【明慧日本2015年1月29日】四川省瀘州(ろしゅう)市江陽区の派出所と国保大隊(法輪功迫害の実行機関)の警官らは昨年4月22日、何の手続きも書類の提示もなく、「教育させてやる」と言って、家族の退院手続きをしていた法輪功学習者・唐明海さん(66歳女性)を不当に連行した。その場で警官は「唐を10数日後に帰宅させる」と言ったが、その後もずっと唐さんを納渓(のうけい)留置場に拘禁していた。そして、昨年11月7日、江陽区裁判所は留置場で唐さんに対して秘密裏に裁判を開廷し、12月8日、唐さんに懲役4年の実刑判決を宣告した。
昨年4月22日、唐さんは病院で娘婿の退院手続きをしていたとき、同区竜頭関派出所の警官2人が来て「派出所までついて来い」と言われた。唐さんが断ったため、警官はすぐに区国保大隊の警官を呼んだ。国保大隊の警官5人が来て、無理やり唐さんをパトカーに乗せ、手錠をかけた。身体が弱い唐さんは強く引っ張られたため、腕がうっ血して腫れ、肋骨も痛めた。
唐さんの家族は、何の証明書の提示もなく、いきなり暴力を振るって唐さんを連行する警官の行為を見て、「なぜ勝手に人を連行するのですか? 逮捕状を提示してください」と言って、パトカーについて行った。
竜頭関派出所の警官により連行された唐さんは、警官に脅迫されながら顔写真を撮られ、採血された。
国保大隊の警官は唐さんに「供述すれば、数日後に釈放してやる」と言った。また家族にも「唐を留置場に拘留し、教育してから釈放する。俺の言うことを信じろ」と言った。
しかし、唐さんは留置場に拘禁されて1カ月後、逮捕状が発布されて家に送られた。7月31日、裁判所は江陽区公安局、検察院が提出した唐さんに対する起訴を受理した。それから、唐さんの家族は何度も裁判所に足を運んで、「唐は年寄りで、以前に重病を患っていたので解放してください」と求めた。裁判所の孫華という人が「考えてみる」と言い、唐さんの家族は孫のいうことを信じ、希望を持って結果を待つことにした。
11月7日、家族は唐さんの案件のことを聞きに行ったが、孫に「すでに裁判を開廷した」と告げられた。そして、家族は孫に「なぜ知らせなかったのですか?」と聞くと、孫は「必要ないからだ」と答えた。実は、孫は唐さんの家族とずっと連絡を取っていたが、わざと黙っていた。
12月8日、裁判所は唐さんに懲役4年の実刑判決を宣告し、判決書を渡した。しかし、孫は唐さんの家族に判決について何も言わなかった。
上訴期間が決まっているため、孫は唐さんの上訴ができないように、わざと家族に判決結果を告知しなかった。その後、結果を知った家族は憤慨したが、孫は「お前たちは弁護士を雇えばよいだろう」と言い放った。
江陽区裁判所は唐さんの判決書に「立件を公開裁判を開廷して審理した」などと書いたが、判決書には開廷期日が書いてなかった。つまり、秘密裏に開廷したということだ。
唐さんは法輪功を学ぶ前、ひどいうつ病で一日中ぼんやりしていて、誰とも会話がなく、苦しい日々を過ごしていた。唐さんは法輪功を学んでから心身ともに健康になった。しかし、中国共産党が法輪功への迫害を開始してから、唐さんは法輪功を学んでいるとの理由で労働教養処分を宣告され、楠木寺労働教養所に1年間拘禁されたという。
(注:法輪功修煉者を迫害している主要な責任者らの情報は、中国語のページを参照)