【明慧日本2022年3月5日】(明慧記者インジによる総合報道)
NYフラッシングで何度も法輪功の資料点を襲撃した鄭歩秋は、すでにE級重罪(第四級器物損壊罪、ヘイトクライム)で起訴された。著名な国際人権弁護士は、「中国共産党は憎悪を扇動した責任を負うべきで、法輪功への憎しみを扇動し、過激なジェノサイドを扇動したことに等しい」と述べた。
2022年2月15日、NYフラッシングで、法輪功の資料点を襲撃したとして鄭歩秋が逮捕される(写真:法輪功学習の提供) |
法輪功の資料点でボランティアをしている郭さんは、フラッシング在住の中国人男性である鄭歩秋(32)に、何度も法輪功の資料点を襲撃されただけでなく、侮辱され、胸部を殴られたことを2月17日にニューヨーク警察局「109」分局に証言した。
マタス氏:中共によるヘイト扇動は、集団絶滅に匹敵するほど過激なものである
著名な国際人権弁護士・デイビッド·マタス氏は取材に対し「ヘイトクライムは、憎悪を扇動する犯罪です。中国大陸以外のそれぞれの国家で、法輪功に対してヘイトクライムを行う人は、中国共産党(以下、中共)による憎しみの扇動から来ています。まさにこの扇動はこれらの犯罪の共同関係を提供しています。中共はこの扇動行為に責任を取るべきです」と語る。
国際人権弁護士のマタス氏は「中共はヘイトクライムに責任をとるべきだ。中共は法輪功への憎しみを扇動しジェノサイドに匹敵するほどの極端なものだ」と語る |
マタス氏は『ジェノサイド条約』でジェノサイドを禁止していると解説している。ジェノサイドを扇動するのはヘイトクライムの一種の極度の形式で、中国は条約の締結国である。中共は法輪功の憎しみを扇動し、極度のジェノサイドを扇動しているに等しいと言える。
中国はすでに『市民的及び政治的権利に関する国際規約』に署名しているが、批准していない。この条約規定では「いかなる民族への敵意、暴力、差別扇動の構成、人種や宗教へのヘイト的行為を法律で禁止」されており、米国もこの条約の締結国である。
2月15日、鄭歩秋被告がクイーンズの刑事裁判所でE級重罪(4級の器物損壊罪、ヘイトクライム)で起訴された。2月16日午後、クイーンズの刑事裁判所で、保釈金免除の仮釈放され(Released on Recognizance,ROR)、同時に、裁判官は2人の法輪功学習者に保護命令を出した。裁判官は鄭歩秋被告に次の出廷は3月30日と言い渡した。
専門家:中共とニューヨークでの犯罪分子の繋がりを徹底調査し暴露する
米国国際政治専門家アンダース・コアー氏は文章で、「米国の言論と宗教の自由を守るため、我々は必ず迫害を受けている法輪功を守ります。彼らは皆、中共の覇権と全体主義の野望から米国を守る努力をしています。我々がまずするべきことは、中共とニューヨークでの犯罪分子の繋がりを徹底調査し暴露することです」と書いた。
フラッシング議員ファン・マンイー氏は2月15日の取材に対し、「このような起きるべきでない事に、我々はどのようにしてコミュニティの保護を強化出来るかを考えることが、とても重要なことだと感じます。我々は議員として、どのようにコミュニティを良く守るのかを考えるべきです」と語った。
ニューヨーク法輪大法学会の責任者・易蓉さんは「109支局の警察官の迅速な行動に感謝します。この凶悪犯が逮捕され、コミュニティの安全が守られ、信仰の自由が保障され、フラッシングの人々とボランティアの人々に平和な環境が戻りました。私たち法輪功の資料点の同修たちは皆、これまで通り真相を伝えることを堅持し、平和的に迫害に反対します」と述べた。
中共の手先の李華紅が襲撃現場に現れる
2月10日午後、襲撃事件が発生したフラッシングの資料点でボランティアをしている徐衛国さんによると、この犯人は全く見知らぬ人で、何の恨み仇もない。しかし犯人は準備して来たようだと語る。更に不可解なことは、法輪功の活動に対して、長期的に嫌がらせをしてきた中共の手先の李華紅が、襲撃現場に現れたことだ。
報道によると、李華紅は2008年から何年にも渡って、フラッシングで法輪功の活動を誹謗中傷し、法輪功学習者(以下、学習者)に何度も暴力的襲撃をしたことで、ニューヨーク警察に何度も逮捕されている。
2016年5月13日、李華紅(左から2番目、白帽子) |
