文/中国の大法弟子 小雅
【明慧日本2015年12月19日】娘は小さい頃から二胡を学び、音楽に憧れて芸術の道に進むことを決めました。今年3月、私は娘の芸術系大学入試に同伴しました。
3月1日の午前中に、娘は二つの試験を受験しなければならず、間に30分の余裕しかありません。しかし、二つ目の試験会場までタクシーで40分ほど走らなければならず、40元ほどの運賃がかかります。2番目の試験に間に合うよう、私は前もってタクシーを捕まえて待機せざるを得ませんでした。早めに一つ目の学校の校門に着いたとき、ちょうど1台のタクシーが止まっているのを見て、私は「これから某学校まで行けますか?」と聞くと、運転手は頷きました。
娘は予定より10分ほど遅れて出てきました。ある親子が乗り合いしたいと言って私たちのタクシーに乗りました。出発する直前に、運転手は突然「1人当たり40元ですから、着いてから160元を支払って下さい」と言い出しました。その親子はこれを聞いた途端、タクシーから降りました。「良心のない運転手に出会ったなぁ」と思いつつ、彼に出発の合図をしました。
途中、娘は運転手の要求に憤慨し、どうしても車の番号をメモして告発すると言いました。運転手は慌てふためき、とぼけたい様子でした。私は娘に「そんなことはやめよう。このおじさんも大変なのです。彼には他の意図があるわけではなく、この機会に少し多めにお金を儲けようとしただけでしょう」と言いました。運転手は早速「そうです。私も大変なんですよ。2人も子供がいますから」と言いました。娘は納得いかず、怒りの言葉を口にしました。
私は落ち着いて娘に「どんな時も、他人のために考えなければなりません。簡単に恨んだり、怒ったりしてはいけないよ。この件は母さんにも責任があります。最初からおじさんに料金を確認しなかったからね。もし、確認して料金が分かったなら、この車を選ばなかったかもしれません。しかし、母さんは聞かなかった。それに、おじさんはあなたを乗せるために長い間待ってくれたのよ。書面による約束はないけど、実質は相手が承諾したようなものだった。だから、母さんはこの車の利用を決めた...。どんな時も、おおらかな気持ちで、落ち着いて行動すれば解決できないことはありませんよ!」と言いました。
私の説得の下で娘は徐々に落ち着いてきました。この時運転手は突然「あなたのお母さんはほかの人と違いますね。優しくておおらかで、包容力がある上に子供の教育もすごく上手です。将来、きっとあなたを素質の高い子供に育ててくださいますよ」と言いました。
私は「この子のお祖母さんが法輪功を修煉しているので、私もよく法輪功の本を読みます。読んでいるうちに、問題を見る視点や問題解決のやり方も他の人と違うようになってきました」と言いました。運転手は「え? 法輪功って見てはいけないんじゃないですか?」と言いました。私は「こうしてみると、あなたはまだ法輪功について良く分かっていないようですね。法輪功はテレビによる宣伝とはまったく違い、高徳な修煉大法ですよ。法輪功は人々に真善忍を教え、どんな時も寛容、真摯、優しさを持って他人に接するよう教えていて、家族全員が恩恵を受けています!」と言いました。運転手は「本当ですか? 知りませんでした」と言いました。その時、目的地につきました。運転手は結局60元だけ運賃を受け取り、娘に「良い成績をお祈りします!」と言いました。
彼に三退を勧める時間はありませんでした。しかし、私達の言動によって彼の法輪功に対する認識が変わることを願いました。
常人社会で生活する中で、不愉快なことに遭遇することは避けられないことです。しかし、そのようなことに対処するとき、師父の教えである「内に向けて探す」ことをしっかり覚え、随時に「真善忍」に則って自分を律すれば、きっと大法の素晴らしさを現すことができます。
その運転手の方が再び大法弟子に出会い、三退して、救われることを心から祈っています。