【明慧日本2022年3月23日】この物語の主人公は阿龍(アーロン)くんと言います。当時7歳だった阿龍くんは、遼寧省錦州市に住んでいました。ある日、彼は母の勤め先で『法輪功(改訂版)』という本を目にしました。表紙を見たとたん、そこにある星たちが走っているのが見えた彼は、その本を借りて家で読み聞かせしてほしいと母に頼みました。聞いていくうちに、彼は今度は、煉功場(気功教室)に行って煉功したいと言い出しました。阿龍くんに何度も言われて、あまり気の進まなかった母親は仕方なく、彼を煉功場に連れて行きました。
動功を習う初日に、阿龍くんは皆と一緒にすべての動作をやり遂げました。彼が真剣に学んでいるのを見て、皆は彼に静功も教えました。毎日の放課後、阿龍くんが帰宅して真っ先に行うことは、李先生の説法の録音を聞くことでした。
ある時、咳をしている彼にお父さんが薬を飲ませようとしたとき、阿龍くんは「僕は常人ではないから、薬を飲まなくても咳は治るよ」と言いました。おばあちゃんに「病気があるのに、どうして薬を飲まないの?」と言われて、彼は「これは病気ではないよ。業力を滅しているんだよ」と言いました。「業力を滅するとはどういうことなの?」とおばあちゃんに聞かれて、阿龍くんは「分からないのも無理はないよ。おばあちゃんは修煉していないから」と言いました。
学校でも、阿龍くんは「真・善・忍」の教えを守るようにしていました。ある日、学生たちが列に並んでいたとき、誰かが一生懸命に押していました。先生はある生徒を引きずり出しましたが、その生徒は、自分を押したのは阿龍だと言いました。そこで、先生は阿龍くんも引きずり出しました。阿龍くんは悔しいと思いつつ、言い返さずに黙って耐えました。家に帰ってから、阿龍くんは母親にこう言いました。「僕は先生やあの生徒に言い返したりしないよ。僕は煉功者だから、我慢すべきだね」
阿龍くんは自分自身が煉功を頑張るだけでなく、母親にも一生懸命に煉功するように励ましました。ある日、座禅を終えた母親が足を崩しながら「痛かった」と言うと、阿龍くんは真剣な表情で「実は、僕も足が痛かったよ」と言いました。また、彼は母親に、座禅中に足が痛くなったとき、心の中で「忍」を唱えていたと話しました。小雨が降っていたある日、母親が煉功に行くのをやめようと言い出すと、彼は「雨って何? 功って何? 煉功者は少しの雨粒も恐れないよ」と母親に諭しながら言いました。
子どもでありながら大人のような修煉者を前にして、母親は密かに喜びの笑顔を浮かべながらも素直に注意を受け入れ、師父の本に書かれている通りに自分の執着心を取り除きました。
ある夜、煉功場の同修の皆で『轉法輪』を読んでいる途中、眠ってしまった阿龍くんは目を覚ますとすぐに、「どうして床一面に花が散らばっているの?!」と叫びました。こうして大人たちは、阿龍くんの天目が開いていることが分かりました。もうお分かりだと思いますが、前述の阿龍くんが見えていた星たちは、実は『轉法輪』の表紙にある大小の法輪の図形だったのです。阿龍くんは天目が開いているので、法輪が動き回っているのが見えていたのです。
阿龍くんは幼いものの、功能を追求すべきではないという道理が分かっていました。その後、誰かに「阿龍ちゃん、地面に花があるかないか見てごらん」と聞かれると、彼は真顔でこう答えました。「見えてるけど、求めないよ。求めることは執着心だからね」
1999年に7歳だった阿龍くんはもう大人になりました。師父が『二〇一四年サンフランシスコ法会での説法』で言われた言葉、「修煉は初志貫徹することができれば、必ず成功します!」を覚えておきましょう。