【明慧日本2020年9月1日】先日、米国在住の法輪功学習者(以下、学習者)・王春栄さん(女性)は、メリーランド州モンゴメリー郡(Montgomery County)議会から表彰された。賞状では、王さんが8年間、モンゴメリー郡の華人コミュニティの活動において積極的な貢献を果たしたことに感謝し、特に武漢肺炎(中共ウイルス)の流行期間中、地域で不便な状況にある高齢の住民たちへの心の支援とボランティア活動といった功績を讃えた。具体的には、ボランティアでの散髪、車を持たない近隣住民や90代の高齢者を乗せての買い物、毎週木曜日にワシントンDCの観光スポットで、中国人観光客に法輪功が迫害されている実態を伝え、100人以上を中国共産党(以下、中共)の関連組織から脱退させたことなどがある。
74歳の王さんは、かつて遼寧省大連市の信誠会計事務所の理事長を務めていた。 1998年に法輪功を学んだ後、王さんのリウマチ性心臓病や膝の滑膜炎水腫など多くの病気が回復した。王さんは「真・善・忍」の原則に基づいて会社を経営し、虚偽の会計をしないばかりか贈答品も受け取らず、顧客から高く評価され経営は繁盛していた。しかし法輪功を学んだとして不当にも当局に3年4カ月間拘禁され、王さんは信仰の自由を求め外国に移住するしかなかった。
中国国内の学習者の状況は、王さんとは対照的で、雲泥の差があると言える。 2020年2月16日、吉林省吉林市の学習者・張俊英さんは、人々を助けようと「感染症に罹らない良い方法 心からの九文字を念じる」と書かれたステッカーを貼り付けたため、警官に連行され北京路派出所に不当に拘束された。その後、張さんは1000元をゆすり取られ帰宅したが、4月から中共による迫害がさらに厳しくなったため、現在に至るまで放浪生活を余儀なくされている。
1999年7月20日から、中共と江沢民らは洗脳、拷問、殺害などの手段を用いて、学習者に「真・善・忍」の信仰を放棄させようとした。江沢民の指揮の下で「610弁公室」は、学習者に対して組織的に「その名誉を汚し、その経済を破綻させ、その肉体を消滅させる」、「殺しても責任を負わず、自殺とみなす」、および「身元を確認せず、直接火葬する」などの迫害政策を実施してきた。 これまでに少なくとも4500人の学習者が迫害により死亡している。
国内外の学習者が粘り強く迫害の事態を広め続けたことにより、米国、カナダ、ヨーロッパ、オーストラリア、台湾の議会を含む国際社会は長年にわたり、中共による法輪功への迫害停止を数十回も要請してきた。2020年7月29日、アメリカのバージニア州の48人の議員は連名でポンペオ米国務長官に書簡を送り、中共による法輪功への迫害の制止と中共が学習者から臓器を強制的に収奪した犯罪に注目するよう、米国務省に要請した。公開書簡には、バージニア州の両党の上院議員14人と下院議員34人が署名した。
2016年の米下院決議343号議案と2019年の上院決議274号議案も同様に、どちらも明確な表現でバージニア州議員の公開書簡と合致した立場を表明している。ポンペオ長官が述べたように「信仰の自由は現政権の最優先事項であり、人々が信仰のために迫害され、差別され、屈辱を受けたとき、アメリカは人権を侵害した者に目をつむるわけにはいかない」
先月、30カ国の超党派606人の議員が共同声明に署名した。声明は、中国本土で続いている学習者への迫害に深い憂慮を表明し、学習者が21年間堅持し続けてきた中共による暴政への平和的かつ理性的な抵抗を称賛し、中共の人権侵害を非難し、中共に対し自ら署名した国際規約および「市民的及び政治的権利に関する国際規約」を尊重し、法輪功への迫害を直ちに停止させ、拘禁中のすべての学習者を無条件で解放するよう求めた。
王さんが述べたように、「学習者として、どこにいても真・善・忍を実践し、良い人でなければなりません」。王さんは米国在住の中国人とよく自分の体験談を交わし、彼らに中共の邪悪な本質を認識させ、その関連組織から脱退することを願い、真実を知らずに嘲笑する人たちに出会っても、変わらぬ優しい態度で接した。
王さんと張さんは、どちらも法輪功を学んでいるが、感染症が広がる同じ状況で境遇が大きく異なり、考えさせられるものがあった。「法輪功を学んだことで中国で迫害されましたが、米国では表彰されました」と王さんは語った。王さんはアメリカ社会に貢献できることを嬉しく思い、また、中国が1日も早く共産党から解放され、中国の人々が皆自由で安全な生活が送れることを願っている。