文/山東省の大法弟子 白蓮
【明慧日本2014年5月22日】大法の修煉を始めてから、常に多くの「小さな事」に出遭います。修煉の中で起きた多くの「小さな事」ですが、法を正す期間中の大法弟子にとって、それにいかに対処するかは、すべて大法を実証することと関連しています。さらに、これらの「小さな事」にうまく対処できるか否かは、私たちの周りにいる衆生が大法を正しく認識できるかどうか、救われるかどうかという大きな問題と関連していると私は理解しています。
私達の所ではリンゴを豊富に産出しています。リンゴに袋をかぶせる作業は季節性の高い仕事です。この季節になると、農家は人を雇い、時間と競争して、急いでリンゴに袋をかぶせなければなりません。袋をかぶせる時、通常、一定量の袋を大きなビニール袋に入れ、アルバイトの人にそれぞれ渡しています。しかし、同じビニール袋を使用しているため、お互いに取り違えてしまう事がよく発生しました。私は王さんの袋を自分のものだと勘違いして、数百枚の袋をかぶせました。その後、私は彼女にその話をしましたが、彼女は黙って知らん顔をしていました。その瞬間、とても損をした気分になり、自分が修煉者であることを忘れてしまいました。私は何とか気持ちを抑えて、爆発はしませんでしたが、心の中はさまざまな思いでいっぱいになりました。この時、雇い主は私達の話を聞いてやって来ました。王さんは木に掛けていた1パックのリンゴ袋を取り、私に「これはあなたのです。使ってください」と言いました。
私は呆れました。常人の思考回路に入り込んでしまい、心の中で「あなたのものなのに、なぜ私に渡すのですか? 私はすでに間違えて、あなたの数百枚のリンゴ袋を使ってしまい、あなたはすでに大いに得をしたのに、まだ満足しないのですか? 人をいじめているのではありませんか?」と思い、渡された袋を受け取ろうとしませんでした。
この考えが出てきた瞬間、私の胸がどきどきと鳴り出しました。続いて、脳裏に「われわれ煉功者においては、トラブルが突然現われることがあります。その時、どのように対処すればよいでしょうか? 平素から慈悲に満ちた、和やかな心を保っていれば、問題が起きた時には、一息おいて余裕をもって、適切にその問題に対処することができるのです。日頃いつも慈悲の心を保ち、善をもって人に接し、何かをする時にはいつも他人のことを考え、問題が起きた時はいつも他人がそれに耐えられるかどうか、他人を傷つけることはないかを考えていれば、何の問題も起こりません」[1]という師父の法が、私の頭の中に映し出されました。
私はすぐに分かりました。師父は本の中で念入りに、何かあれば自分を探し、心性を高めるように説かれていました。しかし、本当に心性を高めるような事に出遭ったら、私はやはり利益の心を放下できず、個人の利益を最優先に考え、常人の観念で修煉のことを見ていました。これで、私は師父の弟子だと言えるでしょうか? 私は心の中で、「必ず師父のおっしゃる通りにいたします」と言い聞かせました。私は悟りました。慈悲で偉大な師父はこういう形で、私の心性を向上させようとしておられます。修煉者にとって、これ以上に素晴らしく、これ以上に重要な事があるでしょうか? 私は常人と、どちらが正しいかを議論する必要があるでしょうか? 私は何も言わずに王さんからリンゴ袋を受け取りました。私の作業スピードは早いほうですが、王さんからもらった袋と間違えた分を足したら、仕事量は確かに少し多くなりました。しかし、私は修煉者です。師父の弟子です。私は自らの行動で大法を実証する修煉者であることをしっかりと心に刻み、この一念を抱いて、黙々と若いリンゴに袋をかぶせる作業を進めました。師父のご加持があったのでしょう。私はますます手慣れて、仕事のスピードは格別に速くなりました。
雇い主はこの一幕をすべて目撃しました。お昼ごはんの時、雇い主はみんなの前で、「あなたって本当にお人よしですね。他の人なら、誰もあのリンゴの袋を受け取らないでしょう。まして、あなたは間違えて彼女の数百枚の袋を使ったじゃありませんか? 本当に凄いですね!」と言いました。「私は法輪大法を修めるものです。師父は私たちにいつでもどこでもよい人になるように、また、何事も他人を優先に考え、人と利益を奪い合わないようにと教えておられます。少し損をしてもぜんぜん気にしません。もし私が法輪功を修煉していなければ、無理やりに渡されたリンゴ袋は絶対に受け取らないでしょう。もしかしたら、そこで大喧嘩して、仕事も妨害していたかもしれません」と言いました。雇い主の奥さんは「法輪功を修煉する人はこんなに良い人なのですね! テレビで宣伝しているのと全然違います」と言いました。
そこで、私はついでに皆さんに「今の人類の道徳はもう崩壊しています。社会の上から下まで、党の内部から外部まで、腐敗が横行しています。特に共産党の高官たちは、権力と金のために、派閥同士で争い合い、社会はすでに混乱状態に陥っています。李洪志師父は道徳が急速に滑り落ち、社会が不安定な状況の中、法輪大法を伝えられ、人に善をなすようにと説かれました。世間の一般の人にも、社会の安定や道徳の向上に大きな効果をもたらしてくださいました。しかし、江沢民集団は極度の嫉妬心から、中国の『憲法』を無視し、権限を越え、嘘をでっち上げました。そして偽りを作り、民衆を騙し、狂気のように法輪功を迫害しました。彼らはファシズム以上の極悪非道の大きな罪を犯しました。彼らは党、団、隊などの組織を通して、中国人民を拉致して、一緒に滅びの深淵に向かわせようとしています。私達はその副葬品になってはいけません。自らを救わなければなりません。すばらしい未来を選択して、共産党の組織、党、団、隊から脱退して、自分に明るい道を残しましょう」と言いました。続いて、私は三退の方法を説明して、希望者に三退を行いました。
この出来事はもう数年前のことでした。その雇い主はもう既にこの事を忘れているだろうと思いました。しかし、村の女の子たちは、「あの雇い主は未だにあなたの話をして、村人や雇った人たちに大法は素晴らしい、大法弟子は品性が高いと称賛していますよ」と言いました。彼は「法輪功を修煉している人は実にいい人です。風格が立派です。百枚の袋は多くはありません。十数分ぐらいで作業は終わります。しかし、誰かに百枚の余分な仕事をさせようとしたら、普通の人なら誰もやってくれないでしょう。しかし、法輪功を修める人はやり遂げました。しかも恨みも後悔もありません。私は心服しました」と言ったそうです。
このわずかな事は、大したことではありません。しかし、修煉者にとって、もし大法の要求通りに実行すれば、民衆の心に素晴らしい印象を残します。それは私たちが法を実証することだけではなく、大法の素晴らしさを広げてくれる普通の人も無量の功徳をもつ良い人になり、それによって素晴らしい未来が得られるようになります。
初めて書いた文章ですので、不適切な所があれば、同修たちのご叱正をお願いします。
注:
[1] 李洪志先生の著作:『轉法輪』