【明慧日本2015年3月10日】明慧ネットの今年1月5日までの情報によると、2014年の一年間でチベット自治区を除き、中国30の省、直轄市、自治区で法輪功学習者が連行される事件が発生した。本文に引用した数字はすべて明慧ネットで公表した情報による。これらの情報は中国本土の法輪功学習者が困難と危険を冒して封鎖を突破し、伝えてきたもので、法輪功学習者の迫害の全貌の一部にすぎない。
一、2014年、法輪功学習者が強制連行された状況
1、2014年に計6415人の法輪功学習者が強制連行され、2013年(4942人)より29.8%増加した。そのうち、1月341人、2月293人、3月556人、4月691人、5月545人、6月640人、7月912人、8月599人、9月567人、10月483人、11月461人、12月327人となっている。
図1:2014年に連行された法輪功学習者の人数(月別) |
2、法輪功迫害に関する「610弁公室」の機密文書がネットに公開される
「610弁公室弁公室」は、1999年6月10日に江沢民が法輪功を迫害するために設立した違法組織で、ナチスのゲシュタポに似ている。2014年、「610弁公室」が発行した法輪功迫害の内容について書かれた機密文書2点がインターネット上に掲載された。
図2:インターネットで公開された、法輪功迫害に関する中国共産党の機密文書 |
一つは2014年6月9日、内モンゴル自治区の「610弁公室」が発行した「機密文書」に「法輪功メンバーの詳細を把握せよ」との指示が書かれている。文書の内容によると、同指示は「中共中央邪教防犯オフィス」と公安部から下されたもので、全面的に法輪功学習者の人数を把握することを目的としている。同文書は「秘密を漏洩しないように厳重に注意せよ」と強調している。
また、四川省「610弁公室」が2013年4月23日に出した緊急通知も、2014年にインターネットで公開された。同通知に「4.25、5.13、ゴールデンウィークに法輪功を取り締まるよう配備せよ」と書かれている。2014年に不当に連行された法輪功学習者の人数は、「610弁公室」が行った計画的な迫害を証明している。図1によると、法輪功学習者の連行人数は4月と7月にピークに達したことが分かる。4月に法輪功学習者の連行人数は691人、2013年4月の373人に比べて85.3%増加し、7月の連行人数は912人にも達し、2013年7月の492人に比べて85.4%増加した。
二、2014年に中国各地(省、自治区、直轄市)の法輪功学習者が連行された状況
1、チベットを除き、中国30の省、直轄市、自治区ともに法輪功学習者の連行事件が発生した。連行人数は下記の表1と図3の示す通りである。
表1より、法輪功学習者の連行事件が最も多く発生したのは山東省と遼寧省であることが分かる。その次は吉林・河北・黒竜江・四川・江蘇・湖北・北京・湖南・河南・重慶・安徽である。山東省の連行人数は813人にも及び、遼寧省640人、吉林省635人、河北省487人、黒竜江省407人、四川省374人、江蘇省371人、湖北省360人である。上記の数字から、2014年に中国で一日平均17人の法輪功学習者が連行されたことが分かる。
地区 | 人数 | 地区 | 人数 | 地区 | 人数 | |
山東 | 813 | 河南 | 214 | 江西 | 91 | |
遼寧 | 640 | 重慶 | 206 | 雲南 | 68 | |
吉林 | 635 | 安徽 | 156 | 貴州 | 50 | |
河北 | 487 | 天津 | 152 | 山西 | 50 | |
黒竜江 | 407 | 内モンゴル | 132 | 福建 | 43 | |
四川 | 374 | 上海 | 118 | 広西 | 34 | |
江蘇 | 371 | 広東 | 117 | 新疆 | 34 | |
湖北 | 360 | 浙江 | 114 | 青海 | 21 | |
北京 | 259 | 甘粛 | 112 | 寧夏 | 10 | |
湖南 | 251 | 陕西 | 92 | 海南 | 2 | |
合計 | 6415 | 不明 | 2 |
表1:中国各地で連行された法輪功学習者の人数(地区別・2014年)
図3:中国各地で連行された法輪功学習者の人数(地区別・2014年) |
