【明慧日本2013年1月31日】カナダのカルガリー(Calgary)市センター図書館で「中共(中国共産党)による生体臓器狩り」に関する公開討論会が行われた。200人近い医療・政府・法律・マスメディアの関係者などが集まるなど、各界の注目を集めた。この公開討論会は地元カルガリー市の法輪大法学会が主催したもので、前半は専門家による中共の生体臓器狩りの実態報告が行われ、自由質問の時間も設けられた。後半は2人の法輪功修煉者の実際の体験を描いたドキュメンタリーフィルム『フリーチャイナ』が上映された。
法学博士デービット・マタス氏
討論会の参加者は医学博士の呉肖恩氏、人権弁護士・法学博士のデービット・マタス氏などで、2000年から行なってきた身元不明の臓器移植の調査報告により、中国では多くの生体臓器狩り事件が起きており、法輪修煉者の臓器が盗まれている実態が数多くの事例から語られた。また、これらの行為は、政府支持のもとで国家組織が参与していることを明らかにした。このような行為は人権に対する極端な侵害であり、世界の人々の良知に対する挑戦であり、絶対に許されることではないため、ただちに行動を起こし、絶対に阻止する必要があると人々に呼びかけた。
カルガリー大学法学教授で、Sheldon Chumir基金会の代表アル・ロカス氏
討論会の司会者を務めたカルガリー大学法学教授で、Sheldon Chumir基金会の代表アル・ロカス氏は討論会で、皆が今回のテーマに注目するよう呼び掛けた。参加者たちに対し、身の回りの人々にも呼びかけて、皆で力を合わせて中国で今も起きている法輪修煉者への迫害をただちに阻止しなければならないと語った。
アルバータ省議会議員で医学博士のデビット・スワン氏は、発言の中で「このことを自分と関係のない外国の事例だと思わないでください。すぐに行動しましょう。迫害の事実を国会議員・省議員に話して、また政府関係者に訴えることは重要なスタートになります。これはカナダ公民としての責任です」と呼びかけた。
討論会の参加者は中共による生体臓器狩りの暴挙に驚きを隠せず、一つの国が国家組織と政府の力を使って自国民を残虐に迫害し、臓器すら商品にしているとは想像だにできない様子だった。討論会の参加者の中には、2人の法輪功修煉者の体験をある程度事前に聞いたことのある人が多かった。しかし、中共の法輪功修煉者への迫害がこれほど深刻なものであるとは知らなかったという。彼らは生々しいデータを見て、中共による臓器狩りの実態・法輪功修煉者への非人道的な迫害に深刻な不安があると訴えた。
アルバータ衛生当局で臓器移植を担当している政府官僚のスティーブ氏は、生体臓器狩りを無くすためには政府間の国際的な圧力が重要だが、臓器を必要としている人に対する啓蒙も必要であるとし、「身元がはっきりした臓器を求めることが重要です。公共教育を通して、ドナーを待っている人々に、身元の分かる臓器を使いましょうと呼びかけたいです。政治犯の身体から盗んだ臓器は絶対に使用しないよう呼びかけたいです」と語った。
国際貿易事務を担当している弁護士のジョン氏は、中共による生体臓器狩りについて以前聞いたことがあったが、今回の討論会で初めて、状況がこれほど深刻であると知ったという。ジョン氏は政府部門に勤めており、臓器移植関連の試薬品・機械を中国に輸出しないように呼び掛けると話した。
討論会終了後、カルガリー市の雑誌編集長は、「私は今まで多くの討論会を取材してきましたが、今回初めて感銘を受けました。討論会に参加した人の多くは聞きながら涙を流していました」と取材後の感想を語った。討論会を通して、多くの人々は法輪功迫害の実態を更に詳しく知りたいと考えており、心が重く、何とかしたい、行動を起こしたいという考えを持つようになった。ある中年の女性はずっと涙で目を潤ませながら「私には何ができますか? 何かをしたい」と語った。またある女性は泣きながら、「私は本当に心から感銘を受けました」と話した。ある映画製作者は「法輪功修煉者をテーマにした映画を製作したい」と話した。また、自分の町内会で『フリーチャイナ』の上映会を開きたいと、連絡先を書き残した。
多くの参加者はこのことを多くの人に伝え、人々が中国の恐ろしい人権迫害を阻止するためのアクションを起こすと決意を示した。