【明慧日本2022年7月24日】イギリスの法輪功学習者(以下、学習者)は7月16日、ロンドン市中心部で「7.20反迫害パレード」を行った。今年の7月20日は、中国共産党(以下、中共)による法輪功への迫害が始まって23年になる。迫害が終わらない限り、学習者の迫害に反対する活動は続けるという。
中国大使館前を出発したパレードの隊列は、功法実演チーム、反迫害隊列、3億9千万人三退声援チーム、迫害されて亡くなった学習者の遺影を掲げる隊列によって構成された。行進する先々で通行人が足を止め、写真やビデオを撮り、学習者から手渡された資料を待ちきれずに読む人も少なくなかった。また、すでに法輪功のことを知っている市民は、周りの人たちに「これは法輪功です。多くの学習者が中共に殺害されたのです」と説明した。
ロンドン市中心部で進行中のパレード隊列 |
学習者の隊列はリージェント・ストリートや、チャイナタウンなどの繁華街を通り、最後に首相官邸の向かい側に到着した。続いて、集会を開き、迫害の実態を伝える活動を行った。
首相官邸前での活動に参加する学習者 |
集会では、イギリス法輪大法学会の代表、中国での臓器移植濫用停止国際連盟(ETAC)代表、法輪功友の会の代表、および中国で不当判決を受けた学習者の家族が発言し、10数人のイギリスの政治家から送られてきた、学習者の反迫害23周年活動を支持する内容の手紙が読み上げられた。
イギリス要人からの支援
今年4月末にイギリスで導入された「ヘルスケア法」では、イギリス人が海外で臓器を購入することが禁止された。この法案に大きな貢献をしたハント卿は手紙の中で、「皆さんが今起きていることを暴露するために行ったすべてのこと、毎回の活動で得られた成果、そして学習者への非人間的な扱いについて、より広く世界の注目を集めるために努力してきたことに、本当に感謝します」と述べた。
ケリー・マッカーシー議員は書簡で、「イギリス人が手術のために海外に渡航することを禁止することは、この問題に対する行動の最終目的ではなく、始まりに過ぎません。国際的な医療機関が違法な生体臓器摘出に参加するのを阻止しなければなりませんが、最も重要なのは、中共に大きな政治的圧力をかけ、この行為を根源から断ち切ることです。そうでなければ、学習者への迫害はまた別の形で続いていくでしょう。私たちは、人権侵害者の責任を追及する責任があるのです」と述べた。
スコットランドのラザグレンとハミルトン選挙区のマーガレット・フェリエ議員は、支援の手紙の中で、「信仰や宗教の自由は基本的人権です。法輪功は世界中で善を広めています。私は必ず学習者とともにいます」
「学習者は中国で、政府主導の想像を絶する恐怖、精神的・肉体的虐待、拷問、死に直面しています。さらに、生きたまま卑劣に臓器を摘出されています。これらの虐待は、偏見と憎悪を動機としており、これ以上続けることは許されません」
「どのような社会にとっても、寛容は理想主義的な飾りものであってはならず、同情する優しい心を持ち、善良であることは人間のあるべき基準です」と述べた。
中国での臓器移植濫用停止国際連盟(ETAC)の支援
中国での臓器移植濫用停止国際連盟(ETAC)代表のビクトリアさん |
中国での臓器移植濫用停止国際連盟(ETAC)代表のビクトリアさんは集会で、「2020年3月、中国における生体臓器摘出の疑惑を受けて開かれた独立民衆法廷(The China Tribunal)が、『生体臓器摘出は中国全土で大規模に行われています。法輪功学習者は臓器の供給源の一つとなり、おそらく主な供給源である』という結論を出しています。法廷は、仮に生体臓器摘出を大量殺戮の犯罪と比較しても、その悪質さはやはり比類がないものだと指摘しました」と述べた。
また、「中共政府と実質的に互いに関連している政府あるいは関係者は、今、犯罪政府と付き合っていることを認識すべきです」と述べた。
23年間、再会できない家族
于銘慧さん |
35歳の于銘慧さんは、12歳のときから両親と離れて暮らしているという。両親は法輪功を放棄しないとして、中共の関係者にそれぞれ懲役15年と11年の実刑判決を宣告され、様々な拷問を受け、苦しみを嘗め尽くした。母親の王楣紅さんは、刑務所から帰宅して間もない2020年のクリスマスの前に再び連行され、5カ月間不当に拘禁された後、懲役4年の実刑判決を宣告された。今に至っても家族との面会が許されずにいる。
于さんはスピーチの中で、小さい頃学校から帰宅すると、母親を連行しようと自宅で待機していた警官に口を覆い被された恐ろしい体験や、母親が警官に階段から突き落とされ、拳銃を頭に突き付けられて脅迫されて、暴言を受けた体験、そして19年間母親と引き離された悲しみを振り返った。
于さんは「迫害は23年間も続いており、たとえ1日延びても長すぎます。人間の命はとても脆く、尊いものです。真・善・忍という価値観を堅持し、勇敢に真理を守る人たちは、投獄されたり、暴行を振るわれたりしてはなりません。迫害により死亡した一人一人の学習者は、人類にとっての損失です。私たちにはこの残虐な迫害に終止符を打つ義務と責任があります。私の母は無実です。直ちに解放されるべきです!」と語った。
「あなたは世界を変えている」
迫害の実態を理解する市民 |
一日の活動で、さらに多くの市民が迫害の実態を理解し、学習者に心からの応援を送った。
デレクさん |
初めて法輪功を知ったデレクさんは、「あなた達は世界をより良く変えるために、あらゆる人間のアイディアを使っていると感じました。あなた達は、この世界の人々とつなぐため、とても興味深いエネルギーを見せてくれました」と語った。
チャイナタウンにある法輪功の資料拠点 |
昨年、香港からイギリスに移住した漢娜さんは、チャイナタウンで夫と一緒に香港人の民主化運動を描いた新作を宣伝した時、「私は、20年以上中共に迫害されながらも、粘り強く迫害の事実を伝えてきた学習者を最も尊敬します。香港の人々も法輪功学習者を見習うべきです」と話した。
学習者の反迫害活動は、夕方6時に無事終了した。