【明慧日本2013年2月19日】カナダ国会外交委員会に所属する国際人権委員会が今年2月5日、首都オタワの国会議事堂で公聴会を開き、中共(中国共産党)による法輪功修煉者への生体臓器狩り事件を討論した。
カナダ国会国際人権委員会が生体臓器狩りの公聴会を開いた |
デービット・マタス(David Matas)氏(左)、デービッド・キルガ―(David Kilgour)氏(右)、国会議員のジュディ・セグロ(Judy Sgro)氏(中央) |
公聴会ではカナダの著名な国際人権弁護士デービット・ マタス(David Matas)氏とカナダ前アジア太平洋局局長でベテラン国会議員のデービッド・キルガ―(David Kilgour)氏が、それぞれ中共による法輪功修煉者をターゲットした生体臓器狩り事件に関する調査報告を行い、国会議員の質問に回答した。二人は国会の証人として「中国では法輪功修煉者をターゲットにした生体臓器狩りを実際に行っていた」と証言した。
公聴会は国際人権委員会の委員長スコット・レイド(Scott Reid)氏が司会を取り、副委員長のアーウィン・コトラー(Irwin Cotler)氏とウェイン・マーストン(Wayne Marston)氏、及び委員会の全員、国会議員補佐、国会の政策決定機関の専門家たちが出席した。
調査員が実例を示し「様々な方面から生体臓器狩りを中止させなければいけない」と呼びかけ
キルガー氏の証言 |
キルガ―氏の証言では、法輪功は1992年から中国全土に伝わり、急速な広がりを見せた。しかし、これが中共元党首・江沢民の嫉妬を招いた。江沢民は中共の力で法輪功を根絶させると叫んだ。1999年7月20日から、中共は正式に法輪功に対する取り締まりと弾圧を始め、全国的に暴力的な迫害が始まった。しかしキルガー氏は「法輪功には政治的な主張、要求は全く見つからなかった。過去14年間、法輪功は唯一迫害の停止のみを求めていた」と自らの調査に基づき証言した。
キルガ―氏は「中国では、多くの修煉者たちが労働教養所に監禁され、毎日暴力的な迫害を受けている。暴行、強制労働、暴力による洗脳、高圧スタンガンによる電撃、睡眠の禁止、食事の禁止、性的暴行、強制流産、毒薬の注射、灌食の拷問など様々な残虐な暴行が行われている。法輪功修煉者から摘出した臓器が臓器移植の主な出所になっている。値段は中国語のウェブサイトで公開されている」と証言した。
キルガー氏は続けて「2001年から数千人の法輪功修煉者が生体臓器狩りの被害に遭い、中国人や外国人患者のドナーになっている。マタス氏と私が行った調査により、2000年から2005年の間、41,500個の臓器移植に使われたドナーの提供者が不明であるとの結論を得た。これらは全て法輪功修煉者から移植した臓器に間違いない」と、はっきりと証言した。
マタス氏の証言 |
マタス氏は、様々な角度から生体臓器狩りが実際に行われていることを証言した。発言から、中共は大規模な強制連行と逮捕を行い、数十万人の法輪功修煉者が各地の刑務所・労働教養所に監禁され、その後行方不明になっている。同時に中国の病院の公式サイトでは臓器の値段がはっきりと書かれている。中国では臓器移植を希望する患者は、それほど待つことなくドナーが見つかる。数日から数週間で自分に合う臓器が見つかってしまう。これはとても異例なことである。また逮捕された法輪功修煉者には、医師による血液検査・臓器検査が強制されている。亡くなった法輪功修煉者の遺体から臓器が無くなっていることが判明している。臓器狩りは密かに行われ、臓器提供者の同意書はいつも提出されておらず見つからない。王立軍は遼寧省錦州市公安局現場心理学研究センター(OSPRC)の長として、かつて自ら法輪功修煉者の臓器を摘出して研究を行なっていたことが調査により明らかになっている。
国会議員「調査報告所の信用性は高い」
国際人権委員会の委員長・スコット・レイド氏 |
国際人権委員会の委員長・レイド氏は「これは明らかに新しい人権案件であります。二人の証言は非常に信憑性が高く、信頼に値する証拠です。多くの生のデータが提供されました。生体臓器狩りは間違いなく存在しました」と話した。
副委員長のウェイン・マーストン氏 |
副委員長のウェイン・マーストン氏は「二人の証言の信憑性は極めて高いものです」と話し、記者の質問に対して「中国は変わってほしい。残念ながら今まで何も変わっていません。我々はこのことを引き続き注意深く見守らなければなりません」と話した。
人権委員会副委員長のアーウィン・コトラー氏 |
人権委員会副委員長のコトラー氏は「お二人は生体臓器狩り反対の開拓者であり、多くの確実なデータを提供しています。二人の調査報告者は確かなものです」と結論づけた。
人権委員会委員のデビット・スィート(David Sweet)氏 |
人権委員会委員のスィート氏は「お二人の証言に感謝したい。二人の調査報告者は力強い確実な証拠になります」と話した。
「公聴会が第一歩です」
国際人権委員会の委員長レイド氏は「公聴会はこのような非人道的で人々を驚愕させる大事件を中止させ取り締まるための第一歩です。中国石油(中海油)のような会社はカナダに投資しています。こうした会社に対して人権記録を調査するべきです」とまとめた。
キルガ―氏は「一日も早く法律を作り、この事件の解決に繋げるべきである」と語った。
人権委員会員のゲイリー・シェレンベルガー(Gary Schellenberger)氏 |
人権委員会の委員シェレンベルガー氏は、記者のインタービューに対して「中国は必ず生体臓器狩りを中止するべきです。我々は必ず見守ります」と話した。
『生体臓器狩りを制止させるグローバル運動』
マタス氏とキルガ―氏は「我々は十分すぎる証拠を持っています。生体臓器狩りは実在していますし、実際に行われていました。国際的な議員連盟、医師連盟、NPO、NGOなどが連携して運動を起こし、反人類的なこの犯罪行為を一日も早く制止させるべきです」と話した。