【明慧日本2020年6月17日】(カナダ=明慧記者)中国共産党(以下、中共)が香港版国家安全法を決定後、香港市民や国際社会は猛烈に反対している。5月29日、カナダの影の内閣の多元文化部長で、保守党国会議員ガーネット・ジェヌイス(Garnett Genuis)氏は取材に応じ、香港版国家安全法は国際法に違反し、人権侵害をしていると指摘した。
ガーネット・ジェヌイス議員
「中国共産党は中国人を背反している」
ジェヌイス氏はインタビューの中で、「香港国家安全法の立法は誤りだ。国際法に違反しただけでなく、中英の連合声明にも違反し、基本人権の侵害にも関わっている」、「中共政府はこのように国際人権法に違反しており、我々は、平時のように対処してはならない。もし我々が国際規則と世界秩序を重く見るのであれば、このことについて意思を表示しなければならない」と語った。
同氏は、香港特別行政区政府はすでに「国家安全法」に関する機能を推進してきたのだが、香港市民の強烈な反対に阻止された。そのため、中共政府は、香港立法府の立法を避けて迅速に目的を達成することにしたという。「これは実質的に効率よく一国二制度に終止符を打つことになり、中共政府は香港版国家安全法をもって権力を行使することができるようになります」と同氏は言った。
同氏は、中共が人権を踏みにじることが、国際社会の注目点になったという。「この事が我々に(中共の人権侵害)を認識する原動力になって、もうすべてが良くなるという夢を見てはなりません。我々が多く語れば、中共政府は我々と同じような方式で物を見るようになります」、「我々は異なる二つの政治体制です」と言い、一つは自由と民主、人権と法制を政治革命の頂点とし、もう一つは好んで政治のすべてをコントロールすることであるという。
「私は固く信じています」、「中国国民は自由と民主、人権と法治を渇望しているに違いない、ただ中共は中国人を裏切っているだけなのです」と語った。
香港版国家安全法は中共政権の基本的人権への弾圧の現れ
ジェヌイス氏は、「香港版国家安全法は中共政権が基本的人権への全面的な弾圧を望んでいる事の現われで、独自の考えを持つウイグル人、キリスト教徒、法輪功学習者を弾圧し、政府と同じ見解を持つ人を確保しており、我々はこの点を見抜いています」
「香港版国家安全法があれば、中共政府は国家安全の大義名分で香港で正々堂々とやりたいことを行なうことができ、彼らが好まない文章を書いた人々を国家安全法で取り締まります。そうなれば独立した香港の地位は終焉になる」という。
同氏は、カナダが第一ステップとしてやらなければならないことは、「明確に中共のこの種の人権侵害と、国際法に違反する行為を強く非難することであり、このことを議会の仕事の一つとすること」。次のステップは「我々の盟友と建設的な合作を行ない、合作する中で牽引役になり、協力して具体的な対抗策を推し進めることです」と語った。同氏は、ロシアがクㇼミアに侵攻した時、カナダの当時のスティーブン・ハーパー総理は、ロシアに対してこのように行なった。「我々はその当時、このロシアの侵攻の問題に対する態度は非常に明確で、我々が発表した声明は世界で最も強力なものだったと思います」
「我々は盟友と合作することができ、盟友と一連の異なる施策を講じ、その目的は将来に再びこのような行為を発生させないことです」と述べた。
香港版国家安全法が大量の難民をもたらすことについて、ジェヌイス氏は、「今、香港で起きている事は、彼ら(中共)の国民に対して、特に人権活動家に対する影響が大きいということは、我々はよく知っています。私が思うには、これらの事実は政治亡命申請の基礎となります。もちろん最終的判断は独立した法律の下で手続きが行なわれます」と語った。
「私は国会でこの問題を話しています」と話すジェヌイス氏は、「我々は認識していますが、多くの中国系カナダ人は共産主義の暴力から逃れるため、自由と民主、人権と法治を求めるためにカナダに移住しています」と語った。