　【明慧日本2016年5月27日】中国・安徽省銅陵市の法輪功学習者・ハン長兆さん（73歳女性）は教師だった。1月27日、ハンさんは4年の実刑判決を宣告されたが、その場で「上訴する」と明言した。そして、先月19日、銅陵市中級裁判所はハンさんに対して、二審を開廷した。法廷でハンさんは自己弁護し、弁護士も法律に基づき、弁護を行い、「無罪釈放すべきだ」と主張した。

　法廷でハンさんは「私は今年で73歳です。自分の一生は潔白で、国家のいかなる法律や規制に違反したことなどありません。しかし、1999年7月、江沢民は権力を乱用し、全国のメディアーを使って法輪功を誹謗中傷し始め、公安局や検察院、裁判所などに命令を出し、法輪功学習者への迫害を開始しました。私はただ法輪功を学んでいるため、この十数年、強制的に「法制学習班」（洗脳班）に十数回も入れられ、3回も留置場に拘禁され、家宅捜索を6回も受け、労働教養処分1年と、5カ月間の給料を差し止められるなどの迫害を加えられました。私は以前、多種の病気を患い、治療しても効果がありませんでした。しかし、法輪功を学んでから、病気が消え、病院に行ったこともありません。そのうえ、法輪功を学んでからは、誠実で、寛容で、善良な人になりました」と話した。

　弁護士は法廷で、「一審の判決は間違っています。当事者が持っている書籍は、信仰の関連書籍で、毎日欠かさずに勉強するものです。自分が信仰しているものの資料や本をいくら持っていても、法を犯すことにはなりません。一審の当日、公訴人がいわゆる証拠を法廷に持ってきていないため、当事者にも確認させなかったのです。ゆえに、それらを証拠として、当事者に4年の実刑判決を言い渡す理由になりません」

　「それに、当事者が江沢民を告訴したことは犯罪ではありません。告訴することは国民の権利ですから。当事者は最高裁判所と最高検察庁に郵送した告訴状に、自らこの数年、法輪功を学んでいるとの理由で受けた迫害の事実を書いただけです。当時の主席・江沢民に責任を問うか問わないか、断罪するかしないかが検察の仕事です。告訴状は当事者の犯罪証拠にはなりません。確かに各地では、江沢民を告訴した法輪功学習者を捕まえていますが、どこの裁判所も告訴状を出したとして、犯罪の証拠だとしていません。銅陵の裁判所が、それを証拠として提出したことは、司法界で笑われることになるでしょう」

　「私は当事者を尊敬しています。歴史上、自由と信仰を追求している人々は、犠牲を払ったことが多かったのです。迫害されるかもしれないとわかっていて、自分の信仰を堅持している法輪功学習者たちは素晴らしいではありませんか！　学習者たちは中国の未来の唯一の希望だと私は思っています。もし、多くの人が学習者たちのように信仰があって、信仰を守って堅持するならば、社会がきっと安定し、良い方向に変わると思います」

　「法輪功を学ぶことは罪になりません。どの法律も法輪功を学ぶことが罪だと書いていません。どの国も法輪功を学ぶことが罪だと決めていません。3人や5人、集まって一緒に法輪功の功法を練習することは罪ではありません。法輪功は罪を着せられたことで、冤罪です。6年や８年後、法輪功の冤罪が晴れるかもしれません。その時、ここにいるみなさんは裁かれることがないかもしれないが、良心が許されるのでしょうか？　私の当事者は無罪です」と弁護した。

　弁護士が述べ終わって、傍聴席に座っている年配の方が手を挙げ、「少し話してもよろしいですか」と言うと、裁判官に「傍聴席の人は発言できない」と言われたので、年配の方が「私たちは弁護士の言うことを支持すると言いたいだけです」と言った。

　その当日は、ハンさんに対する判決の結果を出さなかった。

　ハンさんは昨年8月、江沢民を告訴したことと家に「明慧週刊」、法輪功のDVD、資料が置いてあることで不当に連行され拘禁された。そして、今年1月に銅陵県裁判所に4年の実刑判決を宣告されたという。