文/中国東北地区の大法弟子
【明慧日本2012年11月2日】
ある日、金庫の中の2万元(約30万円)がいつの間にか無くなっていることを妻が発見しました。調べてみると、店の扉にはこじ開けられた痕跡がありませんでした。私はただちに疑いの目を息子に向けました。結局先日、息子は500元をかけて開錠専門の業者を雇って、夜中に店に入って金庫を壊さない方法で鍵を開けて(金庫の鍵のパスワードも息子に把握されてしまった)、また店の扉の合鍵も作り、金が足りなくなるたびに、息子は店に潜入して金庫から金を取り出し、その後すべてを元通りに戻していたのですが、今回、大金を持ち出したために妻にばれたのです。
号泣する妻と頭を下げて何も言わない息子を見て、「もし私が大法を修煉していなかったら、今日は息子を骨が折れるまで殴ったかもしれず、私自身も家出をしたかもしれない。このような家庭内の醜聞を、私は決して許さない」と思いました。私がたくさんの金を稼ぐ一方で、息子がたくさんの金銭を贅沢に使っていることは、金に対する私の執着心によるもので、かえって息子を害しているのではないかと悟った時、金銭に対する執着をたくさん放下できました。
息子を良い方向に変えようと、私は『転法輪』の書き写しを彼に強要して、大法で彼を変えようと試みました。しかし息子はすぐに「書き写してもよいが、金を払ってくれ」と条件を言い出して、定価も決めました。それから、私は10元、100元、200元のようにお金を払いました。最後に、お金を払っても息子は書き写しをしたくなくなりました。それで私はやっと「息子を変えようとしてもだめだ。私は自分を修めなければならず、自分を変えなければならない。師が法を正すことを助ける中で自分を修めて天国に帰らなければならない。天国にいる計り知れない衆生は私の帰りを待っているのだ」と悟りました。絶え間ないトラブルの 中から、私は絶え間なく向上していきました。
私は大法弟子が歌う『目覚めよう―迷いの中にいるあなたへ』という歌が好きです。歌詞とメロディーが優美なだけでなく、とても迫力があって、私をかつての一生一生の輪廻まで連れ戻すかのようです。
「人生という劇に入った時、
生命の由来を忘れたかもしれない。
かつて、あなたは千も百もの役を演じて、
悲劇は多く喜劇は少なかった。
権力の損得はあなたの心を痛ませて、
名利や情はあなたを泣かせた。
どの役にもあなたは全力を投入して、
その世界にあなたは溺れていた。
人生の意味とは一体何なのか、
迷いの中で生命の真の意味を探すことだ」
私は友人を通して、息子が興味を持つ工場でアルバイトをさせる機会を見つけました。私はよく息子に電話をかけて励まし、彼に大法の法理と身を処する道理を話しました。息子の月収は千元余りで全然足りないのを見て、私は彼によく送金しました。適度に彼の心と行為を正しながら、受け入れられる範囲で彼により高い要求を出しました。
ある日、息子が私に電話をかけてきて、同僚がよく自分をいじめて多くの仕事をやらせるので、とても腹が立つのでその同僚を殴ろうと考えていると私に訴えました。私は「息子よ、彼はあなたに徳をくれているのではないか? 同時にお前の業力も消してくれているので、お前は損をしていない。今、すべてはお前には見えないが、しかしお父さんを信じなさい。お前はきっとますます良くなるよ。将来、お前は大金を稼いで大きな事業をしたいのなら、何に頼るのか? 事業の成功は徳に頼るものだ」と説得しました。息子は快く私の意見を受け入れて、嬉しそうに「よし、お父さんの言うとおりにしよう」と言って、気分もすぐ好転しました。
妻は息子を溺愛しています。例えば3人で食事をする時、息子が「ご飯が口に合わない」と言えば、妻はすぐ息子のために別のものを作ります。私はとても気に食わなくて、「これはどんな家風だと言うのか? ここまで息子を溺愛するなんて。我が家では若者が年長者に親孝行をする伝統を受け継いできたが、私の世代になると、どうして逆になったのか」と言っても、妻は一向に私の話を聞いてくれず、「あなたの言う伝統はいつの時代のものなの? 息子は成長期だからちゃんと食べないといけない。かまわないでください」と言いました。
内に向けて探すと、息子を恨む心、常人の強い観念が見つかりました。無私無我になって、どんなことでも他人を配慮しなければならないと、師父は何回も説法の中で私たちに教えられました。彼はまず私の息子なのか、それとも彼はまず一人の衆生なのか? 私には慈悲と包容が足りませんでした。私は未来の宇宙の王になる人間なのに、息子の食事ほどのちっぽけなことも理解して包容できないのですか?
それ以後、ご飯を作る前に私はまず息子に何を食べたいか尋ねます。しかし、だんだんと息子の生活習慣が変わって、私と妻の食べているものを彼も一緒に食べるようになりました。彼の変化を見て、私はもう一度以前話した親孝行の道理を彼に教えました。
私の観念の変化と心性の向上につれて、家庭内に笑い声が増えました。妻と息子の長所を多く見て、短所を見ても、マイナスの面に触れないようにしました。彼らは身内であるだけでなく、衆生でもあるというのが私の最大の体得です。情を放下してから、情の中から飛び出したような軽やかな感じがしました。
妻は何回も感慨無量な様子で「あなたは変わった、本当に変わった。息子と兄弟のように仲良くなれるなんて。人間はやはり大法を勉強しないといけないね」と言ってくれました。「では、あなたから見て、私は修煉者の基準に達したのか」と私は聞くと、妻は「達していると思う、あなたは円満成就できると思う」と答えてくれました。これはきっと師父が彼女の口を通じて、私を励ましておられるのだと思います。
同修が家に来て一緒に学法することも、妻はとても歓迎して応援しています。私たちが発正念をする時、妻は我々の動作を見て直したりしてくれます。私が真相を伝える時も、妻はたまに横で「共産党はこれほど凶悪なので、あなたは早く脱退しましょう」と助けてくれます。
息子もどんどん良い人になっています。私は彼の多くの長所に気づきました。10年前、一緒に不登校などをしていた不良の友人たちも、今は高級車を運転して立派に仕事をして、大人の雰囲気を出しています。もちろん、彼らにも「三退」をしてもらっています。
ある日、とても遅いのに息子はまだ帰って来ませんでした。私が電話をかけると、電話の向こうで彼はとても冷静に「私はちょうど学友に、大法が良いと話している」と言いました。「良い子だね」と私は心の中で感嘆しました。
今、妻と息子はともにとても優秀な人間だと、私は心の底から思っています。息子は親の言うことを聞き、些細な欠点は持っていますが、とても善良で、しかもますます良い人間になっています。妻もだんだん優しくなって私に思いやりを示すようになっています。もし師父と大法がなければ、私の家庭は間違いなくすでに崩壊して、私と妻、息子はきっと離散して、私はおそらく苦痛の中で余生を過ごし、さらに大きな業力を作ったかもしれません。師父と大法は私を救い、大法のこの上ない力は私を紅塵の深い迷いからすくい上げて、新しい命を与えてくれました。真心を込めて師父に感謝します!
(完)