2018~2021年、中国の教師30人が迫害により死亡

 【明慧日本2021年9月23日】法輪功学習者(以下、学習者)の中には、政府高官、将校、裁判長、一級警察官、大学教授、主治医、航空宇宙専門家、エンジニア、企業家など主流社会のエリートが含まれている。中国共産党(以下、中共)が法輪功を残酷に迫害してきた22年間、彼らも様々な迫害を受けた。本文では、2018年1月から2021年8月までに明慧ネットで報道された3年間、中国国内の教師が迫害されて死亡した実例を収集した。これらの実例から迫害の深刻さと広さを知ることができる。

 明慧ネットの統計によると、2018年から2021年8月までの過去3年間、中国国内で法輪功を学んでいる教師の中に少なくとも30人が迫害によって死亡した。内訳は、2018年に9人、2019年に8人、2020年に10人、2021年に3人である。男性は12人、女性は18人であった。最年少者は41歳、最年長者は85歳であった。

 彼らは生前ほとんど中共の刑務所、労働教養所、留置場、派出所、洗脳班などに不当に収容され、警官や受刑者らによる各種の拷問、薬物迫害を受けた。

下排从左至右:成海燕、张鲁元、杨桂芝

迫害されて死亡した教師の一部の写真

上左から:鄒向陽さん、呂松明さん、孫敏さん

下左から:成海燕さん、張魯元さん、楊桂芝さん

2018年~2021年、迫害されて死亡した教師の一覧表

名前 性別 年齢 省、直轄市 市 区県 職務 死亡年
謝采蓮 女   江西省 贛州市   小学校教師 2018
孫敏 女 50 遼寧省 鞍山市   教師 2018
成海燕 女 63 江蘇省 南京市   中国薬科大学副教授 2018
李愛華 女 55 河北省 滄州市 任丘市 渤海石油職業学院教師 2018
張魯元 女 76 重慶市     副教授 2018
蒋映闘 男 74 甘粛省 白銀市 靖遠県 校長 2018
朱星河 男 54 江蘇省 江陰市   中学校教師 2018
叶国華 男   福建省 建瓯市   教師 2018
鄒向陽 男 55 吉林省 長春市   長春工程学院博士 2018
宋兆恒 女 76 吉林省 長春市 楡樹市 教師 2019
楊桂芝 女 61 内モンゴル 赤峰市   中学校長 2019
佘程邦 男 53 陝西省 安康市 漢陰県 高校教師 2019
張全興 男 80 河北省 張家口市 涿鹿県 小学校校長 2019
黄桂英 女 57 遼寧省 大連市   小学校教師 2019
穆志宏 女 75 寧夏 石嘴山市 大武口区 退職教師 2019
張暁傑 女 51 河北省 秦皇島市   高級技術学院講師 2019
李艶傑 女 41 黒龍江 ハルビン 依蘭県

幼稚園の先生

2019
李景霞 女 85 黒龍江 チチハル   退職教師 2020
王芳 女 54 黒龍江 綏化市 北林区 小学校教師 2020
王玉清 男 56 甘粛省 蘭州市 安寧区 体育教師 2020
潘緒軍 男 55 江蘇省 徐州市 沛県 教師 2020
李桂荣 女 78 遼寧省 瀋陽市 大東区 小学校校長 2020
張燕 女 46 四川省 綿陽市   音楽教師 2020
周秀珍 女   河北省 唐山市   中学校教師 2020
鄧小明 男 55 四川省 成都市 天府新区 師範学校教師 2020
王鳳臣 男 50 黒龍江 大慶市 林甸県 中学校教師 2020
孫寧 女 82 黒龍江 佳木斯市   佳木斯大学退職教師 2020
呂松明 男 53 湖南省 湘潭市   教師 2021
陳文多 男   遼寧省 営口市   中学校教師 2021
任燦如 女 85 甘粛省 蘭州市   教師 2021

 一、瀋陽市の優秀校長・李桂栄さん迫害死

 李桂栄さんは2020年1月中旬に、遼寧省女子刑務所内で迫害されて死亡した。享年78歳。

 李さんは瀋陽市大東区合作街小学校の元校長で、「大東区優秀校長TOP10」にも選ばれたことがある。2006年10月、李さんは連行された後、懲役7年の不当な判決を宣告された。2015年2月に再び連行されてから、渾南区裁判所に懲役5年の実刑判決を宣告され、遼寧省女子刑務所に拘禁された。

