【明慧日本2020年5月3日】仏紙「ル・フィガロ」は4月9日、国際版に「中国共産党(以下、中共)がいかに世界保健機関(WHO)を操作しているか」の記事を掲載し、、複数の国際機関の責任者と研究者の見解を引用し、全世界に蔓延しているウイルスをもたらしたのは米国ではなく中共であると述べ、国際裁判所において中共の責任を問わなければならないと呼びかけた。
週刊「視点」:北京はいかにWHOを操作しているか
4月11日、フランスの週刊「視点」は、ジャーナリストのアーミン・アレフィ氏の記事を掲載し、北京がWHOをいかに操作しているかについて、明らかにした。
エチオピアのテドロス元外相は2017年の夏、北京の支援を受けてWHOの事務局長に就任した。
1月29日、武漢での新型コロナウイルス蔓延が世界中に知られるようになった頃、北京からWHOに戻ったテドロス事務局長は、世界は中国に感謝と敬意を表すべきであると述べた。伝染病の専門家は、北京が施した隔離政策はウイルス拡散防止に有効だとし、さらに中国が最も早く病原体を特定し公表したと述べた。
しかし、同記事は、それは武漢で初めて感染が確認された2019年11月17日から2カ月以上経過した後のことであり、中国政府が正式に武漢の感染を公表した12月8日より1カ月以上も遅いと指摘している。
さらに、パリのモンテーニュ研究所の東アジア専門家であるゴールドモンド氏が、この中共ウイルスによる危機に、テドロス事務局長は常に中国の利益を擁護していると指摘したことも付記した。
そして最後に、国連の15の機関のうち、WHO以外にも四つの重要なポストを北京は掌握しているとしている。四つの機関とは国連食糧農業機関(FAO)、国連工業開発機関(ONUDO)、国際電気通信連合(ITU)、国際民間航空機関(ICAO)であるが、特に国連食糧農業機関(FAO)の事務局長のポストには、前中国農業副部長を有能なフランス人候補に勝って就任させるため、北京はフランスよりも多額の費用をかけたとしている。
仏紙「ル・フィガロ」:中共はタコの足のように国連組織に触手を伸ばしている
4月9日の「ル・フィガロ」の記事によれば、2010年以降、米国の脱退を機に中共は国連の各組織に浸透し操作するようになった。今回WHOが中共に同調したように、まるでタコのように触手を伸ばし、空いたポストに候補者を配置している。
記事にはその他の事例も挙げられており、中共は、国連食糧農業機関(FAO)、国連工業開発機関(ONUDO)、国際電気通信連合(ITU)、国際民間航空機関(ICAO)を直接的または間接的にコントロールし、最近では南スーダンで国連平和維持活動に参加、寄附金を増額、組織の規約に条項を追加、国際刑事警察機構(インターポール)の重要ポストにも触手を伸ばしている。
4月8日、国連が人権理事会の組織に中国代表を任命したと発表し、多くの非政府組織に強い反響を呼んだ。「ル・フィガロ」は国連ウォッチ(非政府組織)の主任であるヒレル・ノイアー氏のコメントを以下のように引用した。「国連は、抑圧的な中国政府が支配的に国際的な人権基準を制定・運営し、人権侵害を暴く役割を果たすことを容認した。非論理的であり非倫理的で、まるで放火犯を消防署長にしたようなものだ」