【明慧日本2019年7月28日】 (米国=明慧記者・李静菲)米国のドナルド・トランプ大統領は2019年7月17日午後4時30分、ホワイトハウスの執務室で、宗教に対する迫害により生き延びた27カ国の27人と面会した。その中には中国江蘇省南京市の法輪功学習者・張玉華さんが含まれており、トランプ大統領がホワイトハウスで、中国共産党に迫害された法輪功学習者と公式に面会するのはこれが初めてである。
トランプ大統領は法輪功学習者から迫害の事情聴取する
張玉華さんはトランプ大統領と挨拶を交わし、「私は法輪功学習者です。夫は未だに刑務所に拘禁されたままで、夫も法輪功学習者です」と、自己紹介をした。
トランプ大統領は「どこの刑務所ですか?」と尋ねた。
張さんは「江蘇省蘇州刑務所です」と答えた。
張さんは話しを続けた。「私は夫のことをとても心配しています。2018年、この刑務所で3年間拘禁された一人の法輪功学習者は、家に帰った翌日、大量の血を吐いて亡くなりました」
「北朝鮮が拘禁した米国の大学生と同じように、救出された数日後に死亡しました」
張さんはトランプ大統領に、法輪功学習者の生体から臓器を狩り取ることが、依然として行なわれていることを告げた。彼女は中国共産党政権が発動したこの迫害を、一日も早く制止できるように手助けを求めた。
トランプ大統領は張さんの呼びかけに対して、「私はよく分かっています」と答えた。
トランプ大統領は宗教に対する迫害により生き延びた人に対して、「あなた達一人一人は信仰のために巨大な苦痛に遭われ、私生活を妨害され、脅迫され、裁判、拘禁、拷問などを受けました」、「あなたたち一人一人はいま、全世界で宗教の信仰は自由であることを推し進める重要性を立証しました」と語った。
「米国において、我々は終始分かっていますが、私たちの権利は神から与えられたもので、政府から与えられたものではありません」
「あなた達が耐えた苦痛は大多数の人は耐えられないものです。私は生き延びられたあなた方に祝福を贈ります。そして、一緒にここに来られたことを光栄に思います。私は永遠にあなた方と肩を並べて一緒に立ちます」とも語った。
米国国務省で法輪功が受けている迫害を語る学習者
2019年7月17日午前、張さんは米国国務省主催の「宗教の自由を促進する大臣級会議」のグループ会議に招かれた。彼女は最初の発言者として、自分と夫は信仰を堅持しているがために、中国共産党の迫害を受けた経歴を語り、参加者を震撼させた。
会議の進行役を務めたスコットバスビー国務次官補佐官は、張さんの発言にとても感動したという。
張さんは南京師範大学外国語学院ロシア語・主任教師であり、南京市第12回人民代表大会代表、および法制委員会委員に選出されたこともある。彼女はただ法輪功の修煉を放棄しないがために、4回も不当に連行され、内3回は強制労働を強いられ、1回は実刑に処せられ、合わせて7年7カ月の間、人身の自由が奪われ、この期間中は睡眠を剥奪され、照り付ける太陽の下に晒されるなどの拷問を受けたという。
張さんの夫・馬振宇さんは、中国電子科技グループ第14研究所のレーダーデザインエンジニアで、幾度も大型プロジェクトのマネージャーを勤め、重要な軍用電子製品を設計した。彼は法輪功の修煉を堅持したため、長期にわたり中国共産党当局の迫害を受け、数回不当に連行され、拘禁や拷問などの苦痛に遭い、その期間は合わせて7年以上になる。2017年9月18日、中国指導者に真相を伝える手紙を書いたのを理由に、5回目の連行となり、不当な裁判によって懲役3年の実刑判決と、さらに、罰金3万元の判決を受けたという。
