、中共の生体臓器狩りは前世紀の90年代から新疆で始まり、2001年になると中国の全範囲にまで広がったことがわかった。法輪功修煉者は最大の被害者集団である。ガットマン氏は、2000年~2008年の間に、約6万5千人の法輪功修煉者が臓器を奪われて亡くなったと予想している。また生体臓器狩りは政府主導の行為であり、同氏は「政治犯に対する生体臓器狩りは、腐敗した中共幹部の命令を受けています。中国は中共のコントロール下にある国家で、党員と軍隊の成員は、重点的な監視対象です。王立軍は自ら生体臓器摘出に関する医学革新賞を獲得したことがあります。ですから『中共中央』はこのことを知っています。このことは、中共当局がコントロールしているのです。これらのことから私は人々が今、なぜ『中共を改革』する運動ではなく『中共を脱退』する運動を行っているのかが、すぐに分かりました」と述べた。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校区の教授で、腎臓移植プロジェクトの医学主任ガブリエル・ダノビッチ教授 |
ダノビッチ教授は医学専門家として、中国で不道徳に摘出された臓器が臓器移植に用いられている情況、米国の患者が中国へ行き、このような臓器の移植を受けることによる道徳と医療上の巨大なリスクを述べた。彼は、自由社会に身を置く医師は、中国で発生している非人間的な生体臓器狩りの行為を排斥し、厳しく非難するべきだと述べた。彼は米国医学界と米国政府がこの件に対して取るべき措置について、多くの提言を行った。
強制的な臓器移植に反対する医師組織のスポークスマン、デーモン・ノト氏 |
ノト医師は、強制的な臓器移植に反対する医師組織のスポークスマンとして、様々な証拠を列挙した。中国の急激な臓器移植の上昇量、尋常でない移植待ち時間の短さ、臓器売買の背後に存在する巨額な利潤、中国の役人と医師に対する調査で判明した事実など、これらはすべて、法輪功修煉者に対する生体臓器狩りが中国本土で長期にわたり、あまねく存在していることを証明した。ノト医師は、米国議会が中共の生体臓器狩りを厳しく非難する決議を提出するよう提案した。また、米国政府が掌握している中国で臓器移植のために監禁されている人々に関する証拠を全て公開するように求めた。
全世界脱党サービスセンターのスポークスマン李祥春氏 |
中国で不法に3年間拘禁された経験のある李祥春氏は、刑務所で目的不明の健康診断を受けた体験を述べた。通常これは臓器狩りの準備段階である。同氏は、生体蔵器狩りは中共の邪悪な本性によるもので、『九評共産党』に誘発された脱党の大潮は、中国人が中共を捨てて、道徳を再建する助けになると、特に指摘した。
すべての犯罪者を法に照らして制裁する
下院外交委員会のアフリカ、全世界の健康と人権のチーム委員長クリストファー・スミス議員 |
下院外交委員会のアフリカ、全世界の健康と人権のチーム委員長クリストファー・スミス議員は、数々の証拠から、中共の軍隊システムが刑務所と労働改造所の政治犯から臓器を得ている疑いがあると明確に示した。そして「真善忍」の原則を堅く信じるために監禁され、苦しめられている法輪功修煉者が、その大部分を占めていると示した。また、スミス議員は中共の軍医システムが「ブラックボックス」であること、法輪功修煉者は当局に捕まえられた際、身内に影響することを心配して姓名を名乗ることを拒絶すること、臓器をとられた後、死体は迅速に火葬されて物証は廃棄されることを強調した。
彼は、中共は法律の上に立ち、利益と権力が法律の上に立っているが、人道主義の精神は私達を激励して、事実と真相が取り戻されると語った。もし中共の生体臓器狩りの実態が完全に暴き出されたならば、この極めて恐ろしい犯罪は、人類の極限に挑戦し、筆舌に尽くしがたく、ひいては“反人類罪”という罪名さえ弱々しく力がないほどで、このような犯罪は筆紙に尽くしがたいものであると述べた。
以前ジャーナリストであったローラバッカー議員は、中共の生体臓器狩りについて、メディアが十分な報道をしたのかについて、特に関心を持っている。彼は、信条あるいは政見の違いにより監禁されている人々の腹を裂いて、強制的に彼らの臓器を摘み(選び)取ることは悪魔の行為であり、このことを米国と西洋の主流メディアが報道していないことは、報道界の恥辱だと述べた。
またローラバッカー議員は以下のように示した。第二次世界戦争の時、ユダヤ人がナチスに殺戮されただけではなく、その他にも多くの人が殺戮されたが、しかし人々は十分に重視しなかった。今日の公聴会を契機に、アメリカ人とその他の人々がみな生体臓器狩りの暴行に関心を持ってほしいのである、私達が声を大にして呼びかけをすることで、共にこの罪悪を制止することができるかもしれない。
公聴会の最後、ローラバッカー議員は、「私達の関心は『この星で最も邪悪な行為』であり、信条あるいは政見の違いにより監禁されている人、暴力で他の人を傷つけたことのない人に対して、彼らの臓器を盗み取って、その過程で彼らを殺害することは、反人類の犯罪です。私達は必ず最大の努力を尽くさなければならず、それぞれがこの罪悪に参与した人を探し出して、彼らを法に照らして制裁します」と述べた。
中国本土の民衆は、日に日に生体臓器狩りの問題に関心を持っている
海外の各界が中共の法輪功修煉者に対する生体臓器狩りに注目する中、中国本土でも人々は日に日にこの事件に関心を持つようになっている。インターネット上で真相を伝え続けている法輪功修煉者・陳さんによると、最近の数カ月間、チャットルームなどで大陸のネット友達と話し合う時、多くの人は中共の生体臓器狩りの真相に対し、極めて関心を持っている。特に王立軍、薄煕来、谷開来事件が発生した後、以前生体臓器狩りの事実に対して懐疑的だった多くの人々も、認めるようになった。ネット上で、ある人はこの暴行を激しく非難し、ある人はこのような罪悪は残忍で信じられないと言うなど、多くの人が中共は救いようがないと思い、彼らは陳さんに、中共の党、団、少年先鋒隊からの脱退声明を依頼した。
米国議会が中共の生体臓器狩りに関する公聴会を開いたことについて、陳さんは詳しい情況を知った後、公聴会の情況を中国本土のネット友達に教えて、皆が共に努力して、中共の暴行を制止すると述べた。