【明慧日本2013年10月20日】甘粛省蘭州市の国保(国家安全保衛)大隊の警官20数人は昨年6月28日、法輪功修煉者・陳潔さん(40代女性)を連行することを企み、陳さんの借家のドアや窓を壊して不法侵入した。警官らは陳さんを連行し、家宅捜索を行い、さまざまな私財を没収した。
その後、陳さんの家族は弁護士を雇った。しかし、城関区裁判所の関係者は陳さんと家族を騙し、弁護士を辞めさせた後、秘密裏に陳さんに対して開廷したという。
昨年6月28日午後2時過ぎ、警官20数人は陳さんの借家の窓ガラスを割り、ドアを破壊して侵入した。そして、警官は部屋にいる陳さんと、陳さんを訪ねて来ていた姉の陳淑嫺さん、友人の王有江さんの3人を連行し、法的な手続きも一切なく家宅捜索を行った。数台の携帯電話、パソコン、プリンタなどの私物を没収し、最後に部屋の鍵も持ち去った。
陳さんら3人は区国保大隊に拘禁され、自白を強要された。陳さんは警官にトラの椅子に座らされ、手錠で椅子に繋がられた。警官らは交代して、2日間昼も夜も陳さんに自白を強いた。その後、陳さんと姉は市の第一留置場に拘禁され、友人の王さんが市第二留置場に拘禁された。
拷問の実演:トラの椅子 |
留置場で陳さんは毎日、長時間の労働を強いられた。
陳さんの姉は証拠不足として約2カ月間拘禁された。解放された姉は陳さんの借家に行ったとき、大家が「国保大隊の警官はあなたたちを連行した後、この家を3回も家宅捜索したよ」と話してくれた。
昨年7月30日、区検察院が陳さんに逮捕状を出した。11月13日、 家族は陳さんのため、北京市の弁護士を雇った。弁護士は留置場へ行き、陳さんとの面会を求めたが、留置場側に「裁判所の訴状を持って来なければ、面会できない」と言われたという。そして、弁護士は城関区裁判所に相談しようとし、裁判所に行ったが、裁判所の関係者で、劉冬郁と名乗る人に「陳潔本人は、弁護士はいらないと言った。そうすると、お前は案件文書を読む必要はないし、陳潔と会う必要もない」と言われた。その後、劉冬郁と判事らは留置場に行き、陳さんに圧力をかけた。劉冬郁は陳さんに「弁護士の費用がかなり高い。おまえの姉に弁護させてもらおう。弁護士なんかいらないだろう。私の言うことに従うなら、開廷のとき、90歳を過ぎたおまえの母親や親戚を会わせてあげるぞ。みんな法廷に呼んで来い」などと言った。その後、劉冬郁はすぐに弁護士に電話し、「やはり、陳潔本人は弁護士はいらないと言っている」と弁護士に伝えたという。司法関係者である劉冬郁は嘘をつき、陳さんと家族、弁護士を騙した。しかも実際、裁判になると、裁判所は陳さんの姉に弁護をさせず、陳さんの母親と親戚も法廷に入れなかったという。
昨年11月24日、陳さんなどの法輪功修煉者に対する開廷の日、強大な敵に向かうかのように、裁判所の周囲に私服警官を多数配備し、制服警官を約200人も動員した。法廷に入るには、厳格な審査を通さなければならず、傍聴席はすでに内部の人員で埋まっていた。裁判のとき、裁判官は法輪功修煉者に話すチャンスすら与えず、検察官と裁判官は「法輪大法は素晴らしい」という標語をペンキで塗る行動に参与したかどうか」と詰問し、しかも、「はい」と「いいえ」の回答しか許さなかった。法廷は早々に終わらせ、劉冬郁は裁判官として、裁判に出席していた。
今年、6月7日、城関区裁判所の関係者と国保大隊の警官が留置場へ行き、陳さんに「おまえの姉がいろいろな所で陳情したせいで、おまえの案件をやり直さなければならない。これはおまえの家から没収したもののリストだ。サインしろ」と強要した。
6月20日から7月12日まで、陳さんの家族は何度も城関区裁判所に電話し、陳さんの案件に関することを聞いたが、何の回答も得られず、罵られたこともあったという。
陳さんはかつて、人々に法輪功が迫害されている真相を伝えたため、七里河区裁判所に懲役3年の実刑判決を言い渡されたことがある。
(注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)