公開資料によると、李華紅は「中国グローバル反邪教連盟」、「中国反邪教協会」という海外で設立された機関の主席を担当しており、その協会は直接中共に管理されている。『ニューヨークポスト』の報道で、2012年1月21日、中共政法委系統の官僚・朱一彪は、ニューヨークの李華紅に「戦闘力賞」を特別に贈ったという。
2011年8月26日、中国法律一家三代目の程長河氏がフラッシングを歩いていると、李華紅がちょうど1人の小柄な女性学習者の服を激しく引っ張っており、同時に20~30人が周りに集まっているのを見た。程長河氏が前に行って止めると、集団攻撃に遭い、警察案件となった。フラッシング住民の程長河氏への攻撃により、李華紅は刑事起訴され、17回の法廷審理を経て、2013年1月8日ニューヨーククイーンズ刑事裁判所で有罪判決が下された。
フラッシング資料点襲撃事件は孤立した事件ではない
カナダの法輪大法学会責任者の李迅さんによると、中共によるニューヨークでのヘイトクライム犯罪は孤立した事件ではなく、類似する事件はカナダでも起きていると語る。
カナダ・アムネスティ・インターナショナルと、中国人権カナダ連盟は2020年、『カナダにおける中国人権活動家への嫌がらせと脅迫』と題する共同報告を発表した。報告の中で、「過去3年、学習者がカナダの主要都市で継続して妨害行為に直面している。2017年8月、法輪功学習者がカルガリーの中国領事館前で(平和的)集会をしていると、2人の男性が妨害に来て、活動のパネル資料を破り、学習者を罵倒した。目撃者によると、衝突が収まった後、中国領事館から2人の人が出てきて、その内の1人が破壊者と会話をしていたという。法輪功団体の抗議活動を妨害するよう指示されていたのではないか」と示されている。
報告書では、中共によるカナダでの人権活動への威嚇は日に日に深刻になり、この事に対して連邦政府による強力な対応を要求している。中共は、学習者を含むカナダの人権活動家を沈黙させるために、ますます多くの威嚇、侮辱、嫌がらせの方式を用いて脅迫している。この問題を緊急に解決するようカナダ政府に呼びかけている。
類似事件は香港でも発生している。『大紀元時報』の不完全統計によると、2021年4月2日から9日までの1週間以内に、少なくとも6カ所の法輪功のブースが十数回も破壊と襲撃に遭っている。
マスクをして、手には鋭い刃物を持った4人の凶徒が、真昼間に2日間連続して、旺角、黄大仙、湾仔、紅磡等、5カ所の法輪功資料点を7回襲撃し、その中の旺角での2つの資料点は2日間連続して襲撃され、大量のパネル資料が破壊された。3日目の昼、旺角豉油街の年配の学習者は凶徒に押し倒された。凶徒による事件の過程は、通行する市民や現場の学習者に撮影された。
2019年9月24日、学習者・廖秋蘭さんは、2人の黒服覆面男に警棒で襲撃され、1人は頭部、1人は身体を殴打してきた。彼女は襲撃された後、全身が紫色のあざだらけでうっ血し、頭部からの流血が止まらず、病院に送られ5針を縫う大ケガを負った。
2019年9月24日、習者・廖秋蘭さんは、2人の黒服覆面男に警棒で襲撃され、頭部からの流血が止まらず、病院で5針を縫う大ケガを負った |
2022年1月26日、香港の西九龍(せいきゅうりゅう)裁判所は、2019年に発生した学習者襲撃事件で、事件発生時、見張り役をしていた柯衍湛(か・えんたん)被告に、第一審判決で2年9カ月の判決を下した。学習者を襲撃した首謀者と実行犯はいまだに捕まっていない。
「中共による法輪功への迫害は集団絶滅罪である」
米国ハドソン研究所宗教自由センター主任のニーナ・シア氏は、「米国の政策制定者は、中共による法輪功迫害を明確に譴責すべきであり、そしてこれらの迫害をジェノサイドとして宣言するべきです」と表明した。
米国誌『国家評論』(National Review)に2022年2月4日に掲載されたニーナ・シア氏による報告文章によると、「多数の学習者が中国で監禁されている期間に、生きたまま臓器を摘出され(臓器狩り)、彼らを不可避に殺害した」と書かれている。
ニーナ・シア氏は「米国の政策制定者は、中共による法輪功迫害を明確に譴責処分すべきであり、そしてこれらの迫害をジェノサイドとして宣言するべきです」と表明している。