文/北米の大法弟子
【明慧日本2019年4月2日】少し前に私は偶然に一つの記事を読みました。その記事のタイトルは『晏嬰 終生を託された人の道』です。記事の内容は、私に多くのことを考えさせました。最近、周りの同修の間に起こったこと、自分が色欲の関を乗り越えた体験を書きだして、皆さんと交流したいと思います。
色欲の心を取り除く
記事は、中国の春秋戦国時代の斉国で名声高い賢明な宰相・晏嬰(あんえい)の物語です。斉景公(斉国の君主)は自分の娘を晏嬰に嫁がせようと考え、晏嬰の家を訪れました。2人は胸襟を開いて心ゆくまで杯を酌み交わし、晏嬰の妻は甲斐甲斐しく斉景公をもてなしました。斉景公は晏嬰の妻を見て、晏嬰に「あの人は奥さんですか」と尋ねると、晏嬰は「そうです」と答えました。景公はため息をつき、「年老いていてなんとも醜い。私には若くて美しい娘がいるので、お前の妻として、嫁がせようと思うが、どうだろうか」と話しました。
この言葉を聞いた晏嬰は、手にしていた箸をおろして立ち上がり、恭しく景公に答えました。「妻はもう若くなく、美しくもございません。しかし私はもう長い間妻と共に暮らしています。妻は若いころ、私の貴賤や容貌を問わず、自分の一生を私に託し、私はそれを受け入れました。今陛下はお嬢様を私に嫁がせようとなさっておられます。光栄なことではございますが、男として、天地の間に立ち、すでに一生を託した妻の情を受け入れましたので、どうして、妻に背いて他人の情を受け入れることができましょうか」
古人は、「年老いた妻に暇を出すのは反乱と同じであり、若い妾を娶るのは淫蕩だ。色香のために大義を忘れ、富貴によって人倫を無くすのは、古来の道徳に反する行いだ」と語りました。晏嬰は地位の高い人物で、老いた醜い妻を見捨てず、彼の人柄や優れた品性はずっと人々から尊敬されています。
現代社会は離婚が多く、周りの同修にもこの状況が現れてきました。修煉の角度から見ると、これらの同修は長い間しっかり学法しないため、色欲の心が情の魔にコントロールされ、この現象を引き起こしました。末法の時期、万魔が世に現れ、共産邪霊は中華民族の伝統文化を徹底的に壊し、人々の伝統的な道徳の認識に大きな変化を起こし、道徳も滑落しました。現代社会の現象について、『九評』編集部が発表した『悪魔がこの世を統治している』のシリーズや、米国の前FBIのクレオン・スクーセン氏の著作『裸の共産主義』(1958年出版)を読めば、共産主義をはっきり認識できます。『裸の共産主義』は共産主義の45の目標を述べています。個人や家庭、教会、政府を通して、すべての人やすべての国、更に全世界をコントロールし、人間の倫理を壊し、家庭観念を失わせ、家庭を解体するなどの内容を含みます。
周りの同修と交流する時、色欲の関を乗り越えていない同修は、思想の中に現代の変異した観念の根を下ろしていることを認識していないのです。頭の中に、神が決めた人間のあるべき道徳と行動規範がなければ、離婚や結婚は通常の食事をすることと同じだと思うでしょう。
世間の乱れた現象の中で、大法弟子はどのように自分を清め、どのように修煉の道を正しく歩み、どのように人間社会に正しい作用を起こすかは、未来の人類の道筋にかかわります。しっかり自分と、自分の天国の衆生に責任を負い、自分の使命に背かず、自分の誓約を果たすことが、全ての大法弟子への師父の望みです。師父は説法の中で、色欲の心(色魔)の法理について注意を喚起しておられます。
色欲の心は修煉者がまず取り除くべき執着心です。私は修煉に入った時、この法理によって、すぐ自分の言動を正し、男性の同僚との曖昧な関係を断ち切り、常に自分の行動に注意し、伝統的な規範を守り、邪悪に付け入る機会を与えませんでした。しかし、最近夢の中で色欲の関を乗り越えられず、頭の中に色欲の心が非常に強く現れました。最近、私は男女関係で過ちを犯した女性の同修を手助けした時、いろいろな良くない考えが現れ、自分に力がないと感じ、無意識に旧勢力が私の空間場に放った麻薬を受け取り、良くない考えに思いをはせ、全身の状態が悪くなりました。これが色魔の妨害だと認識した時、なぜ自分が妨害されたのか後悔しました。その後すぐ色魔を取り除いたら、状況が良くなりました。
私は人間の男女の情や愛は全て物質だと認識しました。これらの物質は一層一層で霧のように泥のように人体を包みます。色欲の心、安逸心、幸せな生活に憧れる心は高い次元の法理に合わず、修煉者にとっては、取り除くべき腐敗物です。彼らは私の精進の意志を妨害してきます。私は認識した後、これらの物を徹底的に消滅しようと決めました。このように、数回の発正念の後、やっとこの関を突破したと感じ、それらの腐敗物を一層一層取り除いたあと、体が軽い状態に回復しました。
師父はこう説かれました。「欲も色いろもみな人間の執着心で、それらはみな取り除かなければなりません」[1]
西洋の『聖書』は人々にこう伝えました。「人は神様が作ったのです。男性と女性は結ばれて、一体になります。ヤハウェはこのように話しました。あなたは自分の妻に暇を出すことはできません。妻があなたに不忠をする時は別として」。昔東方の神伝文化には、婚姻で幸せになれないのは当事者が互いの業力が原因で引き起こされたと伝えられています。人は婚姻の魔難の中で相手に借りを返すべきで、口実を探して逃げることはゆるされません。仲が悪いという理由で離婚するのは神が認めません。
生々世々の輪廻転生で、人間は数え切れない縁を結びました。その中にどのぐらいの恩や恨みがあるかは大法弟子が正法修煉の中で考える必要はありません。これらの恩や恨みを大法は全て善解することができます。修煉の中でしっかり法を勉強し、色魔をはっきり認識し、情や欲の執着を取り除き、しっかり自分を修め、正法の基点に立って考えれば、理性的に自分のことを対応でき、自分の使命を果たすことができます。私たちの心性が高くなれば、師父の無辺の法力が現れ、浩蕩たる佛恩が現れるでしょう!
以上は個人の修煉体験の心得で、不適切なところがあれば、慈悲なるご指摘をお願い致します。
注:
[1] 李洪志師父の著作:『轉法輪』