【明慧日本2020年12月11日】(明慧記者・夏純清) 米国テキサス州は現地時間12月7日(月)、ペンシルバニア州、ジョージア州、ミシガン州、ウィスコンシン州が、今回の米国大統領選挙の中で、米国憲法に違反して選挙法を変え、有権者を不公平に扱い、投票用紙を監視する措置を緩めたことで、重大な選挙の不正を引き起こしたと主張し、米国最高裁判所に直接提訴した。
この訴訟が提起されたことで、民間や法曹界に大きな反響が及んだ。8日の夕方までに、ミズーリ州、ケンタッキー州、ルイジアナ州、ミシシッピ州、サウスカロライナ州、サウスダコタ州、アラバマ州、アーカンソー州、インディアナ州、フロリダ州の10州がテキサス州の訴訟に参加した。
テキサス州のケン・パクストン司法長官と2人の助手が共同で提出した150ページの訴訟状は、ペンシルバニア、ジョージア、ミシガン、ウィスコンシンの四つの激戦州が、米国憲法第2条第1項第2番の選挙人条項(Electors Clause)に違反したとして提訴している。この4州は裁判所または行政措置(州議会ではない)を通して、投票規則や手続きを変更したという。即ち、これらの州の違反行為は、本州の立法機構の権利を侵害し、本州市民の投票権を損なっただけでなく、原告州(テキサス州)および他の憲法に忠実な州の市民の投票権をも侵害したことになる。
また、訴状は、同じ州内でも郡によって投票規則や手続きに違いがあり、憲法の平等保護条項(Equal Protection Clause)に抵触したと主張している。つまり、同じ州内でも異なる郡がダブルスタンダードになっているということである。
この告発には前例がある。2000年には大統領候補のジョージ・W・ブッシュ氏とアル・ゴア氏が選挙の争点をめぐって最高裁に提訴した時、その重要な焦点は、ブッシュ氏がフロリダ州を憲法の平等保護条項に違反していると訴えたことで、最後にブッシュ氏が勝利した。
訴訟を起こしたテキサス州のケン・パクストン司法長官は声明の中で、「上記の州は、正規に選出された立法機構が制定した法令に違反し、従って憲法に違反している。これらの州は、州と連邦の法律を無視したことによって、本州の住民投票選挙の公正性を損害しただけでなく、テキサス州をはじめ、合法的な選挙を実施してきた他のすべての州を損害した。彼らが法治を守らなかったことで、選挙結果の全体が疑わしい影に覆われている。我々は今、最高裁が介入し、この重大な誤りを正すよう求めている」と述べた。
訴訟はまた、これらの州の官員が、コロナ感染症(中共ウイルス)の拡大を口実に、不在者投票や郵送投票を規定する州の法律を無視して、数千万枚の「投票申請」と投票用紙を配布し、合法的に投票用紙を受け取り、評価、集計方法についての法的要件を廃止した。これらの州の違憲行為は、故意か無意かにかかわらず、2020年の選挙の安全性を低下させるという同じ効果をもたらした。
テキサス州は、最高裁が各州に対し、各州の立法機構が選挙人を任命することを認めるべきであり、ペンシルバニア州、ジョージア州、ミシガン州、ウィスコンシン州は、2020年の米国大統領選挙で「選挙人条項」と米国憲法修正第14条に違反していると宣言すべきである。従って、これらの州が任命した選挙人の投票はカウントされるべきではないと要求した。
米国憲法に基づき、二つ(またはそれ以上の)州の間の紛争は、直接最高裁判所に提訴することができる。今回の事件は四つの州に対して同時に提訴し、複数の司法管轄区域を跨いだため、最高裁に直行できる。現在、最高裁判所はすでに受理している。また、10州が訴訟に参加しており、そのリストは今後も増えると予想されている。
最高裁は8日に本案件を受理した数時間後、今週木曜日の9日午後3時までに被告州に返答するよう求めた。