 刑務所の警官は李さんを転向させるため、受刑者に命令して李さんを殴打させ、靴の底で李さんの手を踏ませ、李さんの全身はアザだらけになった。ある日、李さんは髪の毛を引っ張られたままで引きずられた結果、大量の髪の毛が抜け落ちた。また1日半から2日半かけて、しゃがむ姿勢を強いられた上に、その途中での食事を摂ることやトイレに行くこと、睡眠などを禁じられた。

 二、長春の学習者・鄒向陽博士が迫害死

邹向阳

鄒向陽さん

 中共が法輪功を迫害して以来、長春工程学院の鄒向陽博士は、法輪功の修煉を堅持し続けたとして何度も嫌がらせを受け、不当に拘禁され、労働教養を強いられた。精神的にも肉体的にも大きなダメージを受けた鄒さんは、結核と胸水の症状が現れ、体が弱ってきたが、さらに繰り返し経済的な迫害を受け、職能評価の資格と授業の権利を剥奪されたり、脅迫されたりするなどの不当な扱いを受けた。

 2018年11月初旬、長春工程学院の党書記である潘福林は、鄒さんに雑務に異動する話を持ちかけ、「刑務所に送り込むぞ」と脅した。度重なる残酷な迫害と精神的な抑圧を受けた鄒さんは、2018年11月29日に無念の思いを晴らせないまま亡くなった。享年55歳。

 鄒さんの学生たちは「私たちの先生である鄒向陽博士を偲ぶ」の中で、次のように書いている。「厳しい環境の中でも、鄒先生は依然として前向きで楽観的であり、学生たちのことを思いやり、自分のお金で研究書籍を購入し、学力だけでなく、人格のある人、善良な人、親孝行な人、他人を寛容できる人になるように教えました。鄒先生は学者、上級知識人、手で鶏を縛る力もない書生であり、中共政権にとって危険な存在であるはずがないのですが、なぜ先生を迫害するのでしょうか?」

 「2002年3月4日、授業中の鄒先生は、長春市公安局6~7人の警官により連行され、目隠しをして浄月潭まで連れて行かれました。そこでは、鉄の椅子に縛り付けられ、スタンガンで電気ショックを加えられ、平手打ちをされ、鉄製のバケツを頭に被せて棒などで叩かれました。午後から一晩中拷問され、鉄北拘置所で1カ月間拘束された後、3年間の労働教養を強いられ、長春市朝陽溝労働教養所に拘禁されました」

 「朝陽溝労働教養所では、鄒先生は小さなプラスチックの腰掛けに座らされ、時間が長くなると、お尻から出血し短パンはお尻に付着してしまい、体には疥癬ができて、膿瘍から液体が流れ出ていました。食事の時に大根とキャベツのスープを提供してくれますが、碗の底には泥が大量に沈んでいました。また、労働もさせられました。春には土を掘って整える作業、秋にはトウモロコシを収穫する作業、冬にはトウモロコシを加工する作業や、家を建てる基礎工事をさせ、紙袋を貼る仕事もありました。最もひどいのは精神的な迫害です。鄒先生は法輪功を中傷するビデオや様々な資料を見せられ、報告書を書くことを強制され、睡眠を奪われ、コンクリートの床に座らされることもしばしばありました」

 三、3回冤罪を着せられた湘潭市の教師・呂松明さんが死亡

'吕松明'

呂松明さん

 湘潭市電気機械会社の付属中学校の元教師・呂松明さんは、誠実で心優しく、湘潭市の「見義勇為奨(正義感から捨て身で人助けをした人)を受賞したことがある。法輪功を学んだという理由で、呂さんは3回、計14年の不当な判決を宣告され、赤山刑務所、網嶺刑務所、津市刑務所で拷問を受け、重度の心不全となり、数十回命の危険に晒された。2018年8月に帰宅したが、仕事をする能力を喪失し、非常に窮迫した生活を送っていた。2021年3月28日の夜、53歳の呂さんは亡くなった。

 呂さんは重労働を拒否したため、警官の指示を受けた受刑者に服を引っ張られ、背中を叩かれた。暴力によって、呂さんの歯全体がぐらぐらに緩み、徐々に抜けてしまい、6本しか残らなかった。

 四、遼寧鞍山市の孫敏さんは遼寧省女子刑務所で迫害死

孙敏

孫敏さん

 

 遼寧省鞍山市の孫敏さんは優秀な教師だったが、法輪功を学んでいるとして、当局に不当に連行され、洗脳され、労働教養処分を受け、実刑判決を受けるなどの迫害を加えられた。2016年6月に再度、連行された孫さんは懲役7年の実刑判決を宣告され、遼寧省女子刑務所に収容された。孫さんは刑務所で想像を絶する非人道的な拷問を受けた末、2018年3月8日に死亡した。享年50歳。

