　【明慧日本2019年3月14日】米国アーカンソー州の下院は2月28日、中国共産党の法輪功学習者に対する臓器収奪の犯罪を非難する「第1022号決議案」を通過させた。この決議案はアーカンソー州のダン・サリバン下院議員によって、2月12日第92回州議会の本会議に提出された。

法輪功学習者とアーカンソー州下院議員ダン・サリバン氏（中）

　アーカンソー州下院決議案、全文は以下の通り

アーカンソー州下院決議案（翻訳文）

　米国議会とアーカンソー州議会議員を励まし、中国で発生している良心犯に対する臓器強制収奪を阻止するよう奨励する。

　幅広く信憑性のある報告によって明らかな通り、中国では大規模な良心犯を殺害し、主に法輪功学習者であるが、ほかの宗教と少数民族も含み、臓器を強制収奪し移植が行われている。

　中国の移植システムは世界衛生組織の「臓器の入手経緯及びトレーサビリティと透明性の指導原則」に符合せず、中国政府はこの制度下での独立調査を拒否している。

　中国の伝統的な風習では死後身体を完全無傷で保存されることが求められている。自分の意思で臓器ドナーになることは稀であるにもかかわらず、中国では2000年から臓器移植が大幅に増加している。

　「フリーダムハウス」は2017年に、『中国の魂の争奪戦』という報告書の中で、「証拠によって顕かであるが、法輪功学習者は大規模に臓器を強奪され、臓器移植に用いられ、しかもこの情況は未だに続いている」と述べている。

　2016年6月発表のデービッド・キルガー氏とイーサン・ガットマン記者による調査報告によると、中国は毎年6万〜10万件の臓器移植が行われていると推測される。これは国家の政策とコントロールによって行われた産業規模の国家指導の元で行われる臓器移植システムであり、軍、民、衛生制度が関わっている。

　中国肝移植登記システムが明らかにしていることは、25パーセントが緊急手術による移植で、数日あるいは数時間で臓器の適合が見つかっている。非常に緊急を要する肝移植の待機時間でも通常は数週間が必要である。

　多くの国の大多数の患者は数年待って移植手術が行われている。

　中国政府は臓器の90パーセントの出所は死刑囚と称しているが、2002年から処刑者数は10パーセント減らしているといい、移植した人数に遥かに及ばない。

　中国政府は良心犯からの臓器収奪を認めたことがない。

　法輪功という気功は座禅を中心とした修煉法であり、「真・善・忍」の価値を中心とし、90年代中国で大いに歓迎され、多方面からの推測によると、修煉者数は7千万人に達している。

　1999年7月から、中国共産党が全国規模で残酷な迫害を行なう目的は、法輪功を消滅し、身体と精神に苦痛を与えるもので、これは中国共産党が大規模な民間団体に不寛容であることの現れである。

　1999年以来、幾千万の法輪功学習者は中国の労働教養所、留置所、刑務所に収容され、拷問、虐待、と不合理な身体検査、血液検査を受けさせられている。

　「フリーダムハウス」が2017年に発表した報告書の中で、2015年、法輪功学習者は中国の良心犯の大多数を占め、死亡或いは拘束に直面していると記されている。

　国連の拷問反対委員会と、拷問問題特別報告者は法輪功学習者が臓器を収奪されていることに関心を寄せると同時に、中国共産党の臓器提供システムへの問責と透明性を呼びかけ、職権乱用者に対して罰則するよう呼びかけている。

　2016年6月、米国下院が一致して通過させた「第43号決議案」で、中国の法輪功学習者およびその他の良心犯に対する系統的な国家授権の臓器摘出を非難した。

　臓器売買のため宗教或いは政治犯を殺害することは生活基本権利を侵害し、その重大さは容認できない。

　中国への臓器移植を目的とする観光は医療の秘密保持で隠蔽されるのではなく、公の監督を受けるべき。

　中国が現在の良心犯からの臓器収奪の調査を受け入れるまで、いかなる国の公民も、中国での臓器収奪を許してはならない。

　アーカンソー州第92回下院、州議会での決定

（A）即時に収容されている良心犯の身体からの臓器摘出を停止し、法輪功学習者、その他の宗教と少数民族の身体からの臓器摘出を含む。

（B）法輪功に対する迫害を即時に停止し、収容されているすべての法輪功学習者およびその他の良心犯の釈放を求める。

（2）米国国務省の中国の臓器移植に対する透明性ある全面調査を支持し、不道徳に従事する人物の起訴を求める。

　アーカンソー州の更なる決定

（1）アーカンソー州の医療界を励まし、アーカンソー州の居住民に中国での臓器移植のリスクを教育し、州の居住民が知らないうちに、良心犯に対する臓器収奪に巻き込まれることを防止する。

（2）不法な臓器移植に参与した者の入国禁止を支持し、入国した場合、彼らに対する即時起訴を行なう。

　アーカンソー州下院首席職員はこの決議案の副本を米国下院議長、上院外交委員会主席、ならびにアーカンソー州議会議員に渡し、この決議案を州議会に記録すること。