【明慧日本2020年3月28日】中国で新型ウィルス肺炎の発生状況が緩和される兆しが現れた時、武漢市委員会書記の王忠林は市民に「感謝教育」を展開するよう求めて、人々の大きな反感と怒りを引き起こした。
イギリスの大手新聞『ガーディアン』は「王忠林の発言は多くの市民に皮肉られ、『長江日報』(訳注:武漢の新聞)は最初の報道を削除した。報道によると中国のメディアはこの文章を発表しないように、この事件についての評論や言及をゆるさないという指示を受け取った」と報道した。
米国の『ニューヨーク・タイムズ』もこの事件に言及し、市民の皮肉と憤怒を引き起こしたと報道。
感謝とは、普通は自分に対する天の愛顧と思いやりに感謝するもので、他人が自分に対する恩徳に感謝するものも指す。
感謝は中華民族の伝統の美徳として、中国の伝統の文化の中でずっと重要な地位を占めており、「小さな恩に、力の限り報いる」、「誰か言う 寸草の心、三春の暉に報い得んと」(訳注:子供に対する親の愛は春3月の温かい陽光が草木広大無辺である)と言われている。
ドイツの有名な哲学者アルバート・シュヴァイツァはかつて「感謝する気持ちがあるよう自分に教育し、万事が当然だと感じないで、ずっとすべての慈善行為の背後の慈悲を大切に、自分を訓練して、永遠にあるべき感謝の言葉と行動を先延ばしにしないでください」と言った。
「感謝教育」要求事件の後、「(中国共産党)に少しの良心があればこの時期に驚きがまだおさまらない武漢人に感謝を求めることはできないはずだ」という文章をある中国メディアが出した。
今回の武漢肺炎発生の爆発で、武漢の街の封鎖や、各地の強制隔離では、しばらく経てば、中国の経済は崩壊する。経済が崩壊すれば共産党は終わってしまう。これがよくわかっている共産党にとって、一番重要なことは権力を保つことで、現在中国共産党は次の三つの戦略を用いている。(一)国内の人民の注意力をそらす、(二)この機会に自分の管理モデルと疫病発生の情況管理能力(いわゆる制度的な優位性)、(三)責任を逃れ、武漢の肺炎の源を米国になすりつけて、強力な反米宣伝を行なう。
習近平の武漢訪問ショーと、王忠林が武漢人に感謝を求めることは、上述の第二の戦略の実行である。
本当に人民に自由を与える勇気がなく、それでも中国人の感謝を博したいのであれば、中国共産党はそんなに焦って復興する必要がなく、共産党の金で14億の中国人を扶養して、武漢の肺炎が完全に消えるのを待てばよいのだ。共産党は一貫して党が中国人民を養育し、扶養していると言ってきたではないか? 人民の利益のため、共産党の金で中国人民を扶養する時がついに来た!
(※)「制度的な優位性」とは、中国共産党の共産主義とはいわゆる「専制主義」であり、自由主義国家においては採用できないような「国民をミスし施策」も採用できるわけであり、そういう意味での「制度的な優位性」である。