 

 五、福建省建甌市の叶国華さんは建甌留置場で迫害され死亡

 

 福建省建甌市の学習者・叶国華さんは2018年1月16日に、不当に連行されて市留置場に拘禁され、残酷な迫害を受け続けて、2018年9月11日に死亡した。叶さんは元建甌市東遊中学校の教師であり、2回も不当な判決、懲役5年と懲役5年6カ月を言い渡されたことがある。

 

 六、江蘇省南京市の成海燕さんは冤罪が晴れぬまま 死亡

 

成海燕

成海燕さん

 江蘇省南京市の学習者・成海燕さんは元中国薬科大学の副教授で、江蘇省物資会社本部の紡織部のマネージャーを務めていた。中共による法輪功への迫害の中で、成さんはかつて懲役10年の実刑判決を宣告され、精神病院で2カ月半拘禁され、3回の拘留と5回の家宅捜索を受け、数回洗脳班に送られ、軍人の夫との離婚を強要されたなどの迫害を受けた。その後、2018年3月28日に冤罪の晴れないまま、死亡した。享年63歳。

 

 七、一家が分散し肉親を失った重慶の張魯元さんは死亡

 

张鲁元

張魯元さん

 

 重慶社会工作職業学院(元重慶市民政校)の副教授の張魯元さんは、法輪功を学んでいるとして、労働教養1年を強いられて全身傷だらけになった。また、洗脳班で3カ月にわたる迫害を受け、二つの鉄製の寝台の間で眠らされた。張さんは長年来ずっと嫌がらせを受け、家宅捜索され、洗脳を受けるなどの迫害の恐怖の環境の中で日々を送り、体調がますます悪くなり、2018年5月前後に亡くなった。享年76歳。

 

 張さんの夫の羊さんも重慶社会工作職業学院の副教授で、張さんと同じ時期に法輪功を学び始めたが、嫌がらせや家宅捜索をされ、恐喝を受け続けて、2004年1月に亡くなった。

 

 八、大慶市の中学校教師・王鳳臣さんは迫害死

 

 黒竜江省大慶市林甸県第一中学校(中高一貫校)の優秀な教師の王鳳臣さんは、懲役4年の実刑判決を宣告され、呼蘭刑務所の迫害により腫瘍の重い症状が現れ、2020年8月9日に死亡した。

 

 王さんは刑期満了まで6カ月あったが、大量の血を吐き、呼吸困難になり、危篤状態に陥っても、呼蘭刑務所は王さんの仮釈放を許可しなかった。2020年6月26日、呼蘭刑務所は王さんの家族に「王鳳臣が刑務所内で死亡した場合、刑務所側は責任を負わず、検査後は刑務所に戻らなければならない」という責任放棄の署名を強要した。

 

 王さんの妻・冷秀霞さんも林甸県第一中学校の教師である。2017年1月18日午後、王さんと冷さんは自宅に押し入った警官らにより連行され、家宅捜索を受けた。2017年10月11日、王さん夫婦はそれぞれ懲役4年の実刑判決を言い渡され、3万元(およそ45万円)の罰金を科された。

 

 九、吉林省の退職女性教師・宋兆恒さん迫害死

 

 吉林省楡樹市の退職教師・宋兆恒さん(76)は、人々に法輪功の良さを伝えたとして、楡樹市留置場に4カ月以上も拘禁された。2019年1月14日、宋さんは留置場で迫害されて死亡した。

 

 2018年8月27日、宋さんと劉淑岩さんは街頭で人々に法輪功の良さを伝えていたところ、警官らに連行され、留置所に拘禁された。2019年1月14日、宋さんは尋問を受けたあと死亡した。尋問の時、司法官は脅したりすかしたりして、宋さんの娘までも引き合いに出して、転向することを強要した。さらに「転向しなければ、懲役9年を言い渡すぞ」と言い放った。直後、宋さんは監室に戻った後、亡くなった。

 

 十、迫害を受けた内モンゴルの教師・楊桂芝さん死亡

 

杨桂芝

楊桂芝さん

 

 内モンゴル自治区赤峰市元宝山区の学習者・楊桂芝さんは、中共による度重なる迫害を受けた末、2019年2月27日に亡くなった。享年61歳。楊さんの死は、家族に限りない苦痛と悲しみをもたらした。

 