不完全な統計ではあるが、1999年7.20から今日まで、民間ルートから情報を提供されただけで、4326人の法輪功学習者が迫害によって死亡し、これらの死亡案件は中国の30以上の省、自治区、直轄の市にわたる。そして、これらの死亡者数は氷山の一角に過ぎず、死亡案件の全部ではない。なぜなら、中国共産党当局は全力で犯罪の事実を覆い隠し、そのため死亡者の確認が取れず、特に多くの法輪功学習者の臓器が強奪されたあと、遺体をその場で焼却しているために具体的な死亡者数を掴むことができないという。
米国「宗教の自由を促進する大臣級会議」で法輪功に関心を寄せる
法輪功学習者の平和的な迫害制止活動は、2019年7.20で20周年を迎える。その前の7月15日~18日までの4日間、米国の首都ワシントンで「宗教の自由を促進する大臣級会議」が開催され、世界から1000人以上の宗教信仰関係者、100以上の政府代表者が出席した。また、法輪功スポクスマン・張而平氏など数人の法輪功学習者が招待され、米国マイク・ポンペオ国務長官は開幕の式典の挨拶の中で、法輪功学習者の会議参加を歓迎すると述べた。
米国サム・ブラウンバック国際宗教大使は、宗教の信仰に対する迫害を制止するようにと呼びかけた。大使は会議の開催前に、中国共産党の信仰の自由に対する迫害は日増しに厳しくなり、今年の会議は重点的に中国共産党の信仰の自由に対する迫害について、どのような行動でこの迫害を制止するかを討論するという。
16日の会議で1時間をかけて中国共産党の宗教の信仰に対する迫害を集中討議した。ナンシーペロシ米国下院議長は「これは全世界の良知に対する挑戦だ」と述べた。
「もし我々が中国の人権侵害および宗教に対する迫害に対して声をあげなければ、道徳が欠如し、世界の他の地域の情況についても討論できる立場を失う」とナンシーペロシ米国下院議長は述べた。
長期にわたり信仰の自由を唱えてきたフランクウルフ前米国国会議員は討議に参加し、中国の宗教に対する迫害がますます凶悪化していることに憂慮しているという。カトリック教は教義の改変を余儀なくされ、百万以上のウイグル人が強制収容され、チベット仏教徒は文化の途絶に遭わされ、法輪功学習者は臓器強奪の標的にされているという。「現在の情況は私が当初経験したことよりも、さらに悪化しています」とフランクウルフ氏は語った。
フランクウルフ氏は、西洋の一部の企業は中国共産党政府の宗教の自由の迫害者側に、技術提供を行ない支持している。例えば、顔認識監視システム、人工知能などである。彼が言うには、これらの企業を起訴すべきで、彼らに迫害団体への賠償を求め、ウイグル人やチベット人の法輪功学習者が含まれる。
ナンシーペロシ議長はこの提案に賛同し「我々はこの点を明確にし、彼ら技術提供者に共犯者だという認識を持たせ、非常に邪悪な行為の手助けをしていることを明確に分からせるべきです」と述べた。
法輪功スポクスマン・張而平氏は、法輪功学習者の迫害制止活動は今年で20周年になり、中国共産党による法輪功に対する迫害も20周年になる。法輪功学習者は「真・善・忍」の原則に則り、平和的に理性をもって真相を伝え、国際社会から普遍的な賛同を得ているという。
「法輪功学習者は信仰の権利を守り『真・善・忍』の普遍的な価値観を守ることでもあり、人類の道徳の基石を守ろうとしています」と張氏は語った。
彼らは、国際社会の中でさらに多くの人々が立ち上がって、歴史の正しい側に立てば、一人一人に素晴らしい未来が待っているという。
張氏は、中国共産党による良心の囚人から、臓器強奪が行なわれている議題の討論に参加した。彼は「私たちはアメリカ政府、および国際社会は「グローバルマグニツキー人権問責法」に基き、迫害に参与した中国の官員らに法による制裁を呼びかけます」と述べた。