2、2014年、ほとんどの地域で、法輪功学習者が連行された人数が2013年より増加した。下記の表2から、広東・雲南・貴州・山西・新疆・黒竜江・海南を除く地域において、法輪功学習者が連行された人数は2013年より大幅に増加したことが分かる。
浙江:119.23%増、安徽:97.47%増、天津:97.40%増、江蘇:76.67%増、重慶:76.07%増、上海:73.53%増、江西:62.50%増、内モンゴル:55.29%増、吉林:51.91%増、陝西:48.39%増、湖北:48.15%増、北京:47.16%増、山東:45.70%増、湖南:32.11%増、河北:20.84%増、甘粛:20.43%増、河南:15.68%増。
地区 | 2013年 | 2014年 | 増加(%) | 地区 | 2013年 | 2014年 | 増加(%) |
山東 | 558 | 813 | 45.70 | 内モンゴル | 85 | 132 | 55.29 |
遼寧 | 633 | 640 | 1.11 | 上海 | 68 | 118 | 73.53 |
吉林 | 418 | 635 | 51.91 | 浙江 | 52 | 114 | 119.23 |
河北 | 403 | 487 | 20.84 | 広東 | 139 | 117 | -15.83 |
黒龍江 | 417 | 407 | -2.40 | 江西 | 56 | 91 | 62.50 |
江蘇 | 210 | 371 | 76.67 | 陕西 | 62 | 92 | 48.39 |
湖北 | 243 | 360 | 48.15 | 雲南 | 98 | 68 | -30.61 |
四川 | 359 | 374 | 4.18 | 貴州 | 63 | 50 | -20.63 |
北京 | 176 | 259 | 47.16 | 福建 | 13 | 43 | 230.77 |
湖南 | 190 | 251 | 32.11 | 山西 | 70 | 50 | -28.57 |
河南 | 185 | 214 | 15.68 | 広西 | 11 | 34 | 209.09 |
重慶 | 117 | 206 | 76.07 | 新疆 | 34 | 34 | 0.00 |
安徽 | 79 | 156 | 97.47 | 青海 | 2 | 21 | 950.00 |
天津 | 77 | 152 | 97.40 | 寧夏 | 8 | 10 | 25.00 |
甘粛 | 93 | 112 | 20.43 | 海南 | 23 | 2 | -91.30 |
表2:中国各地で連行された法輪功学習者の人数と2013年の比較(地区別・2014年)
三、2014年に計画的で大規模な法輪功学習者の連行事件が多く発生した
2014年、中国国内において5人以上連行された事件が少なくとも147件発生し、少なくとも1398人の法輪功学習者が事件に巻き込まれた。10人以上連行された事件は少なくとも49件発生し、少なくとも803人の法輪功学習者が巻き込まれた。20人以上連行された事件は少なくとも10件発生し、少なくとも342人の法輪功学習者が巻き込まれた。下記はそのうち一部の状況である。
安徽省蚌埠市懐遠県で2月27日、20名以上の法輪功学習者が計画的に連行された。
遼寧省瀋陽市で4月24日、39人が連行された。情報によると、一部の法輪功学習者は半年前からすでに尾行されていたという。
遼寧省撫順市で6月20日、17人の法輪功学習者が連行された。
吉林省長春市で7月18日、29人の法輪功学習者が連行された。
遼寧省本渓市で7.20直前、15人の法輪功学習者が連行された。
河北省滄州市で8月17日、42人の法輪功学習者が連行された。
吉林省通化市で9月2日、30人以上の法輪功学習者とその家族が連行された。
9月17日、江蘇省公安庁と「610弁公室」メンバーが連雲港市に来て現場指揮し、百人もの法輪功学習者を連行した。
安徽省合肥市で10月21日、27人の法輪功学習者が連行された。
黒竜江省チチハル市富裕県で11月13日、10人の法輪功学習者が連行された。
付録:2014年に中国で連行された法輪功学習者の一覧(クリックしてダウンロード(442KB))