 楊さんは赤峰市元宝山区五家中学校の元校長であり、誠実で親切な人柄で、徳と才能を兼ね備えた良い先生として知られていた。楊さんは法輪功を学んでいるとして、かつて懲役4年6カ月の実刑判決を言い渡され、フフホトの内モンゴル女子刑務所に拘禁されたことがある。

 

 十一、大連市の女性教師・黄桂英さんは冤罪が晴れないまま死亡

 

 元大連市白雲小学校の教師・黄桂英さんは、法輪功を学び「真・善・忍」に従って良い人間を目指すように努力した。そのため、計5年間、労働教養所と刑務所に拘禁され、苦しみを嘗め尽くした。また、警官は黄さんの食事の中に中枢神経を破壊する薬物を投入したことがある。2017年9月に黄さんは出所したが、公職を除名された上、夫も仕事を失ったことを聞かされた。収入がないため、黄さんは何度も学校や教育委員会に行き、通常の退職手続きをしたいと求めたが、何の結果もなかった。心身に多大なプレッシャーを受け、それに耐え続けた黄さんは、2019年5月5日に亡くなった。享年57歳。

 

 十二、寧夏石嘴山市の元教師・穆志宏さん 冤罪が晴れないまま死亡

 

 寧夏回族自治区石嘴山市の元教師・穆志宏さんは、過去20年間、法輪功を堅持し続けたとして、何度も嫌がらせや家宅捜索を受け、労働教養を強いられ、実刑判決を宣告された。留置場、労働教養所、刑務所などで様々な拷問を加えられ、心身ともに大きなダメージを受けた。2019年6月18日、穆さんは無念な思いを晴らせないまま死亡した。享年75歳。

 

 十三、山西省長治市の于政祥さん迫害死

 

 山西省長治市の学習者・于政祥さん(79)は、長治市第二中学の元教師である。1995年に法輪功を学び、道徳的な面だけでなく、健康面でも改善した。

 

 中共が法輪功を迫害した後、于さんは何度も迫害を受けて、2000年に2回拘束され、2002年から2004年の間に労働教養2年を強いられ、2015年に懲役1年の実刑判決を宣告された。長治市第二中学校は危急の時につけ込んで痛めつけ、于さんの給料をストップし、すべての年金と医療保険手当を没収した。

 

 2016年に出所した于さんの体調はますます悪化して、2018年11月に半身不随になり、2019年7月16日の午前7時頃に亡くなった。

 

 十四、10年間苦しめられた陝西の教師・佘程邦さん 死亡

 

 陝西省安康市漢陰県の高校教師・佘程邦さんは、労働教養3年を強いられた後、懲役7年の実刑判決を宣告された。2019年3月、ひどい迫害を受けた佘さんはこの世を去り、享年53歳であった。家には高齢の母親と佘さんの妻が残され、中学校に入学したばかりの子供を養育している。

 

 佘さんは漢陰高校の国語教師で、1999年7.20前に、安康市漢陰地区法輪功の煉功拠点の担当者であった。中共が法輪功への狂気じみた迫害を開始した後、佘さんは2000年に3年の労働教養を強いられ、棗子河労働教養所に拘禁された。 その後、2009年に懲役7年の実刑を言い渡され、渭南刑務所に拘禁された。

 

 棗子河労働教養所で、警官は佘さんに法輪功を放棄するように強要し、足で佘さんの心臓の部位を蹴り上げたり、拳で腎臓の部位を殴ったりした。さらに、つま先だけが地面に接触できる高さに佘さんを吊し上げ、27日の間昼夜を問わず連続して吊し上げた。そのため、佘さんの身体は大きなダメージを受けた。

 

 十五、秦皇島の優秀な講師・張暁傑さん 迫害により死亡

 

 河北省秦皇島高級技術学院の講師である張暁傑さんは、連行されて懲役5年の実刑判決を言い渡された。期間中、様々な非人道的な拷問を受けた張さんは、河北省女子刑務所で卵巣がんを発症した。出所後、張さんは仕事を失い、病状も悪化した。2019年8月24日、張さんは51歳の若さでこの世を去った。

 

 張さんは、法輪功を学び、「真・善・忍」の基準に基づき自らを要求し、熱心に働き、顕著な教育成果を上げたとして、長年連続して模範教師に選ばれ、同僚や学生から良い評判を得た。

 

 張さんは留置場で拷問の刑具を装着され、唐辛子の汁を噴きかけられ、平手打ちをされ、冷水をかけられるなどの拷問を受けた。

 
(中国語:https://www.minghui.org/mh/articles/2021/9/9/